【連載3回】ケガをしにくいカラダ、健康なカラダであり続けるために体幹をととのえる/第2回 継続して取り組んでいくために
こんにちは。NITREATのnote編集部です。
NITREATは2021年8月1日より
体幹トレーニングの第一人者としてKOBA☆トレを設立された
KOBAスポーツエンターテイメント株式会社代表取締役の木場克己さん
とアドバイザリー契約を締結しました。
木場先生は約30年間、FC東京(1996-2002年)などのプロチームのトレーナーを務められた知識と経験を活かされ、サッカー、水泳、陸上他などあらゆる競技の名だたるトップアスリートのトレーナーの他、back number等の有名アーティストのサポートも務めておられます。
また多くのテレビ出演、雑誌メディアでも活躍。体幹トレーニング関連書籍は子供向け、アスリート向け、女性の美BODY作り、健康年齢についての他、あらゆる年齢層に向けた分野で監修。その数は50冊以上、累計発行部数は260万部を突破されています。
また企業での健康講演会、教育現場での体育指導など、幅広い分野で健康を広める活動を行っておられます。
柔道整復師・鍼灸師・日本スポーツ協会アスレティックトレーナー検定員・柔道整復師専科教員である木場さんから、体幹を整える大切さを学んでいきたいと思います。
前回は木場克己さんが体幹バランストレーニングを始められた背景をお聞きしました。
今回は、新しく運動を始められた方にも参考になる
「継続していく方法」についてお話し頂きました。
毎日継続して身体を動かすために、どんな方法をとったら、モチベーションを維持して
いけるのでしょうか。【継続】していくことは簡単なようで難しく、
どうして運動するのか、「健康な体になりたい」「体重を落としたい」
まず何をやったらいいのだろうと・・・漠然と考えることから始まります。
―「20代~30代は比較的、動ける身体ではあります。
しかし、最初から張り切りすぎてしまうと身体を壊してしまいます。」
まずは、どんな体になりたいのか
―「スポーツを経験していなかった、スイッチが入らない人に対して、スポーツ選手や芸能人が取り組んでいるトレーニングをお伝えしても、なかなかモチベーションも上がりづらく継続しにくいです」木場さんは今までの経験から、プロ・アマ関係なく、その人に合ったトレーニング、対策方法をお伝えしているそうです。
ストレッチを始め、ケガをしない身体から肉体改造を始めていく
3日坊主にならないためには、まずは何からはじめたらよいか? を考える事からスタートすると良いと思います。
―「週に3回、3種目、3ヶ月 を習慣に!」
(木場先生はコーチングをする際、「3」を意識されるそうです。)
週3の内、1日目は有酸素運動、 2日目は筋力トレーニング 3日目はストレッチとするとある程度、継続することができる。
自分の中で10種目やろう! など
ずっと続けられる人は良いが、継続させるという意識づけから始めてみるとよいそうです。
継続させていく為に、年代別で下記を目的とすると継続しやすい、と木場先生からアドバイスを頂きました。
【20~30代】 肉体改造
【30~50代】 健康体維持 3回、3週間、
30~50代になると、違うスポーツにチャレンジする人も増えてくるはずですが、趣味として気軽に始めていきましょう。理由としては、急に運動を始めるとケガにつながりやすいからです。
例えば運動習慣の無い方が『東京マラソンでサブ3、サブ4 を目指す』のような高いレベルを目標とすると、ケガをしやすい。まずは散歩やジョギングから始める事を検討して欲しいそうです。
※サブ3・サブ4とは・・・「サブ(sub)」とは「下、下方、副」を意味し、~時間以内の「以内」を意味します。マラソンにおいては、フルマラソン(42.195㎞)を「サブ4」であれば4時間以内に走りきることを意味します。
トレーニング例としては、散歩であれば20分程度のウォーキングから始めて、1万歩以上を目安にすると良いそうです。
特に膝に注意しながら進めて欲しいとの事です。
習慣化できてきたら、筋力の維持・有酸素運動など徐々にプラスαで考えていくと良いです。
その為にも体幹バランストレーニングやジョギングフォームを整えていくと、身体に負荷がかかりにくくなります。
木場先生の監修された体幹バランストレーニング「KOBA☆トレ」動画は
下記のアプリで閲覧可能です。
【50代以上】 健康寿命を延ばす
この年代は、若いころから鍛えてきた人でも体力がある程度落ちてきます。
目指すべきところとしては20分間散歩できる体力を維持することです。
―「大きい関節の柔軟性がキーになります」
関節の負担にならない一つの方法として、キネシオロジーテープを巻いて散歩すると効果的です。
テーピングの巻き方も先ほどのアプリ「NITREATサポート」で紹介されております。
だれでもひとりで簡単に巻ける「ひざかんたんウォーキング」という製品もございます。
―「継続する為に、痛くならない関節を作る、無理しない体力維持が大切」と改めて木場さんはおっしゃいます。
筋肉の連動性について
身体の筋肉は400以上あるが、全部の筋肉が一斉に機能するわけではなく
例えば、ただ物を取るにも腕を使い、腕を伸ばしたときに、肩甲骨が動きます。
腕だけでなく、肩甲骨の周囲の筋肉も動いています。
体幹がしっかりしていないとからだがぐらついて、流れて倒れるケースもあります。
階段を昇るにしても、体幹と殿筋が繋がっている。重心が前にいくと膝が痛くなりやすく、
日常の動作でも常に筋肉が使われています。
物を取る、階段の昇降、背骨で身体は繋がっているので
筋肉が連動できていないと、足が前に出ない、腕も伸ばせないなどに繋がってくるそうです。
前回の記事でもお伝えした
>まずはインナーマッスルを鍛える。体全体が一本の棒のように軸ができれば、ぶれない体ができる
↓【前回記事】↓
も今回のお話しに繋がってきます。
インナーマッスルを鍛えると、
アウターマッスルも一緒に鍛えられます。スポーツのパフォーマンスを上げる為に、体幹トレーニングが必要になるのです。
関節の負担を軽減する為に、テーピングの活用についてもお話しいただきました。
― 「固定用として使われるのがスポーツテープ(ホワイトテープ)で、
CBテープはバレーボールをする際に、指を守る為にホワイトテープをがちがちに固定して保護するためによく巻かれます。
バスケットボールでは足首に巻かれることが多いですね。また、アメフト選手などが、太ももをしっかり固定するにために用いられますね。
関節・スポーツによって使い方が異なってきます。
テーピングも知識を覚えるというより、貼って慣れていくとだんだんと迷わず時間をかけずに巻けるようになりますよ」とアドバイス頂きました。
内反・外反捻挫をしたときは足首にEBHテープなどの伸縮するスポーツテープをするとよいです。
ケガをしたときに
足首の確度によって痛みが出る角度を抑えるためCB/EBHを使い分ける事が良いと思います。捻挫をして靭帯が伸びてしまった選手に対して、木場さんの治療院では、腫れが1回出てしまうと関節の袋が伸びてしまうのでトレーニングで補っていきます。
アスリートに対して、そのように意識して使われていたそうです。
-「キネシオロジーテープは筋肉の保護、関節回りの保護として使うようアドバイスしていました。」
筋疲労性に対して、いろいろな使い方があるそうです。
筋膜リリースは、腰の筋肉が固い状態で練習に入るとどんどん固くなってしまうので、
キネシオを貼って動いていくことで筋肉がほぐれるようにすること、
太ももの打撲などで、リハビリの段階でしこりがあったところにキネシオを貼付し、痛みがとれたらテープをとって再度動いてみるようにするなど、
他にもいろんな使い方があるかと思います。
―「最近は、海外の選手がつけている場面をみる方が多い。
20年前は日本人選手がつけているのを海外選手が見て驚いているました。
水泳においてはテーピングが魔法のテープと言われていたましたが、
水泳選手はキネシオを貼るのがダメになったという経緯はありました。」
テーピングを貼っていると、昔はどうしても痛めているというイメージがあったので、練習時はキネシオを貼り、試合のときはつけない方がよいとしていました。最近は海外の選手が付けていて、国内外の流行が逆転しているそうです。
―「『外国人の選手は体を鍛えているから貼っていないでしょ』なんて言っていたが、
今は海外選手が見につけている。カラー品も多々利用されている」
スポーツ選手はなぜ体幹を重視するのか?
―「選手が体幹を整えていなかったわけではないが、
『体幹』というキーワードは後からついてきた流れです。
腰痛にならないようにしっかり体幹を使いなさいと昔から言われていたそうです。
昔は腹筋背筋=アウターマッスル、
KOBA式は体幹の中でもアウター・インナーを連動させることをメソッドの中に取り入れられています。
腹横筋がコルセットを作って先ほどの脊柱を安定させる、肋骨が内蔵を支えていて、肋骨と骨盤の間にはがっちりとした骨が支えているわけではないのです。
代わりに腹横筋と腹斜筋をしっかり支えているので
ここをしっかり支えるようにしないと、腰痛になりやすい人はここが弱かったりします」
―「ウサイン・ボルトがなぜ足が速いのか」
「大腰筋(インナーマッスル)が日本人最速の選手と比較して3倍位大きいのです。」
元々もっている能力もあるりますが、トレーニングで大きくなっている力もあるそうです。
―「パフォーマンスを上げたいのであれば、体幹のインナーマッスルをしっかり作りこみ、
アウターマッスルを鍛えたほうが良いです。」
―「腰痛になりやすい選手は沢山おりいて、長友選手も分離症とヘルニアにもなりました。
腹筋をやっていたのに、腰痛になってしまったのです。なぜか?」
実はインナーマッスルが弱いことが分かり、インナーマッスルから鍛えていこうとアドバイスをされたそうです。アウターばかり鍛えていたため、太もも前後の筋肉が固い、腰が回旋しづらいことがあったそうです。
痛みがあるから捻らない・伸ばせない。痛みをなくすためには、練習に耐えられる体幹。
これがポイントでした、と当時のエピソードを交えて教えて頂きました。
今まで持ち前の運動能力で腹筋100回は耐えられたかもしれませんが、大きな選手にぶつかった時、中の筋肉がぶれると骨にも影響してしまいます。
トレーニングがアウターマッスルばっかりだったので、アウターマッスルを使う事を止めさせ、インナーマッスルで片足立ちできるようにしたり、
不安定なマット(現在KOBA式で使われている マット:)を使ってみたり、
チューブを使用してお尻の筋肉と片足立ちで支えるトレーニングメニューを用いられたそうです。
体幹バランストレーニングをはじめてから、長友選手も「体幹トレーニング」を啓蒙していったそうです。
それまで腰痛になっていたアスリートが、KOBA式体幹トレーニングで、世界のトップアスリートにつながったトレーニング(KOBA☆トレ)が、動画がアプリ内に収録されています。
KOBA式体幹バランストレーニングはメディカルの発想なので、体を鍛えるというよりも、使える体にするため体幹ができていなければなりません。
上半身の土台を支えるために下半身のバランス筋力が必要になります。
普段のトレーニングにアプリ内コンディショニング動画をテーピング・アプリを活用するとご自身の身体を鍛えられ、永く使える身体を目指せます。
POINT
・年代、身体の状況にあった継続方法を行う
・普段のトレーニングのサポート、ケガの対策にテーピングを活用
・永く動ける身体でいるために体幹を鍛えよう
次回は連載最終回、体幹トレ実践編を主に特集していきたいと思います。
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