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「はたらくこと」は、たくさんの「ありがとう」をもらえること。

「あなたはなぜ働いているのですか?」

「働くのが好きだからです」

「なぜ働くことが好きなのですか?」

「それは自分が働くことで周りの人の助けになるからです。自分の周りにいる好きな人たちが喜んでくれると嬉しいし、相手を笑顔にしたいからです」


…もしも誰かに「なぜあなたは働いているのか?」と尋ねられたらきっと私はこう答えると思います。

これは紛れもなく本心でもあり、しかし本心にしてはまだ足りないことがある。

それは「相手を笑顔にすることで自分自身を認めることができるからです」という続きの一文だ。

私にとっての「働く」は「この世界での自分の役割を見つけることでもあり、誰かの役に立つことで自分自身の存在を自分が認めることができる一つの手段でもある」ということなのだと最近気がつきました。

しかし、数年前までは「お金の為に働いている」「働かないと生活できないから」「みんなも働いているから」「それが普通だから」そんな答えしかきっと私からは出てこなかったと思う。

嫌だけど会社に行く。この仕事が一体何に役に立っているのか、誰の為になっているのかなんて考えもせず、ただ言われた通りに仕事をする日々。同僚と愚痴を言い合ったり時には上司に小さな反抗をしてみたり。

小さな悩みはあるけれど、別に幸せじゃないわけじゃない。

きっとみんなそうだよ。だって会社辞めたら生活できないし、お金の為には仕事しなくちゃいけないし、好きなことばっかりやってたら生きていけないよ。別にいいじゃん。毎日「ささやかな幸せを感じながら生きていく」なんて恵まれてるし贅沢だよ。

…でもなんだか物足りない。自分には他に何かできることがあるんじゃないか、やりたい事があるんじゃないか。

なんて、時折そんな風に思っても日々の「やらなければいけないこと」に押しつぶされてそんな気持ちにさえ気づかないふりをしていた。見ないふりをしていた。だって自分の人生はきっとこのままいくんだろうなって思っていたから。周りから見れば順調な、でもなんとなく自分の気持ちを持て余しながらも幸せな日々。

ずっとそんな風に思ってた。


そんな私の考え方が変わるきっかけになったのは、お客様のカウンセリングをするようになってからです。

色んな年齢、色んな職種、性別も立場も違い、もちろん悩みも違う。

好きな人の話、仕事の話、家族の話。やりたいことが上手くいかなくて悩む人や、逆にやりたいことが見つからなくて泣く人。

人の数だけ悩みごとがあって、人の数だけ想いがある。

カウンセリングの仕事を始めた最初のうちはそんな風にみんなバラバラの悩みの種を持っているように見えていたけれど、多くの方のお話を聞いているうちに、人それぞれ悩みの種は違っても、そこにはある「共通の想い」が隠されていることに気が付きました。

それは「人は誰かの役に立っていると思えないと幸せだと感じづらい」ということです。

「自分が誰かの役に立つこと」

「自分が誰かに必要とされること」

「自分が誰かにありがとうって言われること」

「自分が誰かを幸せにすること」

例えどんなに成功している人でもこの気持ちを満たすことができないと、何かが足りず、足りないからこそ「もっともっと」と欲が深くなり、心の底から幸せだと感じられないのではないかと思いました。

きっと人は誰かに必要とされたくて、自分を必要としてほしくて、どうしたら人に必要とされる人間になれるのだろうかと無意識に日々考えているからこそ、人に「ありがとう」って言われるとあんなに嬉しい気持ちになれるのではないでしょうか。

みんな「幸せ」になりたくて日々悩んで、それでも前に進もうとしています。

しかし「どうしたら自分は幸せになれるのか」「自分の幸せは一体何なのか」は案外みんな分からずに手探りで進んでいるのかもしれません。

という私も「自分の幸せとは何か」とははっきり定義できないでいるうちのひとりです。

しかし私はカウンセリングという仕事を通して「人にありがとうって言われると私まで嬉しくなるなぁ」とか「一緒にいると元気になるって言われると私でも役に立てているようで自分も元気になるなぁ」ということに気がついてきたのです。

そう気づけたのはカウンセリングという仕事がお客様と直接会えて直接ありがとうって言われる仕事だったからですが、そのことに気がつくと普段の会社での仕事も「この仕事は何に繋がっていて誰の役に立っているのだろう」と考えるようになりました。

この仕事をすることで「誰かが喜んでいる。誰かの役に立っている」自分の今やっていることが「誰かの幸せに繋がっているんだ」そんな気持ちで働くようになったら毎日の仕事も楽しくなってきました。


「はたらく」ことで見える自分の気持ち。

だんだん見つける「自分の幸せ」

小さな気持ちのカケラを集めて自分の気持ちを探してみる。

そうしたら案外簡単なことで幸せになれることに気づくかもしれません。

誰かの役に立つことで自分の役割を見つけて自分自身を認められるようになる。

優しくない自分を認めながら、それでも優しくありたいと思う。

私にとっての「はたらく」とは、たくさんの「ありがとう」をもらって、周りの人も私自身も幸せにすることです。














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