いくら好きなことを仕事にしても
稼げない。食べていけない。仕事がない。全部共通の悩みが出てきがちですよね。特にいわゆるクリエイターさん周辺(アスリート、指導者等も含む)はこういう声が多く聞こえてくると思います。
この言葉を聞き流すのではなく、紐解いてみると・・・
仕事がない→仕事はあるし、創り出せるけど、そこから対価を得られない。価値がないわけでも、ニーズがない訳でもない。ただそこに対価を払う習慣がない場合が多い。
いわゆる「需要がない」「価値が低い」というのは金銭的意味で指しているのでしょうけど、これらの言葉は取り組んでいる人の心を大きく傷つけると思います。結構、平気で言い放ってくる人、多いですよね・・・
確かに「好き」を仕事にしていますが、それをなぜ「好きな仕事に対価を払ってやるだけ有り難く思え」という話しになるのでしょうか?そこには「嫌いなことをやってこそ対価を受け取る権利がある」という考えが根底にあるような気がします。
本来そうではないですよね。価値あると判断したものに対価を「その人」が払う。でもそれだと判断が大変だから「定価」を設けて判断基準を一般的に作っているというところです。
これを軸に読み解くと様々なものが見えてきます。部活動も一見、顧問に対価は払っていませんが(義務教育における先生も同じ)それは税金等から払われているから。直接払っていなくても、間接的に「払っている」仕組み。それと先生や顧問の「ボランティア」で成立している部分が大きいですね。
陸上教室も同じで、行政が行う年1回程度のイベントは立派な講師がくることも多いですが、講師への対価以上に予算が内部で掛かっていることが多い。支払う側から見ると「安価」ですが、実際はかなり高額。
ただ支払う側から見た「安価」が基準になると、個人で行う陸上教室などは「高額」に見えたりするんですよね。
★★
と、仕組みなどをつらつら書きましたが、じゃあ止めておこう・・・という人はここまでです。それでも「好き」を仕事にしたいならどうするかを考える必要があるでしょう。
「仕事」で価値がないものなんて普通ありません。何度も書いたように、対価を払う仕組みや習慣が無かった為「金銭的価値」に置き換えられ「ない」なんですよね。
ならば、どうやったら金銭的価値に変えていけるかというと。やはりその習慣、文化を作っていくしかありません。需要を創り出す。というより、需要自体はある場合が多く、それを金銭的価値に・・・という方向。
大変ですよね。ここで行き当たるのは「好き」を続けるためにはその「好き」を売れるものに変えていかなければならない。商品としての価値を高めるか、価値があるならそれをどうやって届けるか、支払ってもらえるかを考えなければなりません。
そこが「好き」で生活していく、仕事として「継続」していく大切な土台となります。現状「好きな仕事で生活していきたい」が成立し難いのはそういうことです。お金が社会で余り、誰もが自由に支払えるなら考える必要はありませんが、限られた資金の中でどうやって行くかを考えなければ難しい。
「文章を仕事に」も同じで、今あるシェアの中で競争していては全員が厳しい状態になるでしょう。需要がない、厳しいと言っているだけではどうにもなりません。その業界、文化自体が拡大していく必要があります。
これはスポーツ、陸上競技、ランニングも同じで、上述した「習慣」の醸成と、拡大などを全体で協力し、押し上げないと変わらないと思います。ビジネスの世界で言う「ダンピング」が嫌われるのもそこなんですよね。1人が無理やり自分の利益を確保しに行くことで、業界全体が苦しいところに追い込まれる。
こうやって一つひとつをじっくり考えると、クリエイター周り、スポーツ周りもその「専門領域」のことを学ぶ人材も必要ですが、経済や経営などを学び、稼ぎ出す工夫、取り組みをしていけるようにする必要がありますね。
このnoteも居心地がスゴく良いですが、誰も外に向けて努力しなければ、お金が回っていかなければ続かなくなるでしょう。もしここが無くなったら同じような良い場は見つかるでしょうか?
twitterなども同じで、代わりになるようなものはないと思うんですよね。そういう今ある「当たり前」に鈍感にならないようにしたいですね。それが「好き」を仕事にしていく人にとってはスゴく大切なことですから。
★★★
「好き」を仕事にしていけると嬉しいし、楽しいですよね。辛さがあるのは生活への悩み、売れない悩みなどであり、それを抜きにすればはかどるし、身体も嬉しい。
周りからの「価値観の違い」による言葉を受けることもあるけど、気にしても何も変わらないし、「好き」を仕事として成立させるのにそんな暇はありません。
どうにか成立させれるよう、努力していきたいですね。
今、世の中にある多くのサービスやものことのスタートは恐らく全て「無価値(金銭的に)」だったと思うんです。それを「有価値」に変えていった人が居たはずなんですよね。
そこに勇気をもらい、多くの人が協力し、切り開いていく必要があると思います。このnoteもそういったクリエイターを応援する仕組みを一生懸命作っている様子が伝わります。「好きを仕事に」考える人も、そのnoteを使うだけでなく、協力していくことで、自分も浮上していくかもしれません。
どうにか多くの人が「好き」を仕事に、充実した生活が、人生が送れるようになればいいなと思います。もちろん、自分も、自分の周りの環境もです。