見出し画像

濃縮飲料は要するにプレミアム飲料に違いない

先日スーパーで買い物をしていたら、こんな売り場を見つけました。

濃縮飲料のコーナー。読者の中でも最近見かけた方もいるのではないでしょうか。

以前からこういったジャンル自体は一般的にありましたが、最近になって様々な飲料メーカーがこの濃縮飲料市場に商品を出しているようです。
例えば僕が遭遇したBOSSカフェベース。

食品新聞より引用 (https://shokuhin.net/44792/2021/06/30/topnews/)

他にもこういった、缶タイプの濃縮飲料もあります。

食品新聞より引用(https://shokuhin.net/44792/2021/06/30/topnews/)

サントリーと伊藤園が2強で展開しており、自社ブランド飲料を濃縮タイプで販売しています。
スーパーではあまり見ないですが、コカコーラからはこんな濃縮飲料も。

フリーズドライで固形となっている濃縮飲料。
グラスや水筒にこのキューブを入れると水に溶け出し、コーヒーになるとのこと。

フリーズドライ、お味噌汁で馴染みある技術でしたが、いつの間にかに冷たい水でも溶けるようになっていたんですね……すごすぎる。
冒頭でも述べた通り、以前から濃縮飲料自体は市場にありましたが、ここ1〜2年でラインナップが増えてきています。

時間のかかるティーパックとは違い、水に薄めるだけで作れる手軽さや、2Lペットボトルを持って帰らなくてもよいコンパクトな点が評価を受けて、買い溜め需要としても人気が高いそう。

確かにこの濃縮飲料、使ってみるととても便利で快適な商品なことはわかります。
が、その「濃さ」を味わうことはできないのでしょうか?

世の中には「濃い」ことを魅力にした商品がたくさんあります。
エスプレッソコーヒーやアルコール度数が高いチューハイやリキュールも人気です。

またプレミアム〇〇とつく食べ物は大体何かが「濃く」作られていることが多いです。
プレミアムミルクソフトはミルク成分が濃く、強いコクが特徴だったり、 プレミアムチョコレートはカカオ成分が濃いことで、よりチョコレートの香りと風味を味わうためのもの。

そう、人間は「濃い」=「価値が強い」と捉えている部分があるのです。

つまりこれら「濃縮飲料」は”そのまま味わう”ことで「プレミアム飲料」としても楽しむことがきっとできるはず!
今日はこの濃縮飲料もとい、プレミアム飲料を贅沢に味わいながら、レビューをしていこうと思います。


集めたプレミアム飲料たちはこちら


1.お茶部門


緑茶と烏龍茶と麦茶、それぞれを濃縮した状態で飲むとどんな味がするのでしょうか。
まずはお馴染み緑茶の金字塔「おーいお茶」です。

見た目はペットボトルのおーいお茶とそこまで変わらないように見えますが……

美味しい!
最初こそ渋みを少し感じますが、思いのほかスッキリとした緑茶の味わいが残ります。


爽やかな玉露の風味がガツンと来るので、お茶屋さんの前を通りかかったときの記憶が想起されました。
飲んだことはないですが、急須で入れた高級緑茶ってこんな濃い味がするんだろうなぁ。

一発目がかなり美味しかったので「濃縮飲料=プレミアム飲料」説も真実味を帯びてきました。
続いて同じ緑茶系ブランド、伊右衛門です。

見るからに濃い。大丈夫なのか……。

あ〜、渋ーい!!

一口目で強く渋みを感じます。
何なら苦い! しかしその苦しさもほんの一瞬で過ぎていき、その後は深いお茶っ葉の香りが鼻を抜け、最後にいつもの伊右衛門の味が口に広がります。

たった30ml程度しか飲んでいないのに情報量が多い。
忙しい飲み物です。

続いて烏龍茶。
匂いがすごく強い。木?木の香りがします。不安だ……。

渋さがややトラウマになっている様子

ん?

始めに少しだけ渋みを感じましたが、飲み進めれば進めるほどスッキリとした烏龍茶の味になってくる。

飲み終わりは「あれ、水だったかな?」というほどクリアな後味が。
うん、飲みやすい。
香りのインパクトからすると拍子抜けの印象。濃縮飲料、中々読めないぞ。

最後は麦茶。
鶴瓶さんでお馴染みの健康ミネラル麦茶。
色からして濃いことが伝わります。果たして味は……。

くーー!麦が強い!!!

口に入れた途端、強烈な麦の風味が襲ってきます。
麦茶というより、もはや麦汁っぽい。

ただ他の濃縮飲料と同じく、飲み進めればいつもの穏やかな麦茶に戻ってくる。
なんだか、ものすごい満足感がありました。
麦の風味のおかげか満腹になった気がします。


2.コーヒー/紅茶部門

続いてコーヒー/紅茶部門として、サントリーから発売されているBOSSカフェベースとコカコーラの1.2.CUBEです。
大人気のカフェベースと、変わり種とも言える1.2.CUBE。
プレミアム飲料としての違いはどの程度出るのか。試してみましょう。

まずはカフェベースコーヒー(無糖)。
色味や香りはほぼ普通のコーヒーと変わりません。すごい苦いとか嫌だな……。

あれ、普通に美味しいぞ。

コーヒーの豆の風味を非常に感じることができます。
苦味は後味に少し感じるだけで、エスプレッソのような濃厚なコクと芳醇な香りを楽しめました。

やったー!当たりだ!! よしよし、この勢いで紅茶もいっちゃいましょう。

注ぐと茶葉の良い香りが!

一気に目の前が上品な空間になった気がします。
ここは椿山荘か!?

コレはかなり期待が持てる。もしかしてカフェベースの一番の楽しみ方はショットで飲むことなのでは……?

うーん、甘い!! そこそこ砂糖入っているな〜コレ。

そして後味がフルーティー。
茶葉の風味が残り、爽やかではあります。ただ、味は高級茶葉というより少しチープな紅茶飲料の感じ。

高校のとき通学中に飲んでいたパックの紅茶を思い出します。
ただコレまで飲んできた濃縮飲料シリーズの中では断然飲みやすい方でした。
では、変わり種の1.2.CUBEも。

正直全く読めません。
持った感じはお麩っぽい手触りと軽さ。 確かに水でも溶けていきそうな気配はあります。
そんな企業努力も無視してそのまま食べますが。

なるほどこれは……

(唾液で溶けていくので)口の中に残る〜〜 しかも結構苦めなのでしんどい!!

口当たりはほとんどスナック菓子、カールくらいの軽さがあります。

しかしその分、口腔内のあらゆるところにへばりつくのでずっと味が広がり続ける。
長くコーヒーの風味は感じられますが、強く長く苦味も感じることになるので、そのまま食べるのはオススメできません。

3.その他部門

最後はその他ジャンル。濃いジュースということで単純に甘みが強いだけの可能性もあり、ここまでの過程を経てかなり恐怖をしています。 グリーンダカラ。

ダカラそのものを飲むのが久しぶりのため、いきなり濃いバージョンで飲んでいいのだろうか不安になります。
見た目は普通のスポーツドリンクの色ですが、果たして味は一体……。

しょっぱい! 喉にピリッとした刺激がきました。そうですよね、ほぼスポーツドリンクだもんな〜。

これ、めちゃくちゃ運動した後にキンキンに冷やした形で飲んだら美味しいかもしれません。

しかし、常温の状態でほぼ引きこもり人間が飲むのは間違いなく適していない。
でも後味でぐっと甘みが押し寄せてこれはこれで美味しいかも。

そして最後は濃縮飲料界の大御所、カルピス。

なぜか近所にこの糖質オフ版しか売っていなかったのですが、これはこれで助かります。

明らかにこれまでで1番濃い色をしていて慄いてしまいます。
何らかの塗料かというくらいとろみがあります。大丈夫なのか……

うーーー!! これに関しては皆さんも想像できると思いますが、完全にその通りでした。

濃いめのカルピス作った時に喉に残る甘酸っぱい塊の味の集合体(そりゃそうだ)。

味的に原液カルピスを一口で飲む分には(美味しいので)さほど苦ではないですが、この残るしつこい甘さが強敵です。
ただ糖を一気に摂取したからか、その後めちゃくちゃ目が冴えました。

血糖値が爆上がりして頭に血が昇ってくるのがわかります。

寝起き一発原液カルピスをショットで飲むと、きっと速攻で目が覚めるでしょう。
糖尿一直線だと思いますが。


4.濃縮飲料は薄めて飲んだほうが美味しい

当然の結果ですが、企業の方々が努力して調整してくださった濃縮飲料は、用法容量を守って飲んだほうが美味しいです。

確かにプレミアム感がある飲料はいくつかありましたが、濃縮飲料は1口で飲み切らないと濃すぎて飲みづらく、一口だと飲料としての旨味をほとんど感じることができません。

後味とか、香りとかを楽しむ分には良いかもしれませんが。
ちなみに、僕はこの検証をするために短時間で濃縮飲料をいくつも飲んだわけですが、その後完全に気持ち悪くなってしまいました。

それもそのはず、缶タイプの濃縮飲料(一缶180mlを2Lで薄める)をショットグラス(30ml)で飲むと大体ペットボトル2本分くらいの素を一気に飲んでいることになり、他のコーヒーやカルピスに関してはコップ一杯分の素を一気に飲んだことになります。

お腹の中がぐるぐるいっています。多分体に良くないことをしたのでしょう。
濃縮飲料はプレミアムではありますが、まずプレミアムを一気に飲むのは危険です。

ついでにいうと勿体無い。
改めてのアナウンスになりますが、用法容量を守って正しくお使いください。  

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集