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自律神経失調症を治すために取り組んだこと

皆さん自律神経失調症ってご存知ですか?
私は高校時代から社会人になった現在まで、自律神経失調症に4回なりました。
つい最近も自律神経失調症で体調を崩し、心身ともにまいっていました。
4回なった、と言っても治し方は毎回分からないものです。
私の症状と治すために取り組んだことをまとめました。
もし、自律神経失調症に悩んでいる方がいらっしゃったら、「その症状分かる!」と共有できることもあるかもしれませんし、治すヒントになったら良いなと思います。

自律神経失調症とは?


自律神経は、交感神経と副交感神経の2つに分かれています。交感神経は身体を活発に動かすときに働き、副交感神経は身体を休めるときに働きます。これらがバランスを取りながら身体の状態を調節していますが、このバランスが崩れることで起こります。

自律神経は自分の意思とは関係無しに24時間ずっと働き続けており、呼吸や排泄、血液循環、体温調節などの機能を調整しています。

その神経が乱れるとどうなるでしょうか?
全身の器官をコントロールしていたのに、身体が思うように働かなくなってしまいます。


しかし、自律神経失調症は、医学的に正式な疾患名ではありません。そして、統一された定義や診断基準が存在しません。
なので、症状があるのに診察や検査では体に異常が見られない場合などに暫定的に「自律神経失調症」との診断名がつけられることもあります。

私もこの間病院に行った際に、先生に症状を伝えても「何だろうね?」とはっきりしない返事でした。
上記に記した通り、定義や判断基準がないので、お医者様によっても見解が分かれるものなのだと思います。
(私は以前に自律神経失調症になっていたことがあるので、今回明確な診断は無かったけれど、多分そうだろうなーと思って生活してました。)

原因は?

睡眠不足やホルモンバランスの変化、不規則な生活、ストレス、食事の変化等が原因であると言われています。

症状は?

・疲労感
・めまい、ふらつき
・のぼせ、冷え(体温調節が上手くできない)
・頭痛
・耳鳴り
・動悸
・関節の痛み
・便秘、下痢
・生理不順
・頻尿、残尿感
・吐き気、食欲不振    
・記憶力、集中力低下
・気分の浮き沈み、イライラ   etc...

このように症状は多岐に渡ります。
1つだけではなく3つ、4つと同時に発症することもあり、心身にかなりの影響が出ます。
原因もそうですが、症状も人によって変わります。

治し方は?

ストレスによる自律神経の乱れならば、可能な限り環境を整えます。
十分な睡眠を取ることや、生活リズムを整えることが大切です。

薬を飲めばすぐに治るのでは?と思う方もいらっしゃると思いますが、自律神経失調症そのものを治療する薬は無いそうです。
先生が処方してくださる薬は症状の緩和を目的としています。症状を和らげることで原因の改善につながります。

自律神経失調症は原因も症状も人それぞれなので処方される薬も違ってきます。

私の場合、処方された薬に効果を感じることはありませんでした。
ではどうやって自律神経失調症が改善したのか、高校時代から現在までを順を追って説明していきます。


1回目〜高校2年生の時〜

1番初めに自律神経失調症になったのは高校2年生の時でした。
この時が1番症状が重く、また、初めてのことに訳も分からず、いつこの症状が治るのかも分からず、とても不安でした。

経緯

きっかけは無く、ある日突然体調に変化がありました。
朝の電車に乗り込み、しばらくすると強い吐き気に襲われました。あまりの気分の悪さに過呼吸になり、立っているのもやっとの状態でした。
周りの方が異変に気付いてくださり、次の駅で身体を支えながら降ろしてくださいました。
その後は駅員室で少し休ませて頂き、気分の悪さがある程度回復したところでその日は家に帰りました。

家で横になっていると夕方ごろから体調も回復し、普通に動くことができるようになりました。
朝の気分の悪さは何だったのか?
「朝ごはんを食べ過ぎたんだ!」とその時の私は考えていました。

次の日の朝、起床すると若干の吐き気とだるさを感じました。
ですが、「寝起きだし、すぐに治るでしょ」と考え、朝ごはんを少量食べ、自転車に乗って駅に向かいました。

すると、自転車を漕いでいる最中に、また強い吐き気に襲われました。このまま学校に向かうのは無理だと判断し、のろのろ自転車を漕いで家に戻り、すぐにソファーに倒れるように横になりました。

