"Re: Your Story" 〜人生を最高の物語にする教科書〜
こんにちは、新田です。
これからお伝えすることは、
「ストーリーライティング」
を使いこなせるようになるための7つの秘密です。
ストーリーライティングとは、
自分で物語を作り、それを”文字化”する、
という技術のことを言います。
ストーリーを使いこなせるようになれば、
人の心を動かすことができ、
さらには、自分を動かすこともできます。
僕らは、他人に、ついつい何らかの行動を期待してしまいます。
「これをして欲しいな」
とか、あるいは、ビジネスをしてるなら、
「これを買って欲しいな」
とか。
だけど、周りの人は、自分の思うように動いてくれません。
「なんでお前の言う通りにしないといけないんだ」
と思われるでしょう。
だから、
「気持ち良く動いてもらう」
ことが必要なのです。
そして、そのための技術が、
ストーリーライティングです。
この「気持ち良く動いてもらう」ための技術は、
他人に対してもそうですが、何より、自分に対しても使えます。
僕らは、想像以上に、自分自身をコントロールすることが難しいのです。
「毎日、これをやらなきゃいけないんだけど、続かなくて・・・」
「いっつもこれをやってしまってて、ヤメたいんだけどできなくて・・・」
「これを覚えたいんだけど、どうしても脳が覚えてくれなくて・・・」
「毎日昼に眠くなってしまって・・・」
などなど、自分をコントールすることほど難しいものはありません。
だからこそ、
ストーリーライティングの力を使って、
自分自身の物語を書き換えていく必要があるのです。
僕自身も、
ストーリーライティングに出会うことで、
人生が大きく変わりました。
僕らが日々、
当たり前のように読んでいる漫画、
観ている映画、あるいは、僕ら自身の人生。
その背景に、どんなストーリーが流れているのか?
どうすれば、もっと面白いストーリーになるのか?
これが分かるようになるだけで、見ている世界は変わります。
僕は、これまで多くの人に「ストーリーライティング」を教えて、
様々な業界で結果を出してきました。
ストーリーを自在に使いこなせるようになれば、
・ビジネスでお金を稼ぐことも
・勉強の効率を何倍にも高めることも
・人とのコミュニケーションを円滑にすることも
できてしまうのです。
そして何より、
「自分の人生は、こんなに面白いストーリーだったんだ」
と”気付く”ことが出来ます。
自分のストーリー(物語)の作者は、自分自身です。
だから、
「どうやって、この物語を、最高のシナリオにしてやろうか?」
と、毎日楽しめるようになります。
これから、「ストーリー」の世界の面白さに触れてもらい、
「どうやったら魅力的なストーリーを作れるのか?」
という秘密を、お伝えいたします。
ところどころ、
参考記事のリンクが貼ってありますが、
まずは一通り、全体を読んでみて欲しいなと思います。
(その後、各リンク先のページをお読み下さい。)
そして、この教材は、
何度も読んでもらいたいので、
ぜひ、印刷して、手元に置いておいて頂けたらなと思います。
では、まず第0章は、僕の「ストーリー」との出会い、
そして「ストーリーライティング」を研究するきっかけとなった話からです。
0.順風満帆な絶望
僕は、
「ストーリーライティングを何のために学んでいるんですか??」
と聞かれたら、
「脚本を書き換えるためです」
と答えます。
全ての作品には、脚本があります。
映画にも、ドラマにも、脚本があって、
演者は、その脚本に従ってそれぞれの役を演じます。
映画とかを見てて、
最初つまらないなぁと思ってたら、
最後にどんでん返しが来て、
「あぁ、あのシーンは、こういうことだったのか!!」
と衝撃を受けることがあります。
ずっとつまらないと思っていたのに、
最後に見終わった後は、
「全てが面白かった」
という感想に変わっていたりするのです。
逆に、途中まで最高に面白かったのに、
最後の最後で残念な終わり方をしたせいで、
「勿体無いなぁ」
と思う作品も数多くあります。
しかも、例えば、
「原作は面白い作品なのに、
映画化したらつまらなくなってしまった」
というものも結構ありますよね。
同じストーリーなのに、脚本や演出によって、
全く面白さが変わってしまったりするのです。
そして、
「人生にも、脚本がある」
のです。
自分の物語の作者は、自分です。
あるいは、神様なのかもしれません。
でも、演者は自分だし、
演者はアドリブで脚本を変えることができます。
ということは、もし、
今、自分の物語はつまらないと思っていても、
脚本を書き換えていくことで、
「実は最高に面白いストーリーだった」
と持っていくことができるはずなのです。
僕は、子供の頃から、
「自分の人生はつまらない」
ってずっと思っていました。
面白い映画や漫画を見るたびに、
こんなドラマティックな物語を送れたらいいのに、と思っていました。
僕は、小学生の時から毎日塾に行き、
学生時代はほとんど勉強しかして来なかったし、
それで京都大学に行って、
多分それなりに良い会社にも行けるだろう・・・
そんなことを考えた時に、
「なんて順風満帆で、
そして、なんてつまらない人生なんだ・・・」
と思ったのです。
このまま、普通の大学生活を送って、
普通に就職して、定年まで普通に働いて、
普通に死んでいく・・・
あぁ、そんな人生絶対嫌だ・・・
そう思った僕は、
「どうせだったら、
大学生活は、さっさと終わらせて、
残った時間で、好きなことをしよう」
と考えたのです。
そこで僕は、大学に入った時から、
「いかにして、4年分の大学の単位を、最速で集めるか?」
ということを必死に考えました。
そして出た結論が、
「とにかく仲間を沢山増やして、情報を集めて、協力すれば良い」
だったのです。
大学の単位を取るには、
決して1人で勉強してやったらダメなんだ。
この「大学で単位を取る」という
システムの本質は「チーム戦」であり、
いかに協力し合って、効率良く単位が取れるかが大事なんだ。
そう気づいた僕は、授業に行くたびに、
まわりの人に話しかけて、仲良くなるようにしていました。
男女、学部、年齢、それら一切関係なく
片っ端から色んな人と仲良くなって、
連絡先を交換して、お互いの持っている情報をシェアし合ったのです。
すると、面白いことが起きます。
色んな人と情報交換していくうちに、
自然と自分のところに大量の情報が集まるようになるのです。
相手が1の情報を持っているのに対して
こっちは10の情報を持っている、みたいな、
そんな状態ができます。
そしたら、とてつもなく感謝されて、
さらに多くの情報を皆が集めてくれて、
いつの間にか、
自分から情報を集めに行かずとも、
皆が勝手に動いて、自然と情報が集まるようになったのです。
試験の情報を集めてきてくれる人がいたり、
ノートを提供してくれる人がいたり、
出席を代わりに書いたりしてくれる人も出てきました。
情報というのは重力みたいなもので、
集まれば集まるほど、より重力が大きくなって、
さらに多くの情報が集まってくるのです。
僕はさらに、「メーリング」を作って、
各授業の情報を皆にシェアしたり、
コミュニティを作って、会員ページに全ての情報をまとめたりしました。
実は、その頃には、僕はほとんど授業に行かなくなっていました。
皆から情報を集めて、毎日「まとめ」を作っているだけだったのです。
だけど、コミュニティはどんどん盛り上がって、
多くの人に感謝されるようになったのです。
「新田さんのお陰で、単位が取れそうです!!」
って言われるようにもなりました。
なんだか不思議な気分でした。
皆が一生懸命集めてくれた情報をまとめてるだけで、
僕は全然何もしてないのに、感謝したいのはこっちだよ、って感じです。
僕はいつしか、メーリングや、会員ページで、
皆にメッセージを送るようになりました。
「もうすぐ試験ですね!!
でも僕らは、協力して情報を集めてるので、
一緒に乗り越えていきましょう!」
とか、
「本当に皆さんのお陰です、ありがとうございます。」
とか、メッセージを送りつつ、
さらに、色んな”企画”を作ったのです。
「皆で協力してレポートを作ろう!」
ということで、それをきっかけに集まって
皆で鍋パーティをやったり、
賢い人を呼んできて皆で勉強会を開いて、
その後ごはんを食べに行ったり、
試験が終わったら「お疲れ会」を企画したり。
こんな風に、
「いかにしてコミュニティを盛り上げるか?」
を必死に考えていました。
いつの間にか、
「単位を取る」
という目的はだんだんどうでも良くなって、
純粋にコミュニティっが盛り上がって
一体感が生まれていること自体が
楽しくなっていました。
これによって、大学1回生の時点で、
卒業単位のほとんどを取り切って、
さらに、2回生では、
「教職」に必要な単位も全部取って、
教員免許をもらうことができました。
(教師にはなりませんでしたが・・・)
そんな感じで、
今までつまらない人生だったけど、
ちょっと楽しくなってきたな、と思えたのですが、
途中から、少し寂しさも感じていました。
これだけ多くの仲間ができたけど、
この関係って、あくまで、
「一緒に単位を取るために協力するため」
であって、目的が果たせたら、
多分、ほとんどの人とは関係が切れてしまうんだろうなぁ、
と感じたからです。
高校の友達も、
卒業してからほとんど会ってないのと同じで、
きっと大学の友達も、卒業したら
自然と疎遠になって、会社に入って、
そこでまた新しい仲間ができて、を繰り返す。
そして、ありきたりの人生を送る・・・
皆、口々に言うのです。
「楽しいのは学生のうちだよね」
「純粋に学問できるって、今だけだよなぁ」
「もうすぐ、ちゃんとお金を自分で稼がないといけないからね」
「今のうちに、めいっぱい楽しんどかないとね」
なんて悲しいことなんだろう、って思いました。
だって、皆、人生でもっとも楽しいのが「学生の時」だと思ってるんです。
映画で言ったら、
「中盤だけ面白かった」
という状態です。
いや、中盤どころじゃありません。
20代なんだから、まだ序盤も序盤です。
序盤がピークの物語なんて、絶対に嫌です。
僕は、
「どうしたら、この脚本を書き換えることができるのだろう?」
ということを毎日考えていました。
でも、自分ではどうすることもできなかったのです。
教えてくれる人、導いてくれる人もいなかった。
だから、もっと沢山の人と出会うしか無いと思った僕は、
色んなアルバイトをしたり、色んなイベントに参加してみたりしました。
一時期、大学に行っている間以外の時間を、
全てアルバイトで埋め尽くしていた時期がありました。
なぜそうしていたのかと言うと、
「何もしていない時間」
があることが怖かったからなのです。
人の寿命は決まっている。
つまり、残り時間が決まっている。
何もしていない時間は、
まるで砂時計が落ち続けているのを
ぼーっと眺めているかのようで、
それが辛かったのです。
だから、いつも本を分割して持ち歩いて、
バイトの休憩中にそれを読んで勉強したり、
行き帰りの道はずっと音声を聞いて勉強したり、
とにかく「五感のどこかを常に動かしていた」のです。
24時間営業のファミレスで働いていたので、
夜中までアルバイトをして、
帰ってくる頃にはクタクタになっています。
毎日、お風呂で溺れそうになり、
お風呂からあがるといつも目眩がして、
半分寝ながら髪を乾かし、
気絶するように眠りにつくのです。
それくらいしないと、正気を保てなかったのです。
少しでも考える時間を自分に与えたら、
苦しくなってしまうからです。
ちなみに、そのファミレスは、
非常に劣悪な環境でした。
店長は、
いっつも裏でタバコをスパスパ吸いながら
誰かに怒ってるのです。
僕もしょっちゅう怒られていたのですが、
そのうち半分くらいは、「理不尽だ・・・」と思うことでした。
例えば、副店長に、
「新田くん、こっちは私がやっておくから、
君は向こうをやっといてくれ。」
って言われたので、そっちをやっていたら、
店長に裏に来いと言われるのです。
そして、
「なんで、
俺はこっちを先終わらせろって言ったのに、
勝手に向こう行ってたんだ?」
って聞かれて、
「いや、副店長にそうしろって言われたから・・・」
と言ったら、
「俺はこっちをやれって言ったやろが!!!
