【表現評論】メモリーズオフ ゆびきりの記憶 コアレビューその38 ちなつ・霞共通ルート9【全作再プレイシリーズ】
⚫︎前回の記事
⚫︎直樹の名前を呼ばない霞
過去の回想で一度も霞が自分の名前を呼ばないことに気づく直樹君。呼ぶのは大輔の名前ばかりです。違うんだよなぁ。過去の回想だけじゃなくて、霞は今も直樹の名前を一度たりとも呼んでないんだよなぁ。貴方としか言ってない。他のヒロインのルートで部屋を出て行く時に、一度だけ「直樹」と呼ぶシーンはありますが、このルートでは一度も呼んでない。霞は直樹とは呼ばない。
⚫︎不可解な親父
天川父にちなつどうなってんねん! 何とかしいや! と木瀬師匠みたいな勢いで電話する直樹君ですが、このような返答が返ってきます。いや、そんな関西弁の描