日本人の精神の根幹にあるもの
清掃の仕事であちこち動き回っていると、重心が偏って、左半身が重くなることがあります。
清掃件数が多くなり、毎日のように動いていると、気が付かない間に身体のバランスが崩れてきて、様々な箇所に『愁訴』が出てきます。
そういう時は、ストレッチポールに載りますが、その時に自ずと息が出ることがあります。
呼吸が落ち着いてくると、脱力してくるのか、身体全体が軽くなり、起き上がると、『地』にしっかりと足が付いています。
その時はお臍の下辺りに『力』を感じます。
古来の日本人が『丹田』と呼び、連綿と『肚』を自身に感じながら、暮らしを営んでいたことは、今でも日本の文化の根本にあるのかもしれません。
呼吸は、常にあるものなので、
『吸おう、吐こう』という意識が働いてしまうだけで1人1人が持っているそれぞれの呼吸から離れてしまいます。
実は、余計な意識こそ、私たちの身体と意識に過大な負荷を与えているんですね。
『呼吸』は、その時の自分自身の状態をよく表していて、身体と意識を繋ぐものだと感じています。
余計な意識を祓い、原点に還ることは、『肚』に火を灯します。
そうすると自ずと『静けさ』が染み入るように広がっていきます。
私は思います。
『静けさ』を感じる日本人が増えていけば、これからの日本の行く末を大きく変えていくことになるだろうと。
それは大袈裟な事では無いでしょう。
世界を見渡せば、大国と呼ばれる国々が自分本位の考えに基づいて、分断を生み、対立するもの同士で衝突が起きる瀬戸際まで来ている気配すら感じます。
それは、これから日本国内でも相似形として、起きてくる事だって考えられます。
そんな時に、『静けさ』を感じる人が増えれば、平和と安寧を日本が体現していくことになると思います。
かつて日本で生活を営んできた多くの人達が、知らず知らずのうちに持っていた意識。
混沌としてきている世界の中で、
今後、日本から『大切な何か』が世界に向けて、出てくるかもしれません。
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