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【表現評論】シンスメモリーズの感想5 ちはやルート【ゲーム】
メモリーズオフシリーズとシンスメモリーズのネタバレが含まれます。
●陽詩の距離感
長年の会社の同僚くらいの距離感。このシリーズで幼馴染といえば彩花、唯笑、りりす、ちなつ、霞、柚梨、瑞羽。この人たちとは違う距離感です。ギャルゲー的にはもっと嫉妬する描写があってもいいのではと思うが、そういうキャラではない。メインヒロインではない幼馴染。ヒロインというか親友ポジだよね。実質。お前は昔からしょうもねえなあ、みたいな。
●木戸
正体が割れてるから、ピエロにしか見えない。ちはやと英のルート分岐には問題がある。どっちを先にやるかで評価が変わるまでありそう。
●北条邸から帰宅後
をなんで回想で済ませてるんですかね。ここはちゃんと作ってくれ。
●決められない病の大元
自分が決めれば(間違ったことでも)通ってしまう、というのが根本原因らしい。なるほどなぁ。思ったよりは深いキャラだった。しかしここまでメタ認知が働くと人は幸せにはなれない。
●ループものの感覚
もうパズルのネタ知ってるし、忍者屋敷も知ってるし、謎解きに関しては見所がない。木戸の正体も知ってるし。
●ずっと好きだった
なんか懐かしさすら感じますね。こういう小さい頃から好きだったみたいなやつ。一途ってファンタジーだよね。マジで。パン咥えた転校生にぶつかるよりもファンタジー。元々我儘お嬢様体質だったのが、トラウマで正常なお嬢様に戻ったというね。結局我儘な方が本質なわけだが。なんか知らんけど、とにかく好き、ということで、好きに理由などないらしい。現実はそんなもんよね。
●後悔というテーマ
あのときああしていれば。初代より続く流れ。
●大人は汚ねえ
ほんま信用できんな。大人は
●最後に父親と和解
令和最新版についていけない自覚はあったらしい。昭和男。ちはやが政治家になるということでオチがつく。いや、絶対向いてないだろ。大団円にならないのはいつものこと。
●ちはやルートの感想
素晴らしい成長の物語でしたね。周りの言いなりで何も決められないお嬢様と兄の幻影を追い続ける主人公の成長物語。すごく懐かしさを感じるゲームでした。こういうのでいいんだよっていう感じ。こういうのでいいんだよなんで爆発力は皆無ですが、現実にありそうな感じという、シリーズの空気感は守られている。でも最後のカフェの件は蛇足でしょう。余韻に浸らせてくれ。兄貴もね、もうちょっと物語の核心に至るキャラでも良かった気はしますね。