火花 感想

とあるきっかけで、短歌の鑑賞にハマりました。
今月のbrutusは短歌や俳句の特集だったため、当然のように購入しました。
そして、この動画を見てしまいました。

又吉さん、言葉選びや口調、テンポ全部好きすぎる。。終始にこにこが溢れてるし、アルコールによって解きほぐされてる姿もずっと見ていられる。。
こんなふうに酔える大人になりたい(?)

戸塚さん(A.B.C-Z)の酔い姿も素敵すぎました。

ということで、居てもたってもいられなくなり、自宅にある『火花』を再読しました。

こんなに綺麗な気持ちになって終われるんだっけ!!

前読んだ時はもっと鬱屈した気分で終わった気がしています。

でも、今回読み終えたとき、どの表現をとっても美しく感じるし、
おそらく又吉さんの経験を通しているだろう、
主人公の深い考察、というよりもより心と体に染み込まれた思いは、漫才師としてどうしても生きてしまう一方、現実とも折り合いをつけないといけない歯痒さを感じずにはいられませんでした。

「僕達は世間を完全に無視することは出来ないんです。世間を無視することは、人に優しくないことなんです。

火花

神谷のような自分の基準一強で進むお笑いも面白いとは思うけど、この視点があるだけで物語の構造もめちゃくちゃ面白くなるしわかりやすい。。

火花が刊行されて何年も経ちましたが、世の中に蔓延する「人を傷つけるお笑い」は、抑制される一方で、その反動によって増えているような気がします。

傷つけるお笑いなんて存在しない方がいいとも思いますし、そもそも笑いという生理的な反応に蓋をする怖さも非常に感じています。ので、どちらの肩も持っています。。

この文を初めて読んだ時、傷つける笑いはなくなるべきだ、と感じました。
しかし、上記のようながんじがらめになっている部分も抱えた上で、楽しむとことが大事なのかなと改めて認識しました。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?