お前は、店長と副店長のどっちの言うこと聞くんじゃ!!」
とブチギレられるのです。
他にも、店長が厨房に入って
作ったピザが固かったようで、
お客さんから、
「さっきのピザ、固かったせいで、口の中切っちゃったわ」
って言われたので、
「申し訳ありません!!すぐに店長を呼んで来ます」
と言うと、
「あぁ、そういうのはいいから、一応あとで言っといてね」
と言われて帰って行ったのです。
その後、すぐに店長にそれを言いに行ったら、
「お前、なんでそれで帰しとんねん!!」
とブチギレられるのです。
他にも、次の日に大事な試験があるのに、
「今日入る予定だった子が来れなくなったから
今日は夜中まで入ってくれ」
と言われることもよくありました。
ちなみに、
このお店は「シフト制」ではないため、
どうしても入れない日は、理由を書いて申請して、
許可をもらわなくてはいけません。
なので、土日祝は基本的に
朝から晩まで入ることがマストで、
予定を入れるとかなり嫌な顔をされます。
なんてブラックなんだ・・・
だけど、社会に出たら、
こんな理不尽は沢山あるだろうから、
今のうちに経験しておくのも大事なのかな・・・
そんなことを考えながら、毎日働いていました。
でも、ある日、限界が来ました。
深夜に、厨房でお皿を洗いながら、
「こんなに毎日怒鳴られながら、
深夜まで働いて、それでもらえるのは
1時間800円ぽっちか・・・
こんなことやってても、
自分の人生はちっとも良くならないよな・・・」
って思って、目の前のお皿を全部投げて割りたくなりました。
流石に理性が働いて、
それはしなかったのですが、
でもその時にふと、思ったのです。
「ん・・・?そもそも、
なんで、お皿を洗ってるだけで、
自分は800円もらえてるんだろう・・・?」
本来、お皿を洗って、800円が生まれるわけではありません。
僕は、
そのお店全体の仕組みの中の一部を担っていて、
僕が洗ったお皿が、巡り巡って、お金を生み出して、
その一部が僕のところに返ってくるのです。
今、目の前で流れている水も、
元々は海の水が蒸発して、
雨が降って、川になって、
それが巡り巡って、ここに来ているのです。
僕は、その結果だけを享受しているのです。
店長がなんで、裏で毎日電話して怒っているのか。
何も教えてくれません。
僕は、ただお皿を洗って、お金をもらうだけなのです。
他にも、ニュースの裏側で、
何が起こっているのか、僕らは何も知りません。
もし、地球にも「脚本」があるのなら、
一生懸命その脚本を作っている人がいて、
世界をこうしていこう!とか議論してて、
そのために大きなことをやっていて、
僕はそんなこと知るよしもなく、
「あぁ、なんかよく分かんないけど、今こんなことが起きてるんだなぁ」
と言いながら、ただただ毎日を平凡に生きているのです。
あぁ〜〜っ、悔しい。
店長は、何もやってないように見えるけど、
きっと色んな悩みを抱えてるに違いない。
言ってくれたら、もしかしたら面白いアイデア出せるかもしれないのに。
でも、自分はただ、皿だけ洗ってたらいい、
くらいにしか思われてないんだろうな。
世界中の誰も、自分のことを必要としてくれてない。
才能を発揮できる環境を与えてくれない。
きっと、もっとできると思うのに・・・!
世の中の多くの人は、同じことを思ってるんだろうなぁ。
もっと自分の才能を発揮させて、
世界を動かすようなことしたいって思いつつも、
誰も自分のことなんか認めてくれず、
言われたことだけやっとけと言われ、
悔しい思いをしてるんだろうな。
だって、何の情報も与えられていないじゃないか!!
一体どうやって、ここから抜け出せば良いのか、誰も教えてくれないじゃないか!!
僕は悔しくて、涙が出そうになったのですが、
泣いたらもっと悔しくなりそうだったので、
蛇口に指を当てて、水を弾けさせました。
顔に水しぶきが飛び、
ちょっとスッキリしました。
僕らは皆、大きな循環の中で生きています。
太陽の光が、
巡り巡って僕らの使っている電気となり、
またその光は、宇宙に逃げていきます。
水も、お金も、エネルギーの循環であり、
その一部だけしか見ていないのです。
でも、僕が大学時代にやっていた
「単位を取るためにコミュニティを作った」
というのは、大きな循環を作っていたのです。
皆から情報を集めて、まとめて、配る。
やっていることはシンプルだし、
「なんでこれで感謝されるんだろう」
って思っていたけど、
皆からしたら、自分が少し情報を集めただけで、
これだけの情報をもらえるんだから、
感謝するのです。
大きな循環を感じられる人、
大きな循環を作ることができる人は、
自分がちょっと何かするだけで、
多くの人に影響を与えることができるのです。
そんな人間になりたい、
この世界の裏側で何が起こってるのか、
その”背景”を感じるように生きていきたい、
と、僕はそう思ったのです。
店長が怒鳴ってたら、
「この人の背景に何があるんだろう?
どうして今、こんな不機嫌になってるんだろう?」
って考えてみたり、
お金の流れってどうなってるんだろう??
この電気はどこから来てるんだろう??
そんなことを考えるようになりました。
でも、これって、僕がずっと学んでいた
「物理」「数学」の考え方と同じだったのです。
物理や数学は、世の中で起こる現象の背景に、
「こんなロジック(法則)がある」
というのを式で記述する学問です。
それをもっと広い範囲で考えた時に、
全ての背景に「ストーリー」があるんだ、
ということに気付いたのです。
物理というのは、ストーリーであり、脚本です。
初期設定と法則が与えられて、
その脚本に従って動いていくのです。
もし、脚本をこう変えたらどうなるか?
というのを計算するのです。
人生も同じです。
こういう脚本がある。
もし、こう設定を変えたらどうなるかな?
というのを考えながら、
「最高に面白いストーリーにするためにはどうしたら良いか」
を模索していくものなのです。
でも、決定的な違いがあります。
物理法則(脚本)は、
すでに決まっているものがあって、
それを読み解いていくものです。
だけど、人生の脚本は、
いくらでも書き換えていくことができるのです。
僕が研究してきた
「ストーリーライティング」の、
その本質は、
「脚本の書き換え」
にあるのです。
つまらない人生を送っている人がいたとしても、
それはまだ人生の序盤だからです。
脚本次第で、いくらでも面白いストーリーに書き換えることができるし、
「今までの人生、全てに意味があった」
と言えるようなストーリーを作ることもできるのです。
僕は、大学時代にやっていたことが、
全て今のビジネスに生きています。
その時は、
「こんなことして何になるんだ・・・」
って思ってたんですけど、
実はものすごい役に立っていたのです。
つまり、
「面白いストーリーがある」
のではなく、
「面白く物語れる」
かどうかの違いなのです。
ストーリーって、本当にすごいです。
自分が感動したこと、嬉しかったこと、
すげーって思ったことを、
ストーリーを使えば共有することができるのです。
僕は普段、ブログやメルマガで、
自分の好きな漫画、映画、
その時流行っている何かを見て、
解説したり、レビューを書いたりしています。
自分が感じたこの気持ちを、
言語化したらどうなるんだろう・・・?
そんなことを、ずっと考えてきました。
「なんか分かんないんだけど、とにかく凄いから!!!」
で伝わったら早いし、
それだけでも伝わるものはあるのかもしれませんが、
ストーリーを使ったら、伝えることができます。
そして、それは相手の人生に対しても同じです。
「あなたの人生、こんな面白いんだよ!!」
って伝えることができるのが、ストーリーの力です。
そして、その人と関わる全ての人は、
その人の物語における「演者」です。
僕が提唱している
「ストーリーライティング」は、
完成品を作って、渡すものではありません。
そうではなく、
「読者を巻き込んで、ストーリーの登場人物になってもらう」
というものです。
だから、全員が演者であり、同時に作者でもあるのです。
皆に、
「こんな脚本にしたら、もっと面白いストーリーになるんじゃない?」
って意見をもらって、それを元にどんどん脚本を書き換えていく・・・
作品を完成させるプロセスを、一緒に共有して、
楽しんでもらう。
それがストーリーライティングの醍醐味です。
そんな「ストーリーの使い手」になるために、
これまで僕が学んで、実践してきた様々なことを
これから紹介していきたいなと思います。
ぜひ、存分に楽しんで下さい!
まずは、「脳科学」という見地から、
ストーリーライティングを見ていきます。
頭を良くするために、実はストーリーが非常に重要になってくるのです!
それでは、どうぞ。
1.脳の仕組みとストーリー
僕が「ストーリー」の力をはじめて体感したのは、
受験生の時です。
その時はまだ、
本格的にストーリーを学んでいたわけではなく、
自然と使っていた、という感じでした。
僕は、もともと、人よりも記憶力が悪く、
「何かを覚える」ということがずっと苦手でした。
何度反復してもすぐに忘れてしまう・・・
そのせいで、中学生の時は、
成績が学年で下から2番目だった時期もあります。
僕は、
「なんとか、記憶力を高める方法は無いものか?」
ということを考え、調べるにつれて、
ある日、僕は重要な事実を知ったのです。
それは、
「人の脳は、”ストーリー”という形でしか、何かを記憶し続けることは出来ない」
ということです。
それから僕は、ストーリーを使った勉強法を考えるようになりました。
10時間あったら、半分くらいの時間は
「勉強法」を生み出すことに力を注いで、
残り半分の時間で勉強するようにしました。
すると、今まで全く上がらなかった成績はどんどん伸びて、
最終的には、全国模試で1位を取ることが出来たのです。
その後も、ストーリーを使った能力開発、
そしてビジネスへの応用を考案し、
様々な業界で結果を出してきました。
ストーリーを学ぶことで、人生が大きく変わったのです。
これから、ストーリーの使い方を知ってもらおうと思うわけですが、
そのために、まずは「脳の仕組み」について、
解説していきましょう。
さて・・・
いきなりですが、
「りんご」
この言葉を聞いた時、
あなたは何をイメージしますでしょうか?
おそらく、パッと「赤色」がイメージとして湧いてきた筈です。
人が、何かを思い出したり、イメージをする時、
脳の中で何が起こっているのか?というと、
「その記憶に関連するニューロンに電気信号が流れている(発火している)」
のです。
ニューロンとは、
脳を構成する神経細胞のことで、
こんな風に、3次元の蜘蛛の巣のように、あちこちと繋がっているのです。
これを「ニューロネットワーク」と呼びます。
そして、「りんご」と聞いた時に「赤色」がイメージされるということは、
「りんご」に関するニューロン、「赤」に関するニューロンが繋がっていて、
どちらかが発火した時に、もう片方も発火する、ということを意味します。
繋がっているから、電気信号が流れるわけですね。
人は、何かを思い出せないものがあった時、
それに関連する情報を先に思い出すことで、記憶が蘇ったりします。
例えば、「昨日の朝食は?」と言われた時に、パッと出て来なかったら、
昨日、朝起きた時にまず何したかな?とか、
家族とどんな会話をしたかな?とか、その辺から思い出していくと、
「あっ、そうだ、〜〜に行って、バタートーストを食べたんだ!」
と思い出せるわけです。
これはつまり、
AーB
と繋がっている時に、いきなりBを発火させることが難しければ、
先にAに電気を流して、そこからBに電気を流していけば良い、
という発想です。という発想です。
そうすると、
「何かを記憶する」
ために必要なことは、簡単です。
まるで蜘蛛の巣のように、あちこちと繋がったニューロネットワークを作って、
「ここにさえ電気を流せば、全てのニューロンに電気を流すことができる」
という状態を作っておきます。
これを「コア・ニューロン」と僕は呼んでいます。
(言わば、蜘蛛の巣の中心部分ということです。)
「コア」とは、心臓のことです。
人間は、心臓さえ動かすことができれば、
身体全体に血液を巡らせることができます。
逆に、心臓が止まってしまったら、
全ての血流が止まってしまうのです。
つまり、
「もし、全身に血流が流れていなければ、心臓をまず動かしたら良い」
ということで、心臓マッサージをしますよね。
それと同じで、何かを記憶する時は、
「これさえ覚えておけば良い」
というものを1つだけ作っておくのです。
それを「コア」にしつつ、そこから連想して
他のことを全て思い出せるようにして、
ニューロネットワークを形成します。
さて、実は、今の話が、ストーリーライティングの”基礎”になります。
ストーリー作りの基本は、
「最低限のもの(大枠)だけを先に作る」
ということです。
例えば、その人のストーリーライティングの力量は、
「自己紹介をして下さい」
と言うと、結構分かります。
ストーリー作りが上手な人は、
開始10秒で「おっ、なんだか面白そうだな」と思わされて、
1分くらいで綺麗にまとめるのです。
もっと長く喋って、と言われたら、
それに肉付けしていくことで
30分くらい喋ることもできます。
逆に、ストーリー作りが苦手な人は、
「自己紹介して」と言われると、
「まず、小学校の頃は・・・」
からスタートします。
10分くらい話し続けて、
「で、次は中学校に・・・」
と話して、永遠と話し続けるんだけど、
どこに着地させたらいいか、本人も分かっていないのです。
長々と自己紹介を聞いて、
「結局あの人、何が言いたかったんだろう・・・」
という印象だけが残って終わるのです。
なので、日頃から、
「ストーリーをコンパクトにまとめる」
という意識が必要になります。
そして、そのためには、
「ストーリーの型」
を知ることが重要なのです。
型(大枠)が決まっているから、
それに当てはめていけば自然と出来上がるのです。
人体で言うと「骨格」がそれにあたります。
先に骨格を作ってしまえば、後はそれに肉を付けていくだけで良いのです。
大きくしたかったら、筋肉を太くしたり、
自由に調整ができます。
だけど、骨格がないのに、
闇雲に大きくしようとしたら、
もはや何の生命体か分からなくなってしまうのです。
これは、人のストーリーを聞く時や、勉強する時も同じです。
「骨格を見抜く”眼”を養う」
これが、頭を良くするためのコツであり、
ビジネスをする上でも、勉強においても、
非常に重要になってくる考え方なのです。
第2章ではビジネスの話をしますが、その前に、
勉強にどう応用できるのか??について、軽く触れておきます。
例えば、僕は以前、受験生に1年間、勉強を教えていたことがありました。
この「ストーリーライティング」の技術を勉強に応用していたのですが、
全員、短期間で、記憶力、思考力が劇的に向上したのです。
例えば、
「ストーリーを使って、
世界地図を書けるようになる」
というのをやったことがあります。
すると、驚くことに、
最初は1つも国を覚えていなかった生徒が、
たった2時間で、白紙の紙にさらさら〜っと世界地図を書いて、
国も60〜100個くらい覚えてしまったのです。
同じ要領で、例えば
数学の公式を短期間に全部覚えてしまったり、
歴代の天皇(初代から令和まで)を数時間で全部覚えてしまったり、
といったことができました。
普通だったら1週間くらいかかりそうなことを、
とてつもない速度でできるようになってしまうのです。
実際にどうやって覚えてもらったのか?は、
ブログに書いています。
後からで構いませんので、ぜひ読んでみて下さい。
たった2時間で白紙に世界地図を100カ国書けるようになる方法
それでは、次章では、
ストーリーライティングがビジネスにどう応用できるのか?
