1年目の初舞台
2022年冬。
中小企業診断士二次筆記試験の終了を待って習い始めた日本舞踊も1年が経ち、初舞台を踏んだのでその経緯を記します。
この記事は #診断士アドカレ の、24日(クリスマスイブ)分です。
中小企業診断士&中小企業診断士試験 Advent Calendar 2023
診断士(登録予定)目線の日本舞踊体験記です。
診断士っぽい話はない。
ガンガンいこうぜ
2022年11月、実に20年以上ぶりに日本舞踊を再開し、翌2023年の12月に舞台で踊ることになった。
舞台といっても出演料があって、観覧は無料で、といういわゆる発表会である。
踊るのは楽しいが、正直、舞台で踊ることには興味がなかった。
素人の踊りを見て楽しいのは家族だけだし、そのために幾らかの費用がかかることに価値を見出せない(貧乏性)。
しかし、そんな本人のニーズにも関わらず、私のお師匠さまは「ガンガンいこうぜ派」だった。
舞台はもちろん、地域イベントでの出演、福祉施設への訪問と多様な場で踊る。自分も踊るが弟子も踊らせる。無理強いはしないが声はかけるし、迷う様子を見せたら、にこにこ顔で推してくる。
迷った時点で負けである。
初心者の館
イベントがあるから出ないか?と聞かれて、少しくらいならいいか、と了承してしまったのが9月9日。
この年はコロナ禍が明けて、何年ぶりかにイベント開催に湧いている例が多かった。
この時誘われたのは、10月11月と2ヶ月連続で予定されている金村別雷神社でのイベントである。
受けてしまってからなんだが、11月26日には技術士の一次試験だし、11月28日にはKindle本を出したいね、なんて話もあった。
診断士試験を越えたせいで、自分の可処分時間に対する見積もりがバグってる。
イベントでは群舞(みんなで踊る)や二人立ち(二人で踊る)など、複数名で踊ることが多い。
人前で踊るのに&人と踊るのに、あまりに何もできないのは流石に恥ずかしいので、せめて振りだけは入れようと頑張った。
頑張ってたら2週間前に一曲増えた。
そして10月。
借りたお着物に借りた帯を着付けてもらうという、人様におんぶに抱っこで出演したイベント。
私の上手い下手はおいておいて、意外と嫌じゃなかった、というのが感想であった。
初舞台への誘い
ほっとしたのも束の間の11月初旬。
「時間の空いている時に電話もらえる?」
師匠さまからこんなラインもらったのは、初めてである。
完全になにかやらかしたのかと思った。
急な電話は、だいたい謝罪への花道である。日々やらかしが多すぎる人間の哀しき性である。
「12月の舞台で出演予定だったんだけど、出られなくなっちゃったから踊らない?」
やらかしてなかった安心感で、出るって言っちゃった。
折しも、11月から二段稽古(週2枠のお稽古)にしたばかりである。
「1ヶ月あればいけるでしょ」
いけるのか…???
一抹の不安を感じないでもないが、まぁ、師匠がいけるって言ってるし、いけるんだろ。
※師匠さまの「いける」「できる」は「やる」か「やらない」かの話である
ちなみに11月には技術士一次試験と(以下略。
その日のうちに演目の候補を3つほど挙げてもらい、その中から「愛燦燦」を選ぶ。
ファンが多い曲なら、踊り手が多少下手でも曲を楽しんでくれるだろう、という下こごろもある。
お稽古で先生の踊る動画を撮らせてもらい、エンドレスにリピート。頭の中で踊るを繰り返す。不思議なんだけど、絶対毎回同じところで間違える。
できないことはイメージでもできないのか?それともイメージできてないから、実際にもできないのか?
足元から鳥が立つ
2023年11月。
インフルエンザが流行していた。
学級閉鎖も発生していたくらいには猛威をふるっていた。
とはいえ、子の学校はまだ感染者も少なく、他人事で「大変ですねぇ」なんて言っていた。
まさか、イベントで一緒に踊る予定だった約半数がタイミングよくインフルエンザにかかるなんてなぁ。
踊る人数が変われば、立ち位置などが変わるのはもちろんであるが、出演予定者全滅の演目まで出る始末である。
イベント前日、一緒に踊る方との合同練習があり、師匠さまともお会いした第一声が
「出れない子たちがいて、演目も変更しないといけないと思うのよ〜」
これを聞いた瞬間から嫌な予感はしていたね!インフルエンザの真の怖さを初めて実感したわ!
そんなわけで12月3日に初舞台で踊る予定だった演目(最後まで覚えてない)を、11月23日にイベントで披露することが、前日に決定したのである。
そこから1時間少々の練習で踊ってしまう名取さんはさすが。
師匠さまは「一曲踊れそうだから、編曲しなくてすむわ〜」って喜んでた。
(実は今日も介護施設で踊る予定だったのだが、今度は自分がインフルエンザになってしまってごめんなさいした。インフルエンザ怖い。)
怪我の功名
まさかまさかの流れで、元々1ヶ月しかない練習期間の3週間目で披露することになった愛燦燦。
人生って不思議なものですね!
今回も借りたお着物に借りた帯で着せてもらって踊る。早く自分で着られるようになりたい。
終盤のあやふや部分は一緒に踊った名取さんにリードしていただき、なんとか踊りきった。
もう一つの演目はダイナミックに間違えたが気にしないことにする。
観ていた方から「愛燦燦大好きで、素敵でした❤️」のお言葉をいただいた。曲の力は偉大である。
清水の舞台から飛び降りろ
11月26日は技術士の一次試験を超え、11月28日のKindleは延期し迎えた12月3日。
開演の2時間ほど前には会場入りし、出演順に着付けや化粧、ヘアメイクをしてもらう。
流れ作業で進むとはいえ、待ちが多い。
私は出演順が後半なので、のんびりと待っていたのだが、途中からなんとなく、先輩方がそわそわしてる気がした。
どうやらお支度の方が一人足りなく、お支度が遅れているらしい。
しかし、わたしは初舞台!
これが平常なのか異常なのか判断がつかない!
なので、順番を変える話や休憩時間を長くする話を聞いても「そういうこともあるよね〜」と思って普通に待ってた。
師匠様も
「踊る人がいなけりゃはじまらないから大丈夫よ〜」
って言ってたから「まぁ、そうですよね!」って思ってた。
ちなみに、やっぱ平常運行じゃなかったわ、と気づいたのは、ヘアメイク完了後即小走りで舞台袖へ移動、即出番が来た時でした。マジか。
軽い緊張の中始まるイントロ。
愛燦燦ってイントロが長いんだよね。イントロでようやく緊張した。
最初は中小企業診断士二次筆記試験の時の緊張と比べたら、軽い緊張だなぁと、思っていたのだけど、いざ始まってみると、緊張して身体がギクシャクとしか動かない。
二次試験の時も手が震えたが、二次試験の時は落ち着くだけの時間や気を逸らす術があった。
踊るのは一連の動作なので、気を逸らす術がないんだなぁ。
最後の最後に振りのタイミング間違えて、納得できる出来ではなかったけど、初舞台を無事に終えました。
師匠様にはタイミング間違ったところから崩れずに待てたの偉いって褒められた。
面の皮の厚さで生きてる。
舞台のような場を意識することで、取組の真剣度が上がる。真剣度が上がると見える世界もある。
でもやっぱり、もうしばらく舞台はいいかなぁ。
[宣伝]Kindle本がでるよ
そんな我が師匠様の本が出ました。
あやさんのツイートがきっかけで、わたしも一部お手伝いさせていただきました。
Kindle unlimitedの対象なので、よろしければパラパラとめくってみてください。
2月に浅草公会堂で大きめの公演があります。
興味がある方は、DMいただければご案内しますのでお気軽に。