古いといわれてもこのスタンスはありかも
プロ野球解説者・江本孟紀⽒と里崎智也氏がプロ野球に喝!“忖度ゼロ”の辛口評論『プロ野球解説者「無敵バッテリー」がゆく 野球の正論』が発売|徳間書店のプレスリリース (prtimes.jp)
本書の概要
野球解説者として人気のある江本氏、里崎氏による忖度なしのプロ野球に対する対談本。2019年あたりのプロ野球に関する話題をひととおりカバーしている。
本書の詳細
2019年のNPBといえば、球場入場者数が過去最高を更新した一方、セイバーメトリクスの浸透によるデータ重視の戦術浸透、アマチュア球界を含めた球数制限、若手選手の育成環境の変化、フロントと現場の責任関係、当時はまだ現役だった松坂、鳥谷等の引き際の問題等を文字通り好き勝手に話している一冊。2人が指摘する100球問題については単純なMLBの受け売りは論外としても、先発投手が投げすぎるとどこかの時点で故障するのは確かでもある。これの目安となる投球数は3000球といわれたりするが、MLBだと5人の先発がローテを回し切ったとすると、3000球÷(162試合÷5人)=92球となるわけで100球以上投げると故障が増えるというのも確か。日本だと、3000球÷(143試合÷6人)=125球なので、実感的にも120球超えるとどんな先発投手も球に力がなくなる印象はある。ただし、中4日でほとんど試合当日以外投球せずイニング間も投球しないMLBと比較すると、中6日試合日以外も投球ありでイニング間も結構球を投げるNPBを単純比較してもどうなのかというのは確かに本書の指摘通り。
また、佐々木朗投手や奥川投手のように、大事に育成している現状について、とにかく投げることで成長させた昭和、平成と比較してどちらがいいのかは判断できない。大事に育てようが143試合を通じて活躍するにはある程度の耐久性は必要だから一定の球数を投げる必要はあるが、かといってその閾値は個人によって異なるので、今後の野球人口を考えても選手生命の長期化も必要ではないかと思う。
本書を読んだ感想
この二人は独自の視点から解説をしているからこそ需要があるわけでこの視点はあり。