についてお伝えしていきます。
ビジネスをやっていないという場合でも役に立つ話なので、
ぜひ読んでみて下さい。
2.ブランドと人生のアクセスランキング
これからの時代、ビジネスをしようと思ったら、
「ブランド」を作らなければいけません。
「ブランド」って聞くと、
シャネルとかグッチのような、
「高級品」のイメージがありますが、そうではありません。
別に「マクドナルド」だって「吉野家」だって、
「ブランド」なのです。
「ブランド」とは、
頭の中にぼんやりと存在するものです。
形のあるものではなく、雲のようにふわふわと浮いているものです。
そして、その雲の周りには、「キーワード」が浮かんでいます。
例えば、「吉野家」というブランドの周りには、
「早い」「安い」みたいなキーワードが浮かんでいるのです。
(マクドナルドもきっと同じでしょう。)
そして、日頃から、
「ごはんは安くてさっさと済ませたいなぁ」
って思っている人は、頭の中で、「早い」「安い」というキーワードが
ふわふわと浮いているのです。
脳で言えば、そういうニューロンがよく発火していることになります。
すると、その人の頭の中で、
そういうキーワードが検索されて、
「吉野家」「マクドナルド」のブランドの雲が
引っかかるわけです。
そのキーワードから繋がって、
「ブランド」のニューロン群が発火するということです。
逆に、
「身体に良くて美味しいものを食べたい」
って思っている人は、
「早い」「安い」というキーワードはあまり浮いてきません。
だから、その人は
「吉野家」「マクドナルド」のブランドには
引っかからないということになります。
このように、人は、頭の中に、
色んなキーワードがふわふわと浮いているのです。
何も考えていない時でも、
潜在意識では色んなキーワードが浮かんでいます。
そして、この「脳内キーワード」は、
「アクセスランキング」で決まるのです。
つまり、
日頃からしょっちゅう考えていることが、
キーワードとして無意識に出てくるわけですね。
そして、もっと言えば、これは、
「人生で何を優先しているか??」
によって変わってきます。
例えば、
「健康的な生活をしたい」
と考えている人は、
「早く安く食べたい」
って思わないわけですよね。
なので、そういったキーワードがそもそも頭に浮かんで来ないので、
吉野家やマクドナルドのブランドの雲は、引っかからないのです。
つまり、まとめると、
<人生の優先順位>
↓
<キーワード(アクセスランキング)>
↓
<ブランドの雲が引っかかる>
という順番になっているのです。
なので、
もしビジネスをしたいということであれば、
まず、「自分がどんな生き方をしたいか?」
をきちんと定めることが第一となります。
・どんな人と生きていきたいか?
・どんな関係性を作っていきたいか?
・どんな場所で生きていきたいか?
・どんな理想の世界を目指したいか?
・どんなことを学び、スキルを身につけたいか?
etc..
そして、それに付随する
「キーワード」を挙げていきながら、
「自分のブランドの雲」を作っていきます。
例えば、僕だったら、
「ストーリー」
というのは非常に大事なキーワードとなります。
ストーリーの作り方、
使い方を教えるのが仕事なので、
ストーリーを学びたい、使えるようになりたい、
という人をお客さんにしたいと思っています。
しかし、だからと言って、
「ストーリーを使って、色んな人を洗脳したい!!」
っていう人は、僕が集めたい層とは違ってきます。
確かに、
ストーリーを使いこなせるようになったら、
色んな人を洗脳、支配することは容易になります。
でも、そういう人を増やしたいわけではなくて、
ストーリーを悪用せず、世のため人のために使える人を増やしたいし、
それを目指す人を集めたいと思っているのです。
そこで、僕が打ち出している理想の世界は、
「人生を最高にして最上のストーリーにしよう!」
なのです。
僕は、
数多くの人生のストーリーを聞いていくことで、
「人生にもストーリーのパターンがあるんだ」
ということに気付いたのです。
そして、色んなパターンがある中で、
もっとも最高にして最上のストーリーにするには
どうすれば良いか??をずっと考えてきたのです。
「最高」と「最上」は、ちょっと違います。
「最高」は、人によって異なります。
「金も女も手に入って最高だぜー!!」
って人も中にはいます。
でも、「最上」とは、
「物語として、面白い」
というニュアンスを含んでいます。
つまり、主観的に見ても、
客観的に見ても面白い、ということであり、
もっと言えば、
「もしその人の人生が映画になった時に、
多くの人が感動することができるか?」
ということですね。
なので、人生には、
困難や、苦しみがあった方が、
ストーリーはより上級のものとなります。
僕がよく作るストーリーのパターンの中に、
「闇から光に変わるストーリー」
というのがあって、僕はこのパターンが大好きなのです。
例えば、過去に、
「自分の人生は、こんな辛いことがあった」
という人がいたとします。
これって、ネガティブな事象と
本人は思っているわけですが、
でも、それは解釈を変えるだけで、
「実は、この過去は、これをするために必要なことだったんだ。」
ということに気付いたりするのです。
そうやって、解釈を変えていくと、
ネガティブだと思っていた過去がネガティブではなくなり、
人生で無駄なことって1つも無かったんだ、
ということに気付く瞬間が来ます。
過去、現在、未来が全て繋がって、
過去の闇が光に変わる瞬間。
真っ暗な世界にいたのに、そこにパァーッと光が差し込みます。
その時、その人のストーリーは「輝く」のです。
表情、雰囲気、全てが一瞬で変わり、
まるで未来が書き換わったかのような気分になります。
僕は、人のストーリーが輝く瞬間が楽しくて、
色んな人のストーリーを聞きながら、
「どうすれば、その人のストーリーがより輝くのか??」
を考えるようにしています。
同じストーリーでも、「見方」を変えるだけで、
全く違ったストーリーに化けるのです。
「自分の人生は、平凡だったから・・・」
と言っていた人が、30分くらい喋っただけで、
「こんなすごい脚本が用意されてるなんて・・・!!
これから毎日が楽しくなりそうです。」
と希望に満ちた顔で言ってもらえるのが、
何より嬉しいです。
これの事例として、
昔ネットで話題になった4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」を
「解釈を変えて、全く違ったストーリーにする」
ということを実践したことがあります。
ブログに載せているので、ぜひ読んでみて下さい。
さて、このように、僕の生き方は、
色んな人のストーリーを書き換えて、
最高にして最上のストーリーにする、ということで、
さらに、
「色んな人の面白いストーリーが集まるようなコミュニティ」
を作っていきたいなと思っています。
なので、ストーリーに関連するキーワード、
例えば「主人公」「物語」「クライマックス」といったキーワードを
意識的によく使うようにしています。
このように、
自分の「理想の世界」や「コンセプト」を作って、
そこからビジネスを構築していくわけですが、
次に重要なのが「ブランドテリトリー」「T字理論」という考え方です。
それを、第3章で見ていきましょう。
3.ブランドテリトリーとT字理論
ブランドとは、雲のようにふわふわと浮いているものであるという話をしましたが、
ブランドの雲の大きさ(範囲)というものがあります。
これを「ブランドテリトリー」と言って、
このテリトリーを逸脱すると、ブランドは崩れてしまうのです。
例えば、
「ディズニーランド」
というのは1つのブランドとなっていますが、
この中には色んな作品が含まれます。
「シンデレラ」や「美女と野獣」は、
ブランドテリトリーの中に含まれるのですが、
例えば「バイオハザード」はブランドテリトリーに含まれません。
ディズニーランドとバイオハザードでは、世界観が合っていないからです。
(ディズニーランドの世界観は「夢と魔法の国」であり、
バイオハザードには「夢」も「魔法」も無いですしね。)
だから、ディズニーランドの中にバイオハザードを入れたら、
ブランドが崩れてしまうのです。
でも、バイオハザードは、USJのブランドテリトリーの中には入れます。
だから、USJには存在することができるのです。
逆に、
「ハリーポッター」
であれば、ディズニーランドの中に存在しても
違和感はありません。
なので、ブランドテリトリーの中に入れても大丈夫なのです。
(たまたま、今はUSJの中にありますが。)
さて、そうなった時に、
「自分のブランドテリトリーはどんなものか??」
を考えることが、非常に重要になってきます。
例えば、僕でしたら、
「ストーリーライティング」
というのが軸にあるので、
ストーリー作りに関連することは、
全てブランドテリトリー内に収まります。
当然、
「ビジネスを教える」ということを言う時も、
あくまで「ストーリー」を軸に教えることになります。
人を惹きつけるストーリーの書き方、
どんなプロフィールを書いて、どんな風にセールスレターを作れば良いのか。
全て「ストーリー」という観点で、説明しているのです。
でも、例えば「歴史の講座(Next Tribe)」なんかもやっています。
僕が単に「歴史を教えます」と言っても、
それはテリトリー外のことなので、
自分の世界観に合ってないことをやっているように見えてしまいます。
しかし、それを、
「偉人たちの人生ストーリーを学ぶ」
といった感じで、
あくまで「ストーリーを学ぶ」という
切り口で打ち出せば、
ブランドテリトリー内に収まるのです。
そうやって発信していくうちに、次第に、
「歴史」というフィールドが、
自分のテリトリー内に含まれるようになるのです。
つまり、ブランドテリトリーが広がったことになります。
こんな風にして、僕は今まで、
物理、数学、古神道、語学、歴史など、
様々な分野を「ストーリー」という視点で解説し、
ブランドテリトリーを広げていったのです。
まるで、農地を開拓していくかのような気分です。
ストーリーという視点で、どれほど広い範囲のことを語れるか?
