税金には無駄な要素があり、この本で指摘されているものは氷山の一角であるということ
新聞記者が取材を重ねて税金がどう使われいるかを暴く一冊。取材対象は中抜きのための団体にしか見えない、一般社団法人サービスデザイン推進協議会、オリンピックパラリンピック委員会、コロナ禍での緊急融資に各省庁の基金。防衛予算の無条件の増加やさらには地域の消防団や山間部での補助金を取材して、説明をされてもよくわからない、あるいは、どう見ても合理的ではない税金の使われ方を切り込んでいく。
この本を読んで真剣に考えるべきは、日本の税金は予算しか語られず、そもそも決算確定まで1年以上かけている。法人税の申告が決算確定後2ヶ月と比較して遅すぎるのでせめて半年にしろとは思う。が、もっと重要な問題はどのように使われているかの事業評価が遅く、かつ、評価できる人材も少ないことで、使い放題になっていることだ。これは国民の私的財産の一部を徴収するという性質上、許してはいけないもので、この本で指摘されているものはあくまでも氷山の一角に過ぎない。
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