胃がすごい勢いで収縮しているのが分かりました。
あまりの胃の収縮具合に、少しでも動いたら吐いてしまいそうで一時間以上その場を動くことが出来ませんでした。

少し落ち着いたその日の午後、かかりつけの病院に向かうと「起立性調節障害だろうね。」と診断されました。
(自律神経失調症の一種。子供がなりやすい。)

その時は薬は特に処方されず、「なるべく規則正しい生活を心がけるように」とアドバイスされた気がします。

その後は毎日吐き気とだるさと戦っていました。

主な症状

①吐き気
固形物を入れると胃が収縮しているのがはっきり分かるほどでした。固形物を押し出そうとするので、全くご飯が食べられませんでした。
1ヶ月半に7キロ体重が落ちました。

(食欲はあったので、お腹はずっとグーグー泣いてました...食べたいのに食べることが出来ないのは辛いです。)

②朝起きることができない
吐き気に繋がるのですが、気分の悪さとだるさで起きようとしても身体がなかなか動きませんでした。

やったこと

①無理せず、食べることが出来そうな物を食べる
固形物を全く受け付け無くなってしまったので、チョコレートとアメをずっと舐めてました。とにかく糖分を摂ってエネルギー補給をしようと考えました。
2週間程その生活をして、そろそろ何か固形物を口に入れてみたいと思い、ハンペンから始めました。
汚いですが、食べる際にハンペンを歯でこして、なるべく形状を変えてから胃に入れる様にしていました。
もちろん胃の収縮はありましたが、少量をゆっくり、時間をかけて食べていました。
(この頃の私のごはんはチョコレート10個と2cm×2cmのハンペン2つ でした。)

徐々に食べられるハンペンの量も増えていき、うどんを少し食べてみたりとメニューも変えていき、次第にご飯が食べられる様になりました。

②徐々に起きる時間を早める
吐き気で、朝全く起きることが出来ず、学校を数日休んでましたが、体調の改善も見られず拉致が開かないので、学校に遅れて行っていました。
1・2限は流石に身体がキツかったので、3限から授業に参加してました。
(それでもやっぱり朝起きるのは辛いし、吐き気もするしで大変でしたが...。)
徐々に時間を早め、2限から受ける様になり、最終的に1限から受けることができる様になりました。

まとめ

原因は分かりませんが、恐らく受験勉強のストレスと人間関係のストレスが影響していたのかもしれません。
発症してから完璧に治るまで5ヶ月くらいはかかった気がします。
治そうと焦る気持ちもありますが、負荷をかけ過ぎず、徐々に体を慣らしていくことが自律神経を整える上で大切なことなのかもしれないです。

2回目〜高校3年生の時〜

経緯・症状・やったこと

受験直前、1月の上旬頃から体調に影響が出始めました。
症状としては前回と同じ、吐き気と朝起きられない状態でした。
原因は完全に受験に対するストレスです。完全に。

受験までの期間も短く、対処法などは特に無く...。
なるべく胃をカイロで温めて吐き気を紛らわすことに努めました。あとはチョコレートをずっと食べていました。
ただ幸いなことに前回よりも症状は軽かったので受験も何とか乗り切ることが出来ました。
大体1ヶ月ほどで回復しました。

受験のストレスが原因だったので受験が進むにつれて症状が軽くなり、受験が全部終わると気付いたら体調が回復していました。

まとめ

前回と同様の症状だった為に、気持ち程度の対処は出来ました。そしてストレスが消えるとこうも体調が改善されるのか、と理解しました。
ストレスの元を無くすことって大切なんです。

3回目〜社会人1年目〜

経緯

新卒1年目の10月頃から症状が出始めました。
私は介護の仕事をしていたのですが、10月から夜勤の仕事が始まり、生活リズムが大幅に乱れたことが原因だと思われます。
夜勤の仕事は17:00〜9:00で、夜間中はずっと起きてなければならない為、仕事から家に帰るとあまりの疲れに即寝です。
大体13:00〜19:00くらいまで寝てしまうので、夜に寝られなくなってしまうことも多々ありました。