というのが、僕の挑戦でもあります。
何か1つのことを深めると、
全ての物事をその視点で見ることができます。
僕が、「ストーリー」というものを
深めていくことで、様々なジャンルのことを
考察できるようになったように、
例えば数学者なんかは、
道に咲いている花を見て、頭の中に数式が出てくるそうです。
この花は、こんな方程式で表せる曲線を描いて・・・
とか考えるわけですね。
そして、哲学とか、宗教の難しい本を読んでも、
全てを「数学的に」理解しようとするのです。
こんな風に、1つのことを極めていれば、
何をやっても本質を掴むのが早かったりします。
数学を極めている人であれば、
「数学的に、複雑なことや、抽象度の高いことを考える訓練」
が日頃から出来ているから、
全く関係ないことを学んでも、すぐに理解できてしまったりするのです。
これは、別に勉強に限りません。
例えば、漫画を10万冊読んだ、という人は、
全ての物事を「漫画に置き換えて」理解することができるはずです。
誰かの人生を聞いても、
「あぁ、これは、あの漫画の、あのシーンと同じだな」
とかパッと分かるようになります。
まずは、どんな分野でもいいから、
そのフィールドにおける「本質」を掴むことを
オススメします。
そのための方法は、大きく分けて2つあります。
それが、
1.1000時間くらい学んでみる(実践してみる)
2.すでに本質を理解している人に感覚を伝授してもらう
この2つです。
前者のイメージは「山登り」であり、
後者のイメージが「山下り」です。
1000時間くらい学んでみたら、
その分野における本質は掴めて、その分野に関してはトップ0.1%に入れるばかりか、
その分野を通して、物事の本質を掴める”視点”が作られます。
だけど、そんなに時間をかけるよりも、
すでに本質を分かっている人に、感覚を「伝授」してもらった方が早いです。
本質というのは、言語化できないものです。
「これが本質」と言葉にしたら、もうそれは本質では無くなります。
どちらかと言うと、
「空気感」
が近いかもしれません。
その人の空気を見て、
「あぁ、こんな感じか」
と思って真似をしたら、いきなり最高レベルのことができてしまう。
後は、山を下りていけば良いだけ。
そんなイメージです。
例えば、難しい哲学書とかでも、
先にその作者の感覚を伝授してもらえば、
まるでその人の気持ち(感情)が
頭に流れ込んで来るかのごとくスラスラと読めてしまうのです。
(細かい知識は、後から勉強したら良いのです。)
だから、何かを学ぶ時は、
「その人の感覚をコピーする(空気感を覚える)」
つもりで学んでみると良いです。
そして、僕のストーリーライティングの挑戦としては、
「言語化できない”高い感覚”を、いかにストーリーを通して伝えることができるか?」
です。
僕が知った様々な感覚を、
文章を読むだけで自然と伝授されるような、
そんなストーリーを沢山作っていきたいなと思っています。
そうしたストーリーに触れていくことで、
人生は豊かになるはずです。
どの分野でもいいので、
その世界における本質を掴むことができれば、
自分の”世界を見る視点”が変わります。
この”世界を見る視点”のことを、
「フィルター」と呼びます。
フィルターとは何か?というと、
例えば、太陽光を「赤い下敷き」を通せば、
赤い光だけが通過して、他の光は吸収されてしまいますよね。
同様に、「青い下敷き」を通せば、
青い光だけが通過して、他の光は吸収されます。
つまり、同じ世界を見るとしても、
「どのフィルターを通して見るか?」
によって、全然違う世界が見えているのです。
僕らは、同じ世界に住んでいるようで、
全く違った世界が見えています。
それは、
「僕らは、フィルターを通してしか、世界を見ることができないから」
なのです。
フィルターの数だけ、世界があるわけです。
ところで、僕は昔、ビジネスをこう定義したことがあります。
「ビジネスとは、”新世界”を提供するものである」
これは要するに、
自分独自の”視点”を提供することで、
相手の見ている世界が変わる、ということです。
今まで、フィルター1を通して世界を見て、「世界A」しか見ていなかったのが、
フィルター2を提供することで、「世界B」が見えるようになった。
この時、
「新しい世界(B)に連れて行ってもらえた」
と思ってもらえるのです。
では、いかにして、自分のフィルターを
ユニークなものにしていくことができるのか??
ということですが、僕は「T字理論」というものを提唱しています。
こんな感じで、横軸と縦軸があって、
縦軸:何かの分野を深めることで作られる
横軸:様々な分野を浅く広く学ぶことを作られる
この両軸を、いかに作っていくか?という考え方です。
縦軸しかない人のことを「I型」(スペシャリスト)と呼んで、
横軸しかない人のことを「ー型」(ゼネラリスト)と呼びます。
そして、1つのことを深く知りながらも、幅広いジャンルに精通する人を、
「T型」と呼ぶのです。
T型の人の何が良いか?というと、
縦軸によって深めることで辿り着いた「本質」を、
横軸を移動させることによって、
違うフィールドで語る(アウトプットする)ことができる点です。
「コミュニケーション」というのは、
「共通の土台」が無いと成り立ちません。
例えば、数学だけしか勉強して来なかった人(I型人間)は、
数学の知識がゼロの人とは、全く会話が成り立たないのです。
それは、共通の土台が無いからです。
だから、せっかく本質に辿り着いたとしても、
それを多くの人に伝えることができないんですね。
I型人間が劣っている、とか、そういうことが言いたいわけでは決してありません。
むしろ、ひたすら数学だけを突き詰める人も、世の中には必要でしょう。
だけど、
「ビジネス」ということを考える上では、
T字を作ることが、もっとも理想的であるということです。
T字が作れたら、今度は「もう1つの縦軸」を作ります。
2つの軸ができた状態を「Π(パイ)型」と言います。
すると、2つの縦軸を行き来させながら、
より本質的なことを語れるようになります。
さらに、縦軸をどんどん増やしていくことで、
「櫛(クシ)型」となります。
こうして、沢山の軸を増やしていくことで、
発信のバリエーションが増えていくわけです。
ただし、ここで注意点があります。
色んな軸を増やしていくと、今度は、
「結局、自分の中心軸にあるもの(コア)って何だろう・・・?」
って思うようになります。
自分のコアが分からず、
一生懸命色んなことを学び、
小さな縦軸を増やしていくんだけど、
増やせば増やすほどどんどん分からなくなっていく・・・
この状態を、僕は「コアコア病」と呼んでいます。
大事なのは、家で言うところの「大黒柱」を
きちんと作っておくことです。
つまり、縦軸を増やしたり、横軸を広くしていけばいくほど、
より中心となるコアが強力になっていく(大黒柱が太くなっていく)、
という状態です。
ちょっと、僕の事例をお話ししましょう。
僕はもともと、受験生時代から数学や物理が好きでした。
全国模試で1位を取るほど勉強していて、
1つの大きな縦軸ができていたんだと思います。
なので、物事の本質を、
「物理、数学という視点で」
見つけようとしていました。
しかし、大学に入ってから、変化がありました。
僕は、京都大学の理学部に進学したのですが、
そこで、物理や数学の真の才能みたいなものを
目覚めさせる人たちがどんどん出て来るんですね。
僕は、純粋に「彼らには一生勝てない」と思いました。
何が勝てないって、
彼らの「物理や数学への愛」にです。
彼らは、1日のうち、
ごはんを食べる時、お風呂に入る時、寝る時以外の、ほとんど全てを
物理や数学の勉強に使うことができたのです。
(人によっては、寝てる時以外はずっと数学のことを考えています。)
それが何の役に立つのだろう?とか、そんなこと考える暇もなく、
ただただ純粋に物理、数学を愛し、勉強をし続けることが喜びだったのです。
「そこまでできないな・・・」
と思いました。
僕はどうしても、将来のこととか、色んなことを考えてしまうからです。
実際、京都大学の理学部で、物理や数学をずっと勉強していたけど、
最終的に会社に就職した、という先輩たちの話を聞いたのですが、
「大学で勉強したことは、ほとんど役に立っていない」
「今は、自分の好きな勉強をする時間がほとんどない」
と言っていたのです。
せっかくこれだけ勉強して、
それが人生で何も活かされないなんて、
これほど悲しいことは無いな、と思ってしまったのです。
(もちろん、彼らも、いつか絶対役に立つ日が来ると信じていますが。)
なので僕は、違う道を探すことにしました。
その時、今まで自分の中心軸だと思っていたものが、
無くなってしまったのです。
いわゆる
「アイデンティティ・クライシス」
と呼ばれる状態です。
そこから、
色々模索し続ける人生が続きましたが、
第0章でお話ししたことをきっかけに、
「背景」を感じながら生きるようになりました。
そうやっているうちに出会ったのが「ネットビジネス」の世界です。
今では、
ブログやYouTubeで発信して生きていくなんて、
当たり前のようになっていますが、
当時の僕は「そんな生き方ができるんだ!」と衝撃でした。
「毎日、電車に乗って通学してるけど、
卒業後も、こんな満員電車に乗って、
毎日働くのシンドいよなぁ。
ずっと勉強してきた物理、数学は
役に立たなくなるし、
自分が心からやりたいと思えないことを
定年までやり続けて人生終えるのって、嫌だなぁ。」
とずっと思ってた僕は、
「就職せず、自分1人で稼げるようになろう」
と決意するのです。
それから、
ビジネスのことを勉強し始めるのですが、
幸いなことに、僕は、人よりもはるかに短い時間で、
ビジネスの本質を掴むことができました。
僕は物理、数学をずっと学んできたことで、
「物理、数学的な思考法」
が自然と身に付いていたのです。
これは、どのような思考回路なのか?というと、
「様々な現象から、
共通のパターン(法則性)を見つけ、
仮説を立て、検証し、理論を構築していく」
というものです。
こういったプログラムが、勝手に搭載されていたわけです。
なので、僕は、
「売れている人を色々観察して、売れるストーリーのパターンを見つけよう」
と考えました。
すると、思ったより、売れてる人よりも、
ビジネスとは全然関係ないジャンルの人の方が
面白いストーリーを書いてる人が多いことに気付きます。
なので僕は、そっちを研究することにしました。
すると、今まで業界に無い、新しい理論が
次々と作れてしまったのです。
なぜそれが可能になったのかというと、
幸いなことに、僕は受験生時代、
自分で勉強法を編み出すことを通して、
勝手に「ストーリー」の作り方を編み出していたからです。
つまり、ストーリーに関する「小さな縦軸」が、
最初から出来ていたのです。
さらに、
「ストーリーと、物理、数学は、同じだ」
ということに気付きました。
物理や数学というのは、
「初期条件」というものがあって、
そこから結論に向けて展開させていくわけですが、
物語も、最初の設定があって、
そこからゴールに向けて展開させていくのです。
だから、何が出来たか?というと、
僕は、「物理、数学の縦軸」を、
「ストーリーの縦軸」に、そのままスライドさせることが出来たのです。
これはつまり、
「物理、数学の感覚を使って、ストーリーを理解した」
ことになります。
こうして、僕にとって「大黒柱」となる、
「ストーリーライティング」
の軸が出来たのです。
もともと、ビジネスの業界では「ストーリー」の考え方はあったのですが、
大抵は、心理学を元にして作られたものでした。
だけど僕は、
「物理、数学」
の感覚をストーリーに引っ張ってきたので、
それが、誰も作っていないユニークな軸となったのです。
この「ストーリーライティング」の軸が出来てから、
僕のビジネスは一気に加速しました。
大学院を中退し、起業したのですが、
1年目で2億円の売り上げを出しました。
しかも、パソコン1台で、社員ゼロだったので、
ほぼ全て利益です。
多くの人にストーリーの使い方を教えて、
様々な業界で結果を出してもらうことができたのです。
こんな風に、自分の中の大黒柱となる軸を作ることが、
とても重要です。
ただし、1つ注意点があります。
よく勘違いされがちなのですが、
軸というのは、1つである必要はありません。
むしろ、何個も持っておいた方が良いのです。
「軸は1つじゃないといけない!」
と思っている人ほど、すぐブレてしまいます。
確かに、大黒柱はあった方がいいですが、
かと言って、他の柱も沢山持っていたら良いのです。
「自分ってこんな人間!」
と統一する必要はないのです。
人は、家族、恋人、友人と、
相手に応じて、見せる顔も変わってきます。
人はもともと、多重人格です。
それが普通であり、
「1つに統一しなければいけない」
なんてことは無いでのす。
では、次章では、
「ビジネスをどう回していけば良いのか?」
ということについて、解説していきます。
4.日常全てがコンテンツになる
僕は「ストーリーライティング」という大黒柱が出来てから、
見ている世界は一気に変わりました。
まず、漫画を読んだり、映画を観るのが、楽しくなりました。
漫画や映画には、
共通するストーリーのパターンがあって、
それが分かるようになるだけで、
今までとは全く違う楽しみ方が出来るようになったのです。
僕はよく、漫画や映画の解説をするのですが、
毎回多くの人から言われるのが、
「新田さんの解説を読んでもう一度見たら、さらに面白く感じました!」
ということです。
例えば、当時大ヒットした「君の名は。」の映画が公開された時、
こんな記事を書きました。
これを読んでから、
「1回見たんですが、もう一度見に行ったら、1回目よりもさらに面白く感じました!」
という声が沢山届いていたのです。
僕は何をしているのか?というと、
記事を通して、僕のフィルターを提供しているということになります。
そのフィルターを受け取ったら、
同じ作品を見ても、受け取れるものが全く変わってくるのです。
