【教案】padletを使った日本史のオンライン授業~中国の大学の「日本概況」における実践~

こんにちは!プロジェクト実施者の吉井です!

この記事では、「日本概況」という私が中国の大学で担当しているいわゆる日本事情のような授業の教案を共有したいと思います!

本プロジェクトについて

このプロジェクトの経緯についてはこちらをご覧ください!

コロナ禍で孤立した海外日本語教師の共同教材作成を通したネットワーク構築プロジェクトHP:https://spark.adobe.com/page/eUsvaX3mk1Kxd/

本プロジェクトは「日本国内外の日本語教師同士の情報共有や交流」を目的とした研究会を毎月開いております。

研究会について

教案について

今回日本概況の教案の共有に至ったのは、私自身の経験に理由があります。私が中国で日本語を担当する前から日本事情という授業の存在は知っていましたし、何となくは理解しているつもりでした。でも、いざその授業を担当するとなると、「日本語」以外の知識が求められ、毎回の授業準備に本当に苦労しました(しています、今も)。

しかも、先行研究やネットの情報も少なかったので、毎回自力で0から100の授業準備をしています。

「もし、少しでも日本事情の授業準備の着想を得られる情報があれば・・・」

そう何回も思いました。

「そんな境遇にいるのは私だけじゃないはず…‼」

そんな人のために0から100の準備を手伝うことはできませんが、最初の1ぐらい、何か大まかな授業の着想や枠組みなどを伝えればと思い、共有することにしました。

そのため、この教案が「ただしい」や「100点満点」だとは考えておりません。むしろ、ご自身の授業計画に合わせて、批判的に検討していただき、少しでもお役に立てることがあれば、これ以上に嬉しいことはありませんし、もし読んでいる人から「こんな方法もあるよ!」などのコメントなどをいただけると感無量です!

授業の形態

私が担当する日本概況は学生がオフラインで教室に集まり、教師がオンライン会議でその教室のモニターに映し出されるような授業の形態です。

画像1

授業の流れ

大まかな流れは以下のようにしました。

・授業準備(出席や授業の流れについての説明など)
・質問(好きな日本の時代はいつ?)
・各時代の説明
・padletで活動
・友だちにいいねとコメント
・Tから全体共有

授業準備

授業準備には、出席や授業の流れなどについての確認などを行います。オンライン授業のため、学生とのやり取りがどうしても制限されます。そこで、私は授業の初めに必ず一人ひとり名前を呼び、出席をとるようにしています。対面であれば、そこから雑談などを始めたいのですが、教室には学生が20名ほどおり、学生たちの小さな声や環境音などのすべてをマイクが拾ってしまい、会話を続けるのが難しいです。音声でのやり取りは難しいですが、音声でやり取りをする必要がない授業の時はチャット機能を使ってやり取りをることもあります。

質問「好きな日本の時代はいつ?」

ここでできる限り学生の既存の知識を引き出します。よく知っている学生もいれば、「授業をまだ受けていないので、日本史を知りません」という学生もいます。授業では両方の声をバランスよくとりました。例えば、よく知っている学生のコメントを導入に使ったり、専門的すぎるコメントにはオンライン授業の画面共有をいかして、一緒に調べたりもしました。また、日本史を知らないというコメントについては、「今日の授業で好きな時代が見つかるといいですね」と前向きになるようにフィードバックしました。中には、単に日本語で日本の時代を何というのかを知らないという人もいたようです。

各時代の説明

教科書に指定している『クローズアップ日本事情15』(The Japan Times)を参考に、知っておきたい時代の要点をスライドに簡潔にまとめ、説明をしました。その際、スライドを完璧に仕上げなくても、その場でインターネット検索をし、場所や写真などを画面共有できることに気が付きました。ただ、やみくもに画面共有するのではなく、ある程度何を話すのか、どう話すのか、などを考えておく必要がありそうです。

padletで活動

各時代の説明後に、padletで活動をしました。

padletを使った授業を記事にしたもので以下のようなものもあります。

まず、活動に向けて、なにをするのかを説明しました。

今回は「もしタイムマシンがあったら・・・」という話題を設定することにしました。

まず、タイムマシンが何かを知っているか、の確認と、「タイムマシンを使うと過去に行ける」という簡単な説明をしました。

そして、「もしタイムマシンがあったら、何時代に行きたいですか?」という質問を用意をしました。この質問に答えるために、3つの過程からなる活動とpadletに書き込む時間をとりました。

3つの過程から成る活動は以下の通りです。

1. 行きたい時代を選びます
2. その時代を調べます
3. その時の中国と比較します

その後、padletに以下の4点を説明して、書きこむように指示しました。

1. 行きたい時代
2. どうしてその時代を選びましたか?
3. その時代には何がありますか?
4. その時、中国はどうでしたか?

書いてもらった後に、クラスメイトの書き込みに対して「いいね」やコメントをするようにしました。

最終的に、教師から全体共有をしました。

以下、実際に活動で使ったpadletです。(学生のコメントはトリミングと黒塗りをしています)

画像2

padletには左端にすることリスト、その次に時代区分を用意しておきました。そして、左から3つ目以降からは各時代とその説明を用意しました。学生は、自分の行きたい時代を選び、その時代が書かれたセクションの下に書き込みをするように指示しました。

ただ、何にかは支持が理解できなかったのか、質問コーナーやほかのセクションに書き込みをした学生もいました。その際は全体に、書き方の説明と疎の書き込みの移動を行いました。

以上、簡単ではありますが、教案の共有を行いました。いいねやコメントをいただけると励まされます!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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