症状

①吐き気
1回目、2回目の時は午前中に具合の悪さが目立っていましたが、今回は午後に気分の悪さを感じていました。
特に15:00〜18:00の夕方が辛かったです。

②食欲不振
職場に対してか、夕方気分が悪くなることに対してか、精神的なストレスを感じていたことが恐らく原因で、お昼ごはんがほとんど食べられませんでした。
2、3口食べて「もう無理...。」と食べるのを諦めてました。
ただ、朝ごはん、夜ごはんは今まで通り食べることが出来てました。
むしろ、お昼が食べることが出来ない分、食事量が増えました。
なので、やっぱり精神的なものが原因だった様に思います。

やったこと

○夜勤シフトを減らしてもらう
気分の悪さは、物凄く酷いわけではなく、また夕方だけだったので、シフトはそのまま入っていました。(人手が足りないので休める状況ではありませんでした。)
ただ、症状は改善させたかったので、夜勤シフトを減らし、日勤シフトを増やしてもらう様に施設長にお願いしました。
生活リズムが整ってきたこと、業務にも慣れてきたことでストレスが減り、吐き気も食欲不振も改善していきました。
その後徐々に夜勤シフトも増えていきました。

まとめ

生活リズムって大切だと改めて感じました。
私の場合は夜勤シフトで急に、大幅に、生活リズムが乱れてしまったので身体がついていきませんでした。
しかし、徐々に夜勤シフトを増やしていったことで、生活リズムの乱れを身体が受け入れて行ったのかもしれません。また、業務に慣れてきた為、「慣れない業務をこなすことによるストレス」が無くなったことで心身のストレスが減ったのだと思います。
この時は1ヶ月半ほどで回復しました。

仕事の関係上、生活リズムが乱れてしまうのは仕方がないことでしたが、出来ることなら規則正しい生活を心がけることが必要だと思います。

4回目〜退職してから〜

これは本当についこの間の話です。
9月の半ばから10月の半ばにかけて体調を崩していました。退職してわずか1週間で心身ともにまいりました。

経緯

退職してまず行きたかった場所がディズニーでした。
退職前からずっとこの日を待っていました。
その日、朝は体の調子も良く、何も問題はありませんでした。

異変が起きたのは午前10時半頃。
急に激しい頭痛に襲われ、話すことも歩くことも辛い状態でした。
とりあえず近くのレストランに入り、水分を摂りつつ休憩をしていると頭痛も次第に治っていきました。
だいぶ回復したのでアトラクションに乗ろうと歩き出したところ、今度は吐き気がしてきました。
園内を周るどころではなく、ほとんどの時間をカフェで休み身体が回復することを望んでいたのですが、やや回復はしたものの、楽しめる状態では無かったため、14時過ぎに園内を出ました。

この日は、9月にも関わらず日中が30℃を超えていたので熱中症になったのかもしれません。

熱中症についてネットで色々調べましたが、軽・中度の場合は、身体への影響は長くとも翌日まで、とのことだったので特に気にしていませんでした。

しかし、2、3日しても身体のだるさ、吐き気、頭痛が治らず、流石に不安になりました。
この症状は「もしかしたらまた自律神経失調症になったのではないか」と思ったのですが、きっかけがおそらく熱中症でしたし、この世の中、コロナという選択肢も無いわけではないと思い、とりあえず病院を受診しました。

先生は「熱中症はそんなに長引かないから別の原因だと思います。なんだろうね?」
と診断できない様子でした。
とりあえず、症状の緩和として、漢方薬や吐き気どめ、胃の働きを正常にする薬等を処方して頂きましたが効き目はありませんでした。

症状

①頭痛、集中力の低下
常に頭痛があるわけではないですが、時々鈍く頭に痛みが走ることがありました。
また、集中力も落ち、ぼんやりしていることも多かったです。何も考えられない、という表現が一番合う様な気がします。

②気分の悪さ
吐き気、とまでは行かないまでも胃の辺りがモヤモヤしている状態が続きました。
また、喉に何かが詰まっている様な感覚もありました。
頭痛と気分の悪さは午後、特に13:00〜19:00に強く現れ、酷い時はベッドでずっと横になっていました。

③体温調節が出来ない
これは10日ほどで治りましたが、特に身体の火照りが気になりました。暑いのに熱を放出出来ていないことを感じていました。
一番ひどかった時は急に身体が熱ったり、かと思えば急に手足が冷たくなり体の芯まで凍える様な状態がありました。微熱と平熱を行ったり来たりしていました。