だから、中には、
「1回目見たときはつまらないと思ったのに、
もう一度見たらめちゃめちゃ面白くてびっくりしました!」
という声まで届いたりしたのです。
僕自身も、色んな漫画や映画を見るたびに、
新たな学びがあり、自分のフィルターがより強化されていく感覚になります。
つまり、今まで
「ただの娯楽」だった映画や漫画が、
「学び」の時間に変わったのです。
さらに、色んな人と喋ると、その人の人生ストーリーを垣間見ることができて、
より自分の中でストーリーが深まっていくのです。
こうなると、もう、
人生全て=コンテンツ
という状態になります。
日常を過ごしているだけで日々学びがあって、
毎日成長し、常に新しいコンテンツが生まれていくのです。
そして、それが誰かの気付きとなって、人生を変える。
だから、
誰かのために漫画を読み、
誰かのために映画を観て、
誰かのために生きる。
そんな人生を常に送ることができるようになるのです。
この状態に入ると、ビジネスは勝手に加速していきます。
つまり、こういう流れなわけです。
毎日、日常を通して新しい気付きを得る
↓
自分の気付きを「コンテンツ化」する
↓
コンテンツを”発信”する
↓
発信に価値を感じてくれた人が集まって来る
↓
集まった人に商品を販売する
↓
集まった人と交流することで、さらに新たな気付きを得る
↓
・・・・・
という感じで、
このループを永遠とやっていくことで、
ビジネスは回り続けます。
ちなみに、これに「終わり」はありません。
よく、ビジネスをやる人の中には、
仕組みを作って、不労所得が得られる状態にして、
働かずに生きていけることをゴールにしようとする人がいます。
だけど、コマと同じで、
一度この回転を止めると、再び回転させるのに
大変な労力を要します。
逆に、一度回り始めたら、
あとはずっと回し続けていれば、
多少壁にぶつかっても、そう簡単に回転は止まらなくなります。
きちんとこの循環が起こせていれば、
日々、新たな気づきがあって、
それをアウトプットすることで、多くの人に感謝され、
色んな人の人生が変わり、そこからまた新たな学びが得られ、
「自分も、自分のまわりの人も、常に成長し続けている」
という実感が得られます。
これほど楽しいことはありません。
人は、
・もっと成長したい
・誰かに貢献したい
と心の奥底で思っているのです。
これは「魂の衝動」みたいなもので、
全く成長しておらず、
誰の役にも立っていないと、
生きている意味を感じられなくなって来るのです。
先ほどの循環がうまくいき始めると、
だんだん、仕事の時間と遊びの時間とで、
境目が無くなっていきます。
これは別に、
「ビジネスをやっているかどうか?」
は関係ありません。
一度、自分のフィルターが構築されると、
例えば、毎日コンビニでアルバイトをしているとしても、
必ず毎日「気付き」があります。
以前、もし僕がコンビニで働くことになったら?という話をしたことがあります。
そうなったとしても、僕の活動は、
今と本質的には変わらないと思います。
日々、コンビニのアルバイトを通して得た気付きを、発信していきます。
もし、ネットが使えないなら、
コンビニに来たお客さんに語っていきます。
いずれ、
「このコンビニ店員、すごい話をしてくれる!」
と噂になって、わざわざ遠くからコンビニに足を運んでくれる人が出てきて、
夜は色んな人の人生相談に乗るようになって・・・
・・・みたいになっていくと思います。
日々、気付きが得られて、自分のフィルターが強化されて、
まわりの人にアウトプットして・・・というサイクルが出来たら、
どこにいても、何をしていても、勝手にうまくいくのです。
ただ、これがネットを使うことで、
非常に効率良く人が集まるので、
ビジネスがやりやすい、というだけの話なのです。
僕は、メールマガジンを使って、
ビジネスをするようになりました。
当時、DRM(Direct Response Marketing)と呼ばれていたのですが、
・読者を集めて
・読者と信頼関係を築いて
・商品を販売する
という3ステップです。
例えば、読者が1万人いて、
3万円の商品を販売して、10%の人が購入してもらえたら、
3000万円の売り上げが出る・・・といった感じです。
このモデルの素晴らしいところは、
「収入をコントロール出来る」
という点です。
例えば、
「今月はもう売り上げが出ないようにしよう」
と思ったら、何も売らず、
ただ価値のある情報をひたすら流せば良いのです。
そうすると、読者の「信頼」が溜まっていきます。
見えない世界にエネルギーが溜まっていくようなもので、
しばらく何も売らずに信頼を積み重ねて、
「今月は大きい売り上げを出そう」
と思った時にセールスをすれば、
一気に沢山の人に購入してもらうことが出来るのです。
実際、僕は、そんな頻繁に何かを売ったりはせず、
たまにしか売らない、というスタンスでやっていたのですが、
たまに数万円の商品を流したら、
メール1通で1000人の人が購入してくれたりしました。
「メール1通でうん千万円!」
みたいなキャッチコピーが作れるのです(笑)
実際は、そのメールを送る前に、信頼を積み重ねるメールがあってこそなので、
メール1通で売り上げた、というのは正確な表現ではないのですが、
当時、インパクトはありました。
正直、僕は、3年目くらいから、
ビジネスの「売り上げ」にはほとんど興味が無くなりました。
もちろん、
売り上げはちゃんと出すようにしていましたが、
それよりも、もっと多くの人の人生のストーリーに触れて、
より究極のストーリーを完成させたい!
という思いの方が強くなりました。
5.究極のライティング
それからずっとストーリーを研究していく中で、
僕は、ライティングに関して、あることに気付いた瞬間がありました。
それは、
「たまに、”今なら絶対書ける!”って瞬間があるな」
ということです。
まるで、どこかと繋がって大量の情報がダウンロードされていて、
手が勝手に進み、ものすごい勢いがある文章が書けて、
書きながら少しトリップしたかのような感覚になるのです。
こういう時は、書く前から、
「あっ、今日は良いものが書けるな」
って”分かる”のです。
逆に、そうじゃない時、
つまりどことも繋がっていない時は、
頭の中の情報を文章化することはできるのですが、
どうも勢いが悪く、それは後で読み返しても感じてしまうことです。
読んだ時に、
「確かに、良いことは言ってるんだけど、なんかノってないな・・・」
という感覚になるのです。
だから、僕は、
「あっ、今なら書ける!!」
と思った時は、
その後の予定を全部キャンセルしてでも、
書くことに集中するようにしています。
もし、それで
「まぁ後で書けばいいか」と思っていて、
後から「よし、書こう」って思っても、
書けないからなのです。
それは、あくまで知識(情報)だけが書かれているだけの文章になります。
そういう文章を読んでも、
「腑に落ちない」
のです。
「腑に落ちる」とは、ハラまで落ちるということです。
まるでどこかと繋がっているかのような感覚になって、
情報をダウンロードしながら書いている時って、
自分も少しトリップしたような気分になるし、
読んでいる人も、
別世界にワープしたかのような気分になって、
そこで受け取った情報は、頭でごちゃごちゃ考えることなく、
ハラにストンと落ちるのです。
一方で、単に知識(情報)のみの文章は、
それが「頭」に入ります。
だから、「勉強になった!」と思われるかもしれませんが、
それによって感化することはできないし、
印象には全く残らないのです。
だから僕は、文章を書くときは、
「どこかと繋がって、情報をダウンロードするように書く」
ということを意識しています。
これは、ライターだけでなく、
よくアーティストの人も同じことを言っています。
作曲家で、
「すごい歌詞を思いついた!」
って人は、たいてい、
「まるでどこかと繋がって降ってきたかのように思い付いた」
と言うのです。
違う惑星から飛んできたかのようだ、と言う人もいます。
そういう時は、ちょっと「トリップ」しているのです。
人は、トリップすることで、どこか違う世界から、
アイデアを引っ張ってこれるのです。
だから、アーティストは、ドラッグを使っている人も多いと聞きます。
ドラッグを使って、トリップすることで、
どこかと繋がって、歌詞を閃くのです。
ただ、ドラッグは、僕は一切やらないし、当然推奨もしません。
というか、ドラッグなんて使わなくたって、
トリップすることは可能なのです。
そのコツは、
「日頃から、色んな世界にどっぷり浸る練習をする」
ということです。
例えば、映画を見る時のコツとして、
「あまり細かいことを考えず、
まずはその映画の世界観(空気感)を
全身で感じて、思いっきり堪能する」
ということを僕はオススメしています。
結構、ブログなんかで色んな映画のレビューを書いているので、
映画を見ながらめっちゃ分析したりとかしてると思われがちですが、
そういうことはほとんどしません。
あえてするとしたら、つまらない映画(世界観に浸れない映画)の時です。
「どうやったら、この映画を面白くみれるか?」
を一生懸命考えるのです。
逆に、面白い映画を見る時は、余計なことは考えず、
映画の世界観(空気感)を、
まるで全身でシャワーを浴びるかのように
堪能するのです。
そして、見終わって、余韻が冷めないうちに、
その世界観(空気感)を文章に練り込むつもりで
書くのです。
文章を書きながら、そのシーンを思い出し、
世界観に浸りながら書く、ということです。
もし、映画を見終わってから、しばらく放置してしまうと、
空気を忘れているので、もう書けなくなってしまいます。
正確には、知識としては書けるので、
いわゆる「映画の批評」みたいなものは書けます。
ただ、僕が映画のレビューをする時は、
映画の批評は「ついで」にやっているだけで、
それよりも、映画の空気感を文章から感じて欲しくて書いているのです。
僕にとっては、そっちの方が価値が高くて、
知識(情報)だけの文章は、世に出したくないと思っています。
だから、1回の文章で、どれだけ世界観を再現できるか?ということは、
毎回の挑戦でもあります。
ちなみに、映画だけじゃなく、僕は日頃から、イメージトレーニングをしています。
例えば、
「未来、こうなったら良いなぁ」
ってことを、鮮明にイメージします。
ずっとイメージしていると、だんだん、
それが妄想なのか、過去の記憶なのか、
分からなくなって来るのです。
そうなったら、自分が作った世界にどっぷり浸っているということなので、
その状態のまま一気に書き上げるのです。
すると、まるでその未来を引き寄せるかのような気分になる文章が
書けてしまうのです。
読んでいる人も、
「なんか、こんな未来を作れそう!」
って思ってもらえるのです。
他にも、例えば、誰かの幸せをイメージします。
未来、この人がこんな風に幸せになっている、というイメージが膨むと、
その世界にどっぷり浸って、
「あぁ、本当に幸せになって、良かったなぁ」
って思うようになります。
そうなったら、その世界観を、文章化していくのです。
ちなみに、これをするためには、自分自身が、
リラックスして、頭がスッキリしていることが重要です。
なので、満員電車に乗ってる時とか、
ストレスが溜まってイライラしてる時なんかは
書けないのです。
イメージとしては、せっかくどこかと繋がって情報をダウンロードしようとしても、
自分の思考とか感情が邪魔をして、うまく繋がらない感じです。
(Wi-Fiが無いところでネットが繋がらないのと同じですね。)
そういう時に書いてもロクなものが書けないので、
ちょっと部屋を掃除してみたり、
アロマを焚いてみたり、
身体を緩ませるようなことをして、
リラックスします。
他に、僕が昔よく「書く前に」意識的にやっていたこととしては、
プールでゆっくり泳いで、
シャワーを浴びてスッキリした状態の時に書く、ということや、
アロママッサージを受けて、
ちょっととろーんとした感じになって、
その時に書く、
温泉に入って、全身が緩んでポカポカしてる時に書く、
綺麗な景色を見て、頭がぽわ〜っとなっている時に書く、
美味しいものを食べて、
「幸せ〜」
って浸っている時に書く、
誰かと喋って、ものすごい会話が弾んで、
そこで1つの世界ができていて、
その後に書く、
なんかがあります。
今は、家にいても、全身をリラックスさせることで、
トリップできるようになりました。
とにかく、自分の「勝ちパターン」を作ることです。
つまり「変性意識状態を作る」ための
ルーティーンを作っておくのです。
少し変性意識状態の時の方が、
どこかと繋がって書ける感じがするからです。
そして、
「あっ、今なら書ける!!」
って思った瞬間は、
誰とも喋らず、余計なことはせず、
黙々と書き続けます。
この空気を、絶対に忘れるものか!と思って書くのです。
昔、「ガリレオ」というドラマで、
福山雅治さんが、何かを思いついた瞬間に、
近くにある机とかに数式をだ〜っと書き始める、
っていうシーンがありました。
あれは、
僕が「今なら書ける」って思った瞬間の感覚に
非常に近いものを感じました。
「これを逃したら、もう忘れてしまう!!」
ということが分かっているのです。
だから、忘れる前に、書き切ってしまおう!って思うのです。
感覚としては、夢に近いです。
朝起きた瞬間は、夢をうっすら覚えているけど、
数分くらい経ったら忘れてしまいますよね。
「まだ記憶が残っているうちに、絶対に残しておこう!!」
そう思って書いている時は、
僕は10時間でも集中して書き続けられます。
たまに、そういう「スパークする日」があります。
無限のエネルギーが降って来るかのようで、
いくら書いても、次々と情報がダウンロードされるので、止まりません。
そういう時は、1週間分の仕事が、1日で終わってしまうのです。
僕は、すぐさま次の日の予定をキャンセルして、
寝ずに書き続けます。
「すごい・・・いくら書いても、全然疲れない。
むしろどんどんエネルギーが湧いて来る・・・!
