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『孔雀王全17巻』読了
荻野真氏逝去から早三年。
こうして無印版を一気読みすると、キャラ造形や画力のみならず、いかにストーリー構成が優れていたかがよく判る。
王仁丸やアシュラ等主要キャラ登場の序盤から大聖・倶摩羅・美童(は黄海峰のバーターかな)・軍荼利と難敵続出の中盤、崑崙編やトリックスター鳳凰らとの裏高野での戦いを経て聖杯・ロンギヌスの槍探索行、ラスト・バタリオンに黒幕八葉の老師、天蛇王復活からの光と闇の決戦、敗北、再起、最終決戦とラストまで全くダレず隙がない。
終盤の慈覚と黄海峰の使い方とか完全に神がかってる。
やはり大傑作だ。
でもって話的には完全に蛇足のコミカル短編「憑霊」及び17巻。
作者からのボーナストラックとして退魔行を楽しめばよしと割り切っていたが、改めてチェックしたところ17巻の話のほとんどが本来は7巻美童編とオルガ・オカン編の間にあったものと判り、7巻での黄海峰再登場の早さに些か面食らっていた身としてはすっかり腑に落ちた。
こうなったら全話雑誌掲載順に並べ替えてみるかな。
「憑霊」は3巻1話目の次に発表されたものだし、時系列順にすることで新たに見えてくるものは確実にある。
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