④食欲不振
全くお腹が減りませんでした。記憶にある中で、ここまで食欲がなかったのは初めてです。
吐き気によるものではなく、朝、昼の元気な時間にも「ごはんを食べたい!」という気持ちが全く湧きませんでした。
食欲は無いものの、1回目の時の様に胃が固形物を受け入れないというわけでは無かったので、食べられるところまで食べていました。
大体いつもの量の半分くらいを頑張って食べていました。胃が急に小さくなった感覚でした。

自律神経失調症の最中、体調が良いタイミングで外出や旅行もしたのですが、ごはんを満足に食べることが出来なかったことが悔しいです...。
(初めての北海道だったのに...。いくら丼...!!)

⑤お腹が緩い
汚い話で申し訳ありませんが、便が緩くなりました。
初めは気づいていなかったのですが、体調が改善せず病院に再度受診した時に、先生に「下痢とかはしていない?」と聞かれました。
その時は自分の便の状態を気にしておらず「大丈夫です」と答えたのですが、次の日に確認すると、下痢まではいかないまでも通常より緩くなっていました。
思い返すとその前もやや緩めだった様にも思います。

やったこと

①朝散歩
これは自律神経失調症になる前からやっていましたが、継続して行なっています。
朝散歩は生活リズムが整い、自律神経にも良い影響を与えるそうです。

②温かい飲み物を飲む
胃が正常に働かないので、温かい飲み物を飲んで少しでも内臓が動いてくれる様にしていました。
9月はまだ日中暑い日が続いていたので温かい飲み物を選ぶのは辛かったですが、内臓を温めていたおかげか一日調子が良かった日もありました。

③寝る1時間前はスマホ、テレビを見ない
規則正しい生活をする為、すぐ眠りにつくことができる様にスマホやテレビを見ることをやめました。

④塗り絵
塗り絵は自律神経を整えることが出来るそうです。
一心に塗り絵をすることで、呼吸が自然と一定のリズムになり自律神経を整えます。
自律神経を整える塗り絵、というのも売っているみたいです。
夜寝る前の15分間行っていました。

⑤姿勢を正す
自律神経は脳から脊髄を通って全身へ信号を送り出すので、姿勢が歪んでいると自律神経が乱れる原因になります。
私はかなりの猫背なので、姿勢の悪さも影響していたのかもしれません。
足を組むのをやめ、できる限り背を伸ばし顎を引くことを意識していました。
また、ヘッドマッサージャーを使用し、後頭部のコリをほぐしていました。

⑥整腸剤を飲む
今回の自律神経失調症が治ったきっかけは整腸剤だったのかもしれません。
腸は「第二の脳」と言われることもあるほど脳に次いで多くの神経細胞が集まっている器官で、その働きは自律神経によって大きく左右されるそうです。
なので整腸剤を飲み始めたおかげで腸の働きが正常になり、自律神経も整ったのかもしれません。

まとめ

治るまで大体一ヶ月くらいかかりました。
退職してからは規則正しい生活を心がけていたので、熱中症がきっかけとはいえ「何故また自律神経失調症に?」と悩んでいました。
また、以前とは違う症状も出ており、尚且つ症状も複数出ていて心身ともにストレスを感じていました。どう対応したら症状が改善するのかがさっぱり分かりませんでした。

上記に挙げた「やったこと」で一番効果があった様に感じたのは整腸剤です。飲み始めてしばらくして、気づいたら頭痛や吐き気もなくなり、ご飯も美味しくお腹いっぱい食べることができる様になりました。
そのほかは今回の症状改善につながったかどうかはいまいち分かりませんでしたが、健康的な生活を送る大切さを学んだ気がします。


何が原因かは分からないですが、時期を見るに、「退職したことによるストレス」なのかもしれません。
仕事がストレスだったはずなのに、仕事をしないことがストレス、というのはなんとも可笑しな話です。
しかし、退職してから「毎日何をすればいいのか。」「自分はこのままでいいのか。」と得体の知れない不安を抱えていたのも確かです。

人は時間が出来ると余計なことを考えてしまいますね。

最後に

私は1ヶ月〜数ヶ月で自律神経失調症が治っていますが、中にはそれ以上の期間、症状に苦しめられる方もいらっしゃいます。
私の症状もそれに対して行ったこともただの一例に過ぎませんが、もし何かのきっかけになれば幸いです。

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