なんて幸せなんだ。ずっとこの世界に浸っていたい。」
そんなことを思って、延々と書き続けます。
気付いたら、一晩中書き続けていて、
朝日が登るのが見えるのです。
そして、朝日を見る時、
「あぁ、やりきった・・・!!」
と自然と笑いが出てきます。
外に出て、
「風が気持ち良い!空が青い!!なんて世界は素晴らしいんだ!」
って思うのです。
この瞬間は、本当に幸せです。
違う世界にトリップして、
旅をして帰ってきたかのようで、
まだ余韻に浸っているのです。
きっと、作曲家も、画家も、漫画家も、
皆そうなんだと僕は思っています。
どこかと繋がって、情報が頭に入り込んできて、
「あぁ、今ならすごいのが書ける!!」
って分かるのです。
来たぁぁッ!!!
って感じです(笑)
この状態をいかに作るか?が大事なのです。
そのためには、日頃から身体を緩ませて、ストレスを溜めないようにして、
そして色んな世界観を全身でシャワーを浴びるように堪能することです。
思いっきり世界観に浸って、
そして、その世界観を、文章にしていくのです。
「勉強」をする時も、そういう勉強をオススメします。
単に知識を頭に入れるだけの勉強をしていると、
頭に知識が突き刺さって、それは何の役にも立ちません。
そして、それを発信しようとしても、
同じく頭に突き刺さるような情報にしかならず、
ハラには落ちないのです。
本を読むなら、その本が作る世界に浸って、
全身でシャワーを浴びるように読むのです。
そうすれば、全然感じるものは変わってきます。
そして、勉強したことを発信する時も、
「あぁ、良かったなぁ」
と世界観に余韻に浸っているうちに、
その世界観を文章に込めるつもりで、書いてしまうのです。
僕は、これを意識してやるようになってから、
ライティングがかなり上達したのを覚えています。
文章を書く(ストーリーを作る)のは、
本当に楽しいことであり、幸せなことだ、
と思うようになりました。
ぜひ、その楽しさを、味わってもらえたらなと思います。
6.宇宙を同期する文章
さて、これから情報発信をしていく上で、
「どう発信していけば良いか分からない!」
という方のために、
「まず、このパターンで毎日書いてみて欲しい」
というものを紹介したいなと思います。
それが、この3つの流れです。
1.自分の具体的な体験(エピソード)
2.その背景、原理を解説(抽象化、一般化)
3.他の事例に当てはめるor反例を解説(再び具体化)
どういうことか、詳しく解説していきます。
僕が起業して、初めて出したメルマガって、
どんなメルマガかと言うと、
「ファミマのトイレを綺麗にする方法」
というタイトルのメルマガでした。
なぜ、このテーマにしたのかと言うと、
たまたまその日、コンビニに寄った時に、
トイレにこんな張り紙が貼ってあったからです。
「いつもトイレを綺麗に使って下さり、ありがとうございます。」
この何気ない張り紙を見た時に、
僕はふと思ったのです。
「あれ?はじめて来たのに、感謝されるって、なんか不思議な気分だな・・・」
と。
「すごいな!」と思ったわけです。
だって、その張り紙を読んだ時に、
「皆が綺麗に使っているのに、自分がここを汚く使っては申し訳ないな」
という思いが湧いてきたからです。
僕はふと、
「もし逆に書いてたらどうなるんだろう??」
と考えてみました。
つまり、
「最近、このトイレを汚す人が多いので、綺麗につかって下さい。」
・・・と。
僕は、多分こう書かれてても綺麗に使うと思うのですが、
なんとなく、「命令されてる感」があるんですよね。
人によっては、
「なんでお前に命令されなきゃいけないんだよ。」
とか思いそうです。
あるいは、
「皆が汚く使っているから、自分も汚していいか。」
って思ってしまいそうです。
あとで調べてみて分かったのですが、
これは「社会的証明」と呼ばれていて、
「皆がやってると、自分もそうしたくなる」
という、人間の心理があるのだそうです。
(「影響力の武器」という本で有名になったことです。)
じゃあ、これをもし、他の事例に当てはめたらどうでしょう?
例えば、電話注文を受け付ける時に、
「もし、電話が混雑して繋がらない場合は・・・」
とか言った方が、皆が電話をかけてるイメージが作られて、
本当に電話が殺到しそうだな、とか、
「いつも沢山のメールをありがとうございます。」
って書いた方が、本当に返信が沢山来そうだな、とか、
色々考えたわけです。
これで、メルマガが1通完成したわけです。
1.自分の具体的な体験(ファミマのトイレのエピソード)
2.その背景、原理を解説(「社会的証明」の解説)
3.他の事例に当てはめるor反例を解説(ビジネスの応用、逆に書いていたらの解説)
この流れに沿って書けば良いわけですね。
多くの「読まれない」メルマガやブログは、
1か2しか書いてないことがほとんどです。
1しか書いてないのは、ただの日記です。
自分の日記だけ書いても、
よっぽど面白い体験じゃない限り、読まれません。
面白い体験だったら読まれるかもしれませんが、
そこから物が売れることはありません。
人は、面白い人から何かを買いたいわけではなく、
自分に新しい価値観を提供してくれる人から買いたいのです。
逆に、2しか書いてないと、
抽象的でつまらない文章になります。
これを「臨場感が無い」と言います。
基本的に、文章は、
「映像化できるように」
と意識した方が良いのです。
つまり、具体的なエピソードを、感情を込めて書いた方が、
頭の中で映像化できるので、スラスラと読めるのです。
そして、いったんその文章の世界に入り込んでもらいさえすれば、
そこから「抽象化」して、原理を解説しても、
そのままスラスラと読んでもらえるのです。
よく、「文章の講座」なんかでは、
逆を解説されることもあります。
つまり、「一般論(抽象論)」を解説してから、
具体に入る、という流れ。
先ほどの例で言えば、
「社会的証明というものがあります」
という話をしてから、
「例えば、昨日ファミマのトイレに行ったんですけど・・・」
と持っていくわけです。
これでも良いのですが、
いきなり抽象的な内容から入ると、
読んでいて頭に入りにくいものです。
なので、「小論文」とか「大学のレポート」だったら良いのですが、
「読んでもらわなければいけない」
という前提で書くので、
最初は、具体から入る練習をした方が良いです。
もし、抽象から入るのであれば、
最初に「チラ見せする」のもあります。
例えば、
「今日は、たまたま大学の近くのファミマのトイレに入った時に気付いた、
ビジネスにおける秘訣をお話ししますね!」
とか書いておけば、
「何のことだろう??」
って気になります。
これを、メールのタイトルでやってしまうのも手です。
つまり、
「ファミマのトイレを綺麗にする方法」
というタイトルを付けることで、
「なんだなんだ、気になるぞ!!」
と思われて、読んでもらえるわけです。
これを「キャッチコピー」と呼びます。
これから情報発信を始める場合は、
「読者は、開始3秒で続きを読むかを判断する」
と思って書くべきです。
もうすでにファンが沢山いる場合はそんなことしなくて良いのですが、
初めのうちは、そもそも自分の文章を読む理由が無いのです。
だから、
「偶然自分のサイトにたどり着いた人が、
3秒読んで、『気になる!!』って思わせること」
が重要になってきます。
というわけで、まとめると、
1.自分の具体的な体験
2.その背景、原理を解説
3.他の事例に当てはめるor反例を解説
を作ってから、最後に、
0.キャッチコピー
を考えます。
これで、
「この文章を読んでくれた人は、1つフィルターが増える(共有できる)」
ことになります。
例えば、先ほどのメールで言えば、
「社会的証明」
というフィルターが共有されることになります。
すると、日常を通して、
様々な現象を見た時に、
普通の人よりも違った視点で見ることができるのです。
そして、こうとも言えます。
「より多くのフィルターを共有するほど、
より同じ世界を見ることができる」
まるで、宇宙が”同期”されるかのようです。
よく、Googleドキュメントなんかを、
何人かで共有して、一緒に作業したりしますよね。
あんな感じで、フィルターを共有すれば、
同じ世界を見ることができて、
同じように考えることができるのです。
そして、僕は、
「コミュニティビジネス」
を推奨しています。
コミュニティとは何か?と言うと、
「同じフィルターを共有していく」
ということです。
秋葉原に行けば、オタクの人たちが、
普通の人が理解できない用語を使って、
喋っていたりするじゃないですか。
あれは、
「オタクだけが共有しているフィルター」
があるからできることです。
彼らは、秋葉原だったり、
オタクが集まる場所に行くことで、
自分と同じ世界を共有できることを
楽しみとしているのです。
これと同じで、コミュニティを作って、
同じフィルターを共有することで、
「宇宙を同期していくことを楽しみにしてくれる」
ようになるのです。
そして、フィルターを共有すればするほど、
全員が、より世界をユニークなものとして見ることができます。
このようにして、
「同じ世界を見ながら(フィルターを共有して)、
同じゴール(理想の未来)に向かって一緒に進んでいく」
というのがコミュニティの役割なのです。
では、話を戻しますが、
1.自分の具体的な体験
2.その背景、原理を解説
3.他の事例に当てはめるor反例を解説
というこの3つ。
これでも「思いつかない!」という場合、
さらに具体的に、どうやって作ったら良いのか??
それは、
1→2
2→1
このどちらかを、まず考えることです。
僕は、分析したり、頭で色々思考実験して、
理論を導き出すのが好きなので(数学的思考です)、
1→2
が多いです。
これができるようになるためには、
「日常で疑問を持つ」
という習慣を付けることです。
何気なく目にする広告、
たまたま隣に座っている人の会話、
様々なことに目や耳を傾けて、
そこに疑問を持つことです。
慣れてきたら、街をぶらぶらするだけで、
コンテンツが何個も作れるようになります。
でも、まだそれは苦手という場合は、
2→1
が確実です。
つまり、先に「2.原理原則(一般論)」を作ってから、
「1.具体例(エピソード)」を作る、ということです。
「2」はどうやったら良いか?と言うと、
「本屋に行く」
ということです。
そうすれば、
キャッチーなタイトルが沢山並んでいて、
だいたい、タイトルに「一般論」が書かれてます。
あるいは、興味があった本を手に取ってみて、
「目次」をざっと眺めるだけで良いでしょう。
それで、気になったものがあれば、
そこだけさらっと読んでみます。
これで、
「フィルターが1つ作られる」
わけです。
本屋で30分くらい過ごして、
1冊3分で、10冊くらい流し読みすれば、
10個くらいフィルターができます。
例えば、その中の1つに、
「悪いことをすれば、後から自分の身に悪いことが起こる」
というフィルターがあったとします。
これは、仏教でいう「業(カルマ)」という考え方です。
あるいは、日本人は「お天道様が見てる」という考えがあります。
自分が、誰かを傷つけたり、信頼を裏切るようなことをしたら、
それが例え誰にも知られていなかったとしても、
まるで黒い雲が自分の頭上に溜まっているようなもので、
どこかのタイミングで、黒い雨が降って、悪いことが起こるのです。
悪いことをしたら、誰も気付いていなくても、
「潜在意識」が覚えていて、潜在意識に抱えた矛盾が、
悪い現象を引き起こすのです。
例えば、病気になったり、夫婦の間でトラブルが起きたり、会社が傾いたり・・・
そんな考え方です。
そして、そのフィルターを元に書いたのが、
この2つの記事です。
「天気の子」のラストが納得できない人のためのネタバレ解説
ツンデレ大和田常務と闇から光への物語
これは、映画「天気の子」の解説と、
ドラマ「半沢直樹2」の最終回の解説です。
いずれも、
このフィルターを通して見ているから、
分析できたことです。
自分のエピソードだけじゃなく、
漫画、映画、ドラマを見たり、
人の話を聞いたり、
何をやっていてもネタにできます。
だから、最終的には、
「人生全てがコンテンツになる」
のです。
普通に生きていたら、それが全部ネタになって、
コンテンツとなり、価値を生み、お金を生むのです。
例えば、僕は、旅行をした時も、
そこでの学びをネタにします。
例えば、こんな記事があります。
インドでヨガマスターに会ってきた
こんな風に、だんだん、
「遊び」と「勉強」と「仕事」の境目が無くなっていくのです。
人生全てが遊びであり、
人生全てが勉強であり、
人生全てが仕事です。
こういう状態を作ってしまいましょう。
7.恋と愛のセールス
最後に、「セールス」について、お話ししましょう。
僕の本業は「コピーライター」です。
なので、「作家」とは少し異なります。
どう違うのか?と言うと、
作家というのは、面白いストーリー、ユニークなアイデアを生み出す仕事ですが、
コピーライターは、「相手を行動させる」文章を
書かなければいけません。
つまり、
「感動した!」
「面白かった!」
というだけではなく、
「アクション」
に繋げなければいけないのです。
なので、ビジネスにストーリーを応用しようと思ったら、
「セールスの文法」
を学ばなければいけません。
「文法」と表現したのには、深い意味があります。
例えば、英語を喋ろうと思った時に、
間違って文法を覚えていると、汚い英語になります。
それと同じで、どんな文法を知っているか?
によって、その人の文章の「品」が決まるのです。
そして、「セールス」というのは、
どうしても品を下げがちになります。
売り込まれるのは嫌!という人が多いからです。
じゃあ、なるべく品を下げないようにしつつも、
きちんと売れるようにするにはどうすれば良いか??
を考えるのが、僕の仕事です。
そして、
「いかにして、品の高いストーリーを作るための文法を提供できるか?」
を常々考えています。
と言うのも、
世の中で言われているコピーライティングの技術は
「売れること(成約率を高めること)が正義」
という前提で作られているため、
いわゆる「煽り」に近いものが多く、
要するに、
「感情をひたすら煽り立てる手法」
で溢れているのです。
もっと悪い言い方をすれば、
「人の心の弱さにつけ込む手法」
です。
極端な話、
思考力を低下させて、動物的にすれば、
我を忘れて申し込ませることができるからです。
これでは、下品なストーリーになってしまいます。
ちなみに、そこで使われるのが、
・恐怖
・欲望
の感情です。
ちなみに、僕は昔、興味本位で、
有名な催眠術師のところに通って、
催眠術を習っていたことがありました。
今はもう一切使わないのですが、
脳科学を深く理解するのに、非常に役に立ちました。
催眠術を極めたら、相当色んなことができます。
相手を動けなくしたり、
感情を自在に操ったり(好きにさせたり)、
記憶を書き換えたり・・・
この時に使われるのが、
・恐怖
・欲望
なのです。
欲望の中でも特に、「独占欲」「支配欲」がよく使われます。
例えば、
「目の前にあるペンを好きにさせる」
という催眠術があります。
ペンに恋愛感情を抱くなんて、
普通に考えたらあり得ない話なのですが、
催眠術の世界では、そこまで難しいものではありません。
どうするか?と言うと、
まず、変性意識状態(ぼーっとした状態)を作って、
「目の前のペンを見ると、ドキドキする。」
という暗示を入れるのです。
そして、暗示が入った状態で、
そのペンを一旦手に持ってもらって、
少しドキドキした時に、
そのペンを取り上げようとするのです。
すると、
「いやだ!!取らないで!!」
と言わんばかりに、
ペンを守ろうとするのです。
この時、その人の心の中の「独占欲」「支配欲」に火がついて、
本当にペンに恋愛感情を抱いていて、
持っているだけでドキドキするようになるのです。
つまり、
「自分だけのものにしたい!」
「誰かに取られたくない!」
という感情。
これが、恋愛感情(恋)の源泉です。
ちなみに、「恋」と「愛」は、全く別物です。
「自分だけのものにしたい!」
というのは「恋」であり、
「愛」とは、
「純粋に相手の幸せを祈る(別に自分のものじゃなくていい)」
という状態です。
そして、世の中のコピーライティングと言われるもののほとんどは、
「恋」を使っています。
だけど、「恋」というのは、危険な側面があります。
大好きだった人が、自分のものにならず、誰かのものになった瞬間に、
途端に「大嫌い」に変わる・・・
そんな話を聞いたことがあると思いますが、
「恋」というのは、「好き」と「嫌い」が、
まるでオセロの裏表のように、簡単にひっくり返るのです。
だから、「恋」を使ってビジネスをすると、
人は集まるかもしれないし、ファンもできるかもしれないけど、
何かの拍子に、途端にアンチに変わり、
コミュニティが崩壊する、なんてことが起こります。
実際に、せっかくビジネスがうまく行っていたのに、
ある時急に崩壊した、っていう相談を、これまで沢山乗ってきました。
もちろん、「恋」を全面的に否定するわけではありません。
ただ、「恋」に偏ると、色んな問題が起こるので、
なるべく「恋」を使わず、「愛」のビジネスを作っていくことを
僕は推奨しています。
「恋」のビジネスは、簡単に言うと、
「自分にとって都合の良い人(メリットのある人)は大事にする」
というものです。
「愛」のビジネスは、
「自分と関わる全ての人に、幸せになって欲しい」
というものです。
もちろん、自分がそう思っていても、
必ずそうなるとは限りません。
例えば、どんなに良いメールを書いたとしても、
それを誤解して受け取ってしまう人は
一定数どうしてもいます。
だけど、可能な限り、
相手の幸せを祈ってビジネスをして、
それに対する結果を期待しないことが
「愛」のビジネスになります。
これを「大前提」とした上で、
具体的にセールスについて見ていきたいのですが、
まず最初に、
「セールスの原理原則」
を抑えてほしいのです。
これは、非常に重要なことであり、
この原理原則を正しく理解できるだけで、
セールス力は飛躍的にアップします。
それが、これです。
「人は、自分が主体的に行動を選択しなければならない時に
ストレスを感じる性質を持つ」
例えば、何かをセールスされた時に、
「買おうか、買わまいか」
を考えるわけですが、この判断を自分でしなければならない時、
その人はストレスを感じるのです。
買った後、どうなるんだろう??
買わなかったら、どうなるんだろう??
両方の未来を一生懸命シミュレートするわけですね。
その人にとって最悪の未来とは、
「買ったけど、それが役に立たないもので(損をした)、
その行動の責任は自分にある」
という状況です。
人は、
「自分がした選択が間違っていた」
と思うことが、最大のストレスなのです。
なので、なんとしてでも、その状況を回避したいのです。
その結果、どうなるか?と言うと、
「多くの人は、迷ったら”買わない”を選ぶ」
のです。
つまり、
自分で主体的に判断しなければならず、
ストレスが一定以上かかると、
「買わない方が良い」
ということを結論付けるための”材料”を探し始めます。
例えば、
「この人は、お金のために嘘をついている(誇張して言っている)かもしれない」
とか、
「確かに良い商品なのかもしれないけど、
自分は飽きっぽいから、どうせすぐ使わなくなりそうだな」
とか、そういった理由を沢山出して、
「やっぱり買わない方がいいんだ!」
という結論に導こうとします。
それでも、
どうしても魅力的だと思う商品の場合、
ずっと悩み続けます。
例えば、どこかのお店で、
ブランド物の時計を見つけて、
すごく魅力的に見えたとします。
「これ格好いいな!欲しいなぁ!!」
って思いつつも、同時に、
「高いよなぁ。確かに格好良いけど、
この値段に釣り合うのかな。
あとで損したって思うの嫌だなぁ。」
と悩むのです。
もしかしたら、その人は「買う」ということを
もう9割くらい決めているかもしれません。
だけど、あえて「悩む」のです。
それで、わざと店員に話を聞いたりするのです。
その人が求めているのは、
「背中を押してほしい」
という、ただそれだけです。
買うってことを決めてるんだけど、
決定打が無いから、店員に聞いている。
このケースの場合は、ショップ店員がすべきことはただ1つ。
「絶対大丈夫ですよ!(絶対に損しません!)」
ってことを伝えるだけです。
それがきちんと伝われば、その人は購入するのです。
なぜ、ほぼ購入することを決めているのに、
その人はわざわざ店員さんに効くのでしょうか?
それは、セールスされることで、
「店員にめちゃめちゃオススメされたから、
それに負けてしょうがなく買っちゃった。」
という状況を作りたいからなのです。
つまり、潜在意識下において、
「もし買ったことを後悔した時に、
責任を店員になすりつける準備」
を整えているわけです。
そして、最終的に「買う!」と決めて、
お金を払った瞬間に、ちょっと気持ち良い感じになります。
なぜ、そうなるのかと言うと、
「ストレスから解放された」
からなのです。
悩んで、悩んで、って状態の時は、
どんどんストレスが溜まっていき、
だんだん苦しくなってきます。
でも、
「よしっ、買う!!」
って決めた瞬間に、
自分の中に溜まったストレスがパーッと発散されて、
脳内物質がドバッと出るのです。
では、お金を払った後は、どういう思考が生まれるのか?
もし、その行為を、自分が主体的に選んだものなのであれば、
その選択を後悔したくないので、
「買って良かった」
と思える材料を積極的に探そうとするのです。
つまり、多くの人は、
(1)最初は、「買わない方が良い」と思える材料を積極的に集めようとして
(2)購入を決意してからは「買った方が良い」と誰かに背中を押して欲しいと思って
(3)買った後は、「買って良かった」と思える材料を積極的に集めようとする
という行動を取るのです。
ただし、(3)に関しては、逆の人もいます。
買った途端に、
「やっぱり買わない方が良かったんじゃないか」
と不安になる人です。
こういう人は、主体的に人生を生きていない人です。
つまり、自分の行動の責任を、常に誰かになすりつけたいと思っていて、
「買った」という行動も、自分の責任ではなく、
「本当は買わない方が
いいんじゃないかと思ってたのに、
煽られたから仕方なく買った。」
という状況を作ることができてから、買うのです。
このタイプの人は、依存心、被害者意識が非常に強く、
自分で主体的に行動が決定できません。
(なので、当然、ビジネスをやっても、成功する人は少ないです。)
「自分の行動を、自分の意思で決めて、
全ての行動に対してきちんと責任を持つ」
ということは、ビジネスをする上で非常に重要なマインドの1つと言えるでしょう。
だけど、人は、多かれ少なかれ、
「誰かに自分の行動を決めて欲しい(できたら責任を取って欲しい)」
と思っている部分(心の弱さ)があります。
だから、よく、ネットで何かを売ったりした時に、
一番申し込みが多いのが、
「ギリギリのタイミング」
と言われています。
例えば、
締め切り直前とか、特典削除、値上げ前とか、
そういった「デッドライン」が設定された時です。
なぜなら、ギリギリのタイミングで申し込めば、
「本当は買うべきか悩んでたんだけど、
締め切りギリギリだったから、正常な判断ができなかった」
という”言い訳”が作れてしまうからです。
つまり、
「いざとなったら、その行為は自分が主体的に選んだものではない」
という逃げ道を常に用意しているのです。
だから、フルコミットすることができず、
中途半端にしか取り組めず、
やはり結果も出ないのです。
よく、ビジネスの講座を開いたりした時に、
・初日で申し込む人
・最終日に申し込む人
を比べたら、
前者の方が成功するまでにかかる時間が
早いことが多いです。
最終日に申し込む人は成功しない、というわけではないのですが、
どうしても依存心の強い人は多くなる傾向にあります。
そして、依存心の強い人に限って、
「絶対に損をしないという保証」
を求めています。
100%得をするって分かったら、
買わない意味がないですからね。
例えば、10万円のビジネスの教材を買うかどうか悩んでいたとして、
もし、タイムマシンで未来に行って半年後の自分を見た時に、
「毎月100万円が稼げるようになっている」
と分かったら、迷わず申し込むはずです。
だって、どうせいずれ毎月100万円稼げるのに、
10万円で迷ってるのはアホらしいですよね。
多くの人が求めているのは、
これに近いものです。
「確約された未来」
が欲しいのです。
だから、コピーライティングと呼ばれているノウハウの多くは、
「いかに、バラ色の未来が”確約”されているか?」
「いかに、悪い未来が絶対に来ない”保証”があるか?」
を、必死に説得するのです。
これも、「恋」に似ています。
「恋」をしていると、
「ずっと自分のことを嫌いにならない(自分の元から離れない)っていう保証」
を潜在意識で求めるようになるのです。
恋愛偏差値が低い人というのは、
これをすぐに出してしまう人です。
つまり、どんなに仲良くなっても、
「本当にこの人は自分のことずっと好きでいてくれるのかな?」
と思って、すぐ不安になり、束縛して、
結局相手に嫌われてしまう、というのを
何度も繰り返してしまうのです。
それで自信を失うと、今度は、
「好き」という気持ちを伝えられなくなります。
なぜなら、もし「好き」と伝えて、断られたら、
「自分が主体的に選択した行動が間違っていた」
と思ってしまうからです。
(フラれても、経験値が上がった、
と思えたら良いのですが、
なかなかそうならないのです。)
なので、自分からは「好き」という気持ちを伝えることができず、
相手から言わせようとするのです。
つまり、
「自分は好きじゃなかったんだけど、
向こうがグイグイ来たから、押しに負けて好きになった。」
という状況を作りたいのです。
これによって、もし後でフラれても、
「弄ばれた!(裏切られた!)」
と言って、相手に責任を押し付けることができるからです。
このように、
「自分の行動を、主体的に選びたくない」
という思考でいるうちは、
ビジネスも、恋愛も、夫婦関係も、子育ても、
うまくいきません。
(一時的にうまくいったとしても継続しません。)
ただ、これは決して、全ての行動を
自分で判断して決めないといけない、
という意味ではありません。
むしろ、行動の選択に関しては、
自分よりも感覚の高い人、
先見の明がある人に判断を委ねた方が良いでしょう。
でも、大事なのは、
仮にその人に判断を委ねたとしても、
最終決定は自分の責任のもと、主体的に行う、
ということです。
もし仮に、言われた通り行動したとして、
それによって失敗した時に、
「くそー!言われた通りにやったのに、うまくいかなかったじゃないか!」
と恨むのは、主体的に選択していたことにはなりません。
その人を信じるって決めて、自分で選んで行動したんだから、
それでダメだったら仕方ない、って思えたら、
主体的に生きていることになります。
そして、そういう生き方をしている人が、
ビジネスも成功する人です。
さて、では「セールス」に話を戻しますが、
セールスというのは、決して悪いものではなく、
むしろ「大事なもの」なのです。
なぜなら、お客さんは、
主体的に選択することにストレスを感じるからです。
セールスというのは、
そのストレスを軽減してあげるための行為で、
「相手のため」にするものなのです。
そして、ストレスを軽減するための究極の方法があります。
それが、
「コミュニティを作る」
ということです。
コミュニティと聞くと、
オンラインサロンのようなものをイメージされるかもしれませんが、
決してそういったものだけがコミュニティなのではありません。
コミュニティとは、
「同じ世界観を共有する人の集合体」
です。
例えば、「ホテル」を考えてみましょう。
僕は以前、リサーチのために、
東京のあらゆるホテルを泊まり歩いていたことがあります。
1泊100万円を超えるホテルから、
カプセルホテルまで。
それぞれのホテルに泊まって、
そこはどんな世界観なのだろう?ということを、
メモしたりしていました。
すると、それぞれのホテルが、
全く違う世界観を打ち出していることが分かります。
例えば、
「我が家のような落ち着ける空間」
を理想としているホテル、
「ゴージャスで日頃できない贅沢を味わえるような空間」
を理想としているホテル、
「京都の”和”の雰囲気を味わえる空間」
を理想としているホテル、
「まるで隠れ家のような、人里離れた空間」
を理想としているホテル、
「ただただコスパだけを追求した空間」
を理想としているホテル。
それぞれが、
理想としている空間(世界)があって、
それを体現するためのデザインが施されているのです。
当然、ディズニーランド内にあるホテル(ミラコスタなど)は、
「ディズニーランドの世界観」を受け継いで作っています。
そして、人は、
「この世界観が好き!」
というホテルを選ぶのです。
例えば、僕の場合だと、
旅行とかに行く時は、洋風のホテルよりも、
温泉のついた旅館に泊まることが多いんですよね。
和室の方が、なんとなく落ち着くからです。
だから、色々巡った結果、
「京都の”和”の雰囲気を味わえる空間」
を提供してくれるホテルに、
最終的によく泊まっていました。
すると、僕は、
そのホテルのコミュニティメンバーの一員ということになります。
別に、そのホテルの会員になっているわけではないけど、
その世界観が好きで、よく泊まっているから、
コミュニティのメンバーなのです。
ちなみに、僕はお金は、
「応援」
のつもりで払っています。
お金を払うことで、そのホテル、お店、人を
応援することができるからです。
だから、その人の世界観が嫌いだと思う人には、
どんなに良いものを提供していても
絶対にお金を払いません。
だって、お金を払うことで、その人を応援することになるからです。
コミュニティの何が良いのか?というと、
「応援の気持ちでお金を払ってくれる」
ということです。
そう言えば、よく、僕が新しい講座を始めると、
「セールスレターを読まずに申し込みました」
と言ってくれる方が結構沢山います。
(しかも、初日に申し込んで下さいます。)
僕は、こう言われると、嬉しくなりますし、
こういうお客さんは、大事にしないとな、と思います。
ある時、僕は、
「なぜ、セールスレターを読まずに申し込んだのですか?」
と聞いたことがありました。
すると、こんなことを言われたのです。
「日頃から、メルマガで良い情報を提供してもらってて、
それで十分価値を感じているから、お礼のつもりで払いました。
あとは、新田さんの作る世界観が好きだから、応援したいと思って払っています。」
これを言われた時、
「本当にビジネスをやっていて良かった」
と思いました。
理想的な状態とは、
「ただただ、純粋に、応援したい!」
という思いで、払ってくれることです。
これは言わば、
「神社で御玉串を払う感覚」
なのです。
御玉串って、自分で金額を決めて、
それを払ったからと言って何かがもらえるわけではないですよね。
(お札とか、御神酒とか、ちょっとしたものはもらえますが、
別にそれが欲しくて払っているわけではない筈です。)
でも、現実的には何かがもらえるわけではないけど、
「功徳(くどく)」はあります。
だからと言って、
「あれだけ御玉串を払ったのに、全然功徳ないじゃないか!!」
ってクレームを言ったりはしないですよね。
(まぁ、たまにそういう人もいるのかもしれませんが。)
「お金」というのは、本来そういうものなのです。
形上は、「交換の道具」として存在しますが、
本質は違います。
「応援したいから払う」
のです。
つまり、「コミュニケーションの道具」なのです。
実は、これは海外では結構当たり前です。
海外では「チップ」という文化があって、
働いている人はチップが給料代わり、というところも多いのです。
皆、挨拶するようにお金を払って、
気軽にお金をもらうのです。
一方で、日本人は、
「お金をもらうことに罪悪感を持っている」
という人が多かったりします。
セールスするのは悪いことだ、
みたいな価値観があるのです。
でも、それは「どういうセールスをするか?」によるのです。
ただただお金のためにやっているなと相手が感じたら、
それは相手を不快にさせるかもしれませんが、
本当に相手の幸せのために、
なるべく余計なストレスをかけないようにするために
セールスをするのであれば、
そこに「真心」がこもっています。
だから、セールスをされても、むしろ「嬉しい」のです。
なので、
「自分はどんな世界観を打ち出しているか?」
を明確にすることが、大事になります。
世界観が作れたら、
「それをストーリーにする」
のです。
そして、究極のセールスは、
「この(最高の)ストーリーの登場人物に、あなたもなりませんか?」
です。
これが、
「応援してもらう」
よりもさらに上位のセールスになります。
自分が作っているストーリーに相手を巻き込んで、
登場人物の1人として、一緒にストーリーを作っていくのです。
まるで、自分が大好きな映画に、
自分が出演できるかのような感覚です。
そんな幸せなことはないですよね。
コミュニティビジネスとはそういうものであり、
これからのビジネスは、ストーリーが鍵を握ります。
なので、もし、
「これからビジネスをやっていきたい!」
と思うのであれば、
「自分の世界観」
をストーリーで作ってほしいなと思います。
じゃあ、世界観を作るために、
「特にこれを意識して欲しい」
というものを、最後にご紹介します。
まず、この3つを、書き出します。
1.自分の理想
・こんな世の中になって欲しい
・こんな業界になって欲しい
・こんなコミュニティを作りたい
・こんな自分になりたい
・こんな人が増えて欲しい
・自分はこういう人と生きていきたい
・こんな環境で過ごしたい
・毎日こんなことをしたい
・こんな国が好き
・この作品が好き
・こんな時代が好き
・歴史上のこの人が好き
・この作品に出てくるこの人が好き
・今まで出会った人の中でこの人を尊敬している
・こんな価値観を大事にしていきたい
・これができるようになりたい
・こんな能力を磨いていきたい
・この道を貫きたい
・自分のこういう部分をなんとかしたい
・まわりの人とこんな関係性を作っていきたい
・死ぬ前にこれだけは絶対成し遂げたい
・これだけは絶対にやりたくない
・こんな人とは付き合いたくない
・こんなところには行きたくない
・こんな人生だけは嫌だ
etc...
2.理想を達成するための「障壁」(邪魔しているもの)
・こんな思考がある
・こんな感情パターンがある
・こんな悪い癖がある
・こんな悪い習慣がある
・こんな執着がある
・これが分かっていない
・これを学んでいない
・この能力がない
・これをやっていない
・こんな人と出会っていない
・こんな環境(コミュニティ)がない
・こんな悪しき業界の習慣がある
・こんな悪しき文化が日本人にはある
・過去のこんなダメな自分がいる
etc...
3.「障壁」を乗り越えるために自分が提供できること
・こんなノウハウを提供できる
・こんなツールを提供できる
・こんな価値観を提供できる
・こんなコミュニティを作れる
・こんな人を紹介できる
・こんなところに連れて行ける
・こんなスキルがある
・こんなスキルを身に付けさせることができる
etc...
これらを、紙に、ひたすら書き出します。
これは、結構長めに時間を取って、
「もう出ない!」
って思ってから、さらに捻り出します。
これを「ブレインダンプ」と言います。
意外と、
「もう出ない!」
って思ってから捻り出したものが
大事だったりします。
なぜなら、すぐに出るものは、
顕在意識にあるものですが、
「もう出ない」
って思ってから捻り出したものは、
潜在意識にあったものだからです。
つまり、言語化されていなかったものであり、
これを「暗黙知」と言います。
それを言語化したものを「形式知」と言うのですが、
暗黙知だったものを形式知にすることで、
画期的なアイデアが生まれます。
そして、多くの人が、思っていたけど言語化できていないものを、
「サイレント・マジョリティ」
と言います。
僕が普段やっているのは、世の中をリサーチして、
この「サイレント・マジョリティ」を汲み取って、
言語化していく、という作業です。
そうすると、共感されて、
多くの人が集まってきます。
なので、今回紹介した3つをひたすら書き出して(言語化して)、
それらを繋げてストーリーにしていきます。
ストーリーは、
「こんな世界が理想だけど、
今こんな壁(邪魔なもの)があるから、
こうやって乗り越える方法を考えました。」
と作れば良いのです。
そして、コミュニティが形成されたら、
今度はコミュニティの声に耳を傾けます。
コミュニティとは、生命体みたいなものです。
だから、
「今、このコミュニティは、どこに行こうとしているのか??」
を考えるのです。
これこそが、サイレント・マジョリティを超える、
「声なきコミュニティの声」
です。
僕は、普段のメルマガで、
「自分が書きたいことを書く」
というよりは、コミュニティに耳を傾けて、
コミュニティが「これを言いたい!」と思っていることを
代わりに書いている(代弁している)のです。
つまり、真のストーリーとは、
「コミュニティという生き物との共同作業(セッション)によって生み出されるもの」
なのです。
そこに意識を向けるだけで、
驚くようなアイデアが次々と湧いてきます。
つまり、僕は、
「自分でストーリーを考えているわけではない」
のです。
コミュニティという生命体と共に生き、
彼がどんなことを考えているか?に耳を傾けているうちに、
アイデアが降って来るのです。
すると、
自分の実力だと作れないようなストーリーを
生み出すことができてしまうのです。
自分がコミュニティのリーダーなのであれば、
そのストーリーは、自分の人生のストーリーにもなります。
こうして、自分の人生のストーリーを、
より上位のもの(高次元なもの)に
作り変えていくことできるわけですね。
これは決して、自分がコミュニティのリーダーである必要はありません。
例えば、どこかのコミュニティに
所属しているとします。
そしたら、そのコミュニティが、
一体どこに向かおうとしているのか?
・・・という「コミュニティの声なき声」に
耳を傾けるのです。
そうすると、ふっと何かを思い付いたりします。
その「大きな流れ」に身をまかせることで、
自然と面白いストーリーは作られていくのです。
そんなストーリーを作るためにも、ぜひ、
上で挙げた質問を、考えてみて頂けたらと思います。
終わりに・・・
さて、いかがだったでしょうか?
ストーリー作りの基礎から、実践編、ビジネスへの応用まで、
凝縮してお伝えさせて頂きました。
僕は、
「自分の物語の主人公は、”自分”なんだ」
と思っています。
よく、物語の主人公って、
どんな絶望的な状況に陥っても、
何らかの見えない力が働いて、
最終的にはなんだかんだでうまくいく、
というパターンが多いですよね。
これを「主人公補正」と言います。
僕は、
「自分の物語の作者」
という視点を常に持っています。
そう思っていると、例えば辛いことがあっても、
辛いなぁと思いながらも、同時に、心のどこかで、
「おぉ、良い感じで盛り上がって来たぞ!!」
って思える自分もいるのです。
ずっと順風満帆な物語なんて、
何も面白くないですからね。
だから、
「今、最高の物語を作ってて、自分は演者なんだ」
って思えば良いのです。
これを「ストーリーアクター」と言います。
自分は作者であり、同時に演者でもある。
そして、自分は主人公なんだから、
「最後は絶対、なんとかなる!」
って思っていたら良いのです。
そして、そう思っていたら、
なぜかうまくいきます。
物語の結末は、自分で設定するものです。
「自分の物語はバッドエンドなんだ!」
って信じていたら、本当にそうなるし、
「絶対ハッピーエンドになる!」
って信じていたら、色々あるかもしれないけど、
最後はハッピーエンドになるように、
“主人公補正”がかかるのです。
これからぜひ、
沢山ストーリーについて学び、
沢山ストーリーを作って、
最高の物語を紡いでいって欲しいなと思います。
そのためのお手伝いを、
ぜひさせて頂けたら嬉しいです。
それでは、ありがとうございました。
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