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【CTO of the Year記念リレー】標準データモデルの追求とノーコードでの対処

皆様、こんばんは!アセンド取締役CTOの丹羽(@niwa_takeru)です。

CTO of the Year で魂を込めてピッチ資料を作りました。とはいえ6分間で伝え切れなかった部分について、アセンドのプロダクトチームの一同でリレー形式でお伝えしております。

今回の第8弾では、「標準データモデルの追求とノーコードでの対処」をテーマにご紹介します。この標準データモデルの追究をするために、宮津が実行した点に関しては、前回のリレー記事「あらゆる産業を支える運送業に、応えるプロダクトへ」をご覧ください!


標準データモデル vs 個社業務の複雑性への対処施策

私たちアセンドのプロダクトビジョンは「日本全国を結ぶ物流デジタルネットワークの構築」です。このネットワークを作りにあたって、標準的な物流の輸配送情報のデータモデルを策定することはもちろんのこと、全運送会社にこのデータモデルに基づいて業務管理をできるようにしなければいけません。これはSaaSとして幅広い企業に普及させる理に叶う一方で、誰もが使いやすいデータモデルやUIは無いという課題にあたります。

私たちが向き合う1社1社はどれだけアセンドのミッションに共感いただいたとしても、実際には日常業務を管理できなければサービスとしての恩恵は享受することができません。そして1社毎に輸配送管理は強みであるコア業務であるからこそ、個社毎に求められるデータモデルの精緻さは強くなります。

この標準データモデルと個社業務の両立をすること、トレードオフを求められることが一般的にもSaaS開発では悩ましさを持ちます。標準データモデルというビジョンを強く持つアセンドでは、これに対して隠蔽という考えを持って対処をしています。

  1. 顧客が必要とするデータ項目のみを表示するノーコードでの隠蔽

  2. 顧客が必要とした時に活用できる UX としての隠蔽

今回のノーコードでの隠蔽は、個社カスタマイズという個別実装で対処するのではなく、機能として柔軟に必要な管理項目を個社に設定できるようにして対処をしています。こうすることによって、個社としては必要な情報を入力するだけで済み、最終的なプラットフォームとしては標準形としての正規化されたデータとして活用をすることができるようになります。

このノーコードでの隠蔽というものは、Saleforceでのコンフィギュレーションという考え方に近しいものがあり、詳細は以下の note にて確認いただければと思います。

ノーコードでの個社対応のシフトレフトと贖罪

このノーコードツールというものは、エンジニアによる個別開発を回避することであります。これによってコードベースで言えば、個社名が記載された if文 を作ることは無くなり、複雑ではあるが仕様としてメンテナンスをすれば良いこととなります。特にエンジニアの開発リードタイムを無くすことができ、新たな機能開発へと注力することができ事業成長に繋げることができます。

このノーコードでの個社対応というものは、開発プロセスでいう用件定義フェーズ、SaaSの顧客導入タイミングでのCSヒアリングでのカスタマイズの実現というシフトレフトにあたります。一方でSaaSのカスタマーサクセスの工数削減というのは、事業成長においても重要な指標となります。現時点ではこのノーコードツールは社内のCS向けに展開されたものであり、CS工数比率の中でも大きなものとなっています。

今後はノーコードツールを開発したことによってエンジニア工数を削減できたように、このツールを顧客側へ開放できるUI/UXに作り込み、CS作業から顧客によるコンフィギュレーションへと、一段と高いシフトレフトを実現しようとしています。

終わりに

今回は、SaaSにおける標準データモデルと個社カスタマイズのためのノーコードツールの開発という内容でご紹介しました。このnoteでは触れませんでしたが、ノーコードツールの開発というのはエンジニアとしてのプログラミングスキルの醍醐味がある領域です。(イメージで言えば、ドメイン色がさらに乗った Google Form を作るようなものです)
誇れるものでは無いですが、CTOとして私はこのノーコードツールをゼロから開発し、今でも必要に応じて実装をしています。この領域の開発を委ねられる方を求めています。また同じくVertical SaaSを開発される方々にノーコードでの隠蔽にという手を伝えられ、本情報を活用していただければ何よりです!

次回は「営業所間の連携を実現」をお届けしたいと思います。

それでは、最後までお読みくださりありがとうございました。


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