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パキスタン料理

パキスタン料理は、インド亜大陸や中央アジアの様々な地域の料理の伝統とムガール帝国の要素がブレンドされた料理で、パキスタンの民族や文化の多様性に由来しています。

パキスタン料理は、香り高く時にはスパイシーな風味が特徴です。料理の中には油分を惜しみなく含んでいる物もあり、それがより豊かな食感と風味に貢献しています。一般的な香辛料には、カルダモン、シナモン、チョウジ、ナツメグ、胡椒、クミン、コリアンダー、ウコン、ターメリック、チリパウダーなどがあります。

カレー:パキスタンにはカレーという名の料理はありません。私たちがカレーと呼ぶ煮込み料理はそれぞれに固有の名称があり、たとえば、サーグ(からし菜を用いた料理)、コルマ(ヨーグルトやナッツ類のペーストから作るクリーミーな料理)、ダール(剥いた豆の煮込み料理)、ニハリ(羊肉と骨髄の煮込み料理)、カラヒ(中華鍋で調理された料理)などがあります。

ニハリ

タンドーリー:タンドール窯で調理する料理です。ケバブ(挽肉を串に固めてタンドールで調理した料理)、タンドリーチキン(骨付き鶏肉をヨーグルトと香辛料に漬込みタンドールで調理した料理)、チキンティッカ(骨なし鶏肉をヨーグルトと香辛料に漬込みタンドールで調理した料理)などがあります。

チキンティッカ

ローティ:パンことです。チャパティ(全粒粉でできた丸い生地をタワーという鉄板で焼いたパン)、プーリ(全粒粉でできた丸い生地を油で揚げたパン)、パラーター(全粒粉でできた丸い生地に油を練り込んで焼いたパン)、ナン(精白小麦粉でできた生地を発酵させて薄くのばしてタンドールで焼いたパン)などがあります。パラータは野菜やスパイスを混ぜてから焼いた形式もあります。また、ナンはレストランで食べるもので、プレーンナンの他にガーリックナンやバターナンなど様々な形式があります。

チャパティ

ビリヤニ:米(通常はバスマティ米)、肉(鶏肉、羊肉、牛肉)、野菜、香辛料などから作る炊き込みご飯です。ビリヤニは半茹した米と、別途調理された具材を交互に層にして炊き込みます。高級スパイスであるサフランも使用されることがあります。

軽食サモサ(三角形の餃子のようなもの)、ナマクパラ(サモサの皮を油で揚げたもの)、パコラ(野菜の天ぷら)、ゴルガッパまたはパーニープーリー(油で揚げた球状の皮にソースをかけたもの)、ラッシー(飲むヨーグルト)、チャイ(ミルクティー)などが有名です。

ゴルガッパ

菓子:パキスタンの菓子は甘くて香り豊かな特徴を持ちます。キール(ライスプディング)、グラブ・ジャムン(加熱濃縮した牛乳、小麦粉、砂糖で作った生地を油で揚げて砂糖水に漬けた菓子)、ジャレビ(小麦粉でできた緩い生地を油に細く落として揚げて砂糖水に漬けた菓子)、バルフィ(加熱濃縮した牛乳に砂糖やナッツを入れて固めた菓子)、クルフィ(加熱濃縮した牛乳を凍らせた冷菓子)、ラスマライ(パニールというチーズをカルダモンで風味付けして乳製品に浸した菓子)、ハルヴァ(小麦粉、油脂、砂糖、ドライフルーツからつくる菓子)などが有名で、特別なイベントやお祝いの際に頻繁に提供されます。

ジャレビ
ハルヴァ

これらはパキスタン料理の一部ですが、実際にはさまざまな料理が存在し、地域や文化によって異なる特徴があります。パキスタン料理はスパイスの効いた豊かな味わいやバラエティに富んだ料理の組み合わせが特徴であり、多くの人々に愛されています。


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