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「自分に似合うもの」を知っている人は美しい

いつからだろう。

「自分」と「自分以外の人」が「本当に違う」ということにちゃんと気づくことができたのは。

あの子とは顔が違う。声も違う。

髪の長さも手の大きさも、得意なことも苦手なことも、好きな食べ物も嫌いな食べ物もみんな違う。


髪が短くてかわいいあの子に憧れて髪を切ってみたけれど自分には似合わなかった。

あの子に似合うピンクのスカートより、自分には水色のスカートの方がよく似合う。

どんなに羨ましくても私はあの子になれないし、あの子は私になれない。

人はみんな「自分だけの」とか「自分らしさ」を持っている。

少し前までは「幸せのカタチはこれ」とか「量産型女子」なんて言って「気に入られるかわいさはこれ」ってなんとなく決められている正解があって「みんなと同じ」に安心感があったように思う。

しかし今は「正解」なんてない。

それは逆に「自分で自分の正解」に辿りつかないといけない時代になっているということでもある。

自分がどんな人が美しいと感じるか。

自分に似合う色は?髪型は?

自分にはどんな仕事が似合って、どんな暮らしが似合うのか。

何が「自分らしさ」を作っているのかを、今みんな必死で探している。

みんな「誰かのスキ」を求める時代から「自分のスキ」を探す時代へ。


自分の声に耳を傾けてみる。

正直な自分の声を素直に聞いて、色んなことをまず試してみる。

たくさんの色があるリップの中で、自分に似合うお気に入りのリップをドキドキしながら探すみたいに。

そしたら「今の自分に似合うもの」を発見できるかもしれない。

そして自分でもまだ知らない「新しい自分」に出会えるかもしれない。

「今の私って、意外とこんな色似合うんだ」

「自分では似合わないと思っていたこの色も、他の人がたくさん褒めてくれたことで自分に似合う色だと気づいた」

「この色をつけた私はどんな風になるんだろう」

こんな風に「まだ知らない自分になんだかワクワクする」って気持ちを持てた瞬間、当たり前の毎日がキラキラしだすんじゃないかな。

「自分に似合うもの」をちゃんと自分で知って選んでいる人は、なんだかいつも余裕があって大人で優しくて、そしていつも楽しそう。

きちんと自分というものが分かっていて、何を選べば心地よくて何が自分に似合うのか。

「自分に似合うもの」を知っている人は、美しい。


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