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配分する力〜我が家で実践。お金を使わずお金教育〜
マネスマ
先日、私が関わらさせていただいているNPO法人、通称「マネスマ」のHPが公開されました。
まだ私は活動を行っていませんが、いずれは、親向けセミナー、子ども向けセミナー、教師向けセミナーなど、元教員(今も正確には教員なのですが笑)の性で、誰かに教える活動はしたいですね。ご依頼お待ちしております。
さて、この「マネスマ」。子どものお金教育をメインに取り扱っています。お金教育といいましても、別にお金の専門的な知識を教えるわけではありません。もちろん年齢が上がり、中学生、高校生になれば話は別ですが、私が普段発信している相手は小学生の親御さんを想定しています。
では、小学生のお金教育とは何か。私は学校教育と同じように、「資質・能力」を高めることだと考えています。
学校教育は、九九とか常用漢字とか日本の歴史とか植物の名前など、知識を教えてもらうこととお思いかも知れません。
知識が義務教育で教えるものであるとすると、フリースクールに通っている子が、義務教育の出席扱いにはなりません。義務教育で学ぶべき内容を学んでいませんから。
しかし、現在はフリースクールに通う子でも在籍学校の出席扱いになります。学習指導要領にそったものを学習していなくても、出席になります。
教育によって育むのは、生きる力であり、生きる力の育成を支えるのが、資質・能力です。ですから資質・能力を育てることができればOK。そう捉えられているのでフリースクールでも出席扱いとなります。
通知表の欄を見てください。単元名や知識名では書かれていないはずです。通知表の評価項目は、「知識・技能」「思考・判断・表現」と「主体的に学習に取り組む態度」の3項目です。知識は、3項目のうちのさらに半分でしかないのです。当然、通知表の項目も生きる力を支える資質・能力から設定されています。
「知識および技能」…実際の社会や生活で生きるための資質・能力
「思考・判断・表現等」…未知の状況にも対応するための資質・能力
「学びに向かう力、人間性等」…学んだことを人生や社会に生かすための資質・能力
これらの育成を教科書を使って学校教育は行っているのです。知識を身に付けながら、様々な資質・能力を高めているのです。「教科書を教えるのではなく、教科書で教える」と言われるのはこのためです。
「学校教育サイコー!!」ってなりません?笑。ちゃんと考えているんですよ、実は(現場でどこまでできるかはさておき)。目指す先としては素晴らしいと思います。
話を元に戻しますと、、、。お金教育とは、お金の知識を授けるだけではないことがおわかりでしょうか。お金教育とは、お金と付き合うのに必要な資質・能力を高めることなのです。そしてその高めた資質・能力が、お金と上手く付き合うための土台となるのです。
消費者教育
先ほど申したように、私は小学生のお子さんを想定していつも記事を書いています。なので今回のお金教育の対象を小学生と仮定します。
学習指導要領でもお金について触れている教科があります。道徳と家庭科です(経済も含めると社会も。キャリアを含めると総合的な学習も)。
そこでの目標を、お金は有限な物であることを理解し、計画的に使えるようにする、と私は解釈しました。小学生のうちはお金を稼ぐ・貯める・使うのうち、使うことは多くの子どもが経験すると思います。一度もお金を使ったことがないという小学生はさすがにいないのではないでしょうか。
そして、トラブルに巻き込まれやすいのも、お金を使うときが圧倒的に多いです。だからお金を使う教育、消費者教育がまず優先されています。
消費者教育で大切にされている資質・能力は、「有限な物を計画的に使う」です。しかし、なかなか一朝一夕では身につきそうもありません。早いうちからやろうにも、それこそお金は有限で、無策にどんどん使われても困りますよね。
だからといって、まったく使わせないと一向に資質・能力は伸びません。
そんなとき、上述のお金教育の目標を思い出してください。お金教育とは、お金と付き合うのに必要な資質・能力を高めることです。
ならば、お金を使わない方法で、同じ資質・能力を高めることができればどうか。
「有限な物を計画的に使う」。これを私は「配分する」と言い換えます。だから、言ってしまえば配分力を高めることがお金教育にもつながる。そう思うのです。
では実際に何ですればよいのか。身近に有限で計画的に使う必要があるものといえば。そう、時間です。時間の使い方を上手く配分できれば、お金の使い方も上手くなるのではないか。
例えば、夏休みの宿題を例に考えてみます。
夏休みの宿題を最後の3日間でやろうとする子は「人生は今が大事じゃー」と言わんばかりです。男子に多いイメージです。男子のみなさま、すみません。
こういった感じだと、後先考えずお金をぱーっと使ってしまいそうです。世間には購買を促す誘惑が多いですからね。
また、はじめの3日間ですべて終わらせる子も計画的とは言えないと思います。夏休みの宿題なのですから、夏休みで計画するのが良さそうです。やるべきことを先に済ますという考えは十分理解できますし、必要な資質・能力です。しかし、それも配分力という視点ではオススメできません。
こういった感じだと、お金を大事にしすぎてお金を適切に使うことができなさそうです。世間には老後資金が足りないという情報で溢れていますからね。
配分力が高い子は、1日2ページずつ進める子です。または、宿題をやれなさそうな日は少なめ設定で、特に予定がない日は多め設定などするです。いずれにしても、一度に何かをどかっとしないという力です。
日記の宿題が配分力が顕著に現れるところです。毎日ちゃんと書いている子ははたしてどれだけいるでしょうか笑。
当然これらはあくまで想像ですが、なんとなく伝わりますかね。
さて、この記事が公開されるのは8月中旬。お子さんの宿題の具合はいかがでしょうか。
我が家の実践例
机上の空論でプレッシャーばかり与えてもいけませんから、我が家の例をご紹介します。参考にしていただけたらと思います。
先ほどは夏休みの宿題という期間限定で割と長い範囲を紹介しました。でもやっぱりはじめは、小さなところでそれこそ毎日できると配分力をコツコツと積み上げていきたいですね。
我が家は、帰宅後のタイムスケジュールで取り組みました。
30分単位でやることを計画するということです。布団に入る時間を設定すれば、有限になります。30分単位にすることで、計画を立てやすくシンプルにしました。
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この日は、10時に寝ることを設定しました。これで有限になります。まず「今日やりたいことは何?」と聞いていきました。
すると、虫神器と野球でした。脇にメモとして書いておきます。
次に「何をしなきゃいけないかな?」と聞きました。出てきたのは、ごはん、お風呂でした。先ほどと同じように、脇にその二つを書いておきます。
そして、パパがしてほしいこととして学校の宿題とチャレンジタッチをあげました。例のごとく脇に書きます。
あとは、脇に書いたことを一つずつ何時にやるかを決めて時間の横に書いていきます。
いつもは「宿題やろー」と誘っても全然動かない長男ですが、今回は自分でやることと順番を決めたので「〇時だよー」と言うだけで、このホワイトボードを見てきびきびと動きます。
決めたことが終わったら、コロコロを読んだりテレビを見たりと好き好きに過ごしていました。初日は完璧にできました。ビギナーズラックということですね笑。
2日目は変化を付けました。お金を使うときも「必要なもの」「欲しいもの」を分ける考え方があります。時間でもその考え方を取り入れてみました。
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あらかじめ必要なものを磁石に書いて貼れるようにしました。ここではお風呂とご飯と寝るです。勉強は朝にやることもあるので、磁石には書きませんでした。磁石に書いたもの、これが「やるべきこと」です。
有限な全部の量ーやるべきこと=やりたいこと、という考え方を身に付けるためです。これは収入ー必要なもの=使えるお金という赤字にならない感覚づくりにつながります。
先を見通した我慢がなかなかできない子は、有限な全部の量ーやりたいこと=やるべきこととなりやすく、結果やるべきことをする時間がなくなるということが起きます。
また別の子は、やるべきことはしなくてはいけないという意識もあるが、やりたいことを精選できないため、寝る時間を減らすことで有限であるはずの全部の量を増やそうとします。結果、睡眠時間が削られ授業中に眠くなるのです。中学生に多く見られるパターンですね。
ちなみに、〇で囲われているのは予定通りにできたことに達成感を味わわせるために行ったことです。細かいですが、低年齢期はこういったことも大切だと思います。
まとめ
今回は、配分力について書きました。お金教育には一見見えませんが、お金と上手に付き合うためにはどんな資質・能力が考えると、配分力は大切だと思います。
繰り返しますが、資質・能力は一朝一夕では身につきません。早めに少しずつやっておくことをオススメします。
今回は我が家の取り組みをご紹介しましたが、もちろんこれが絶対ではありません。ぜひみなさんのお金教育のアイデアもぜひ教えてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。何かの参考になれば幸いです。素敵な一日をお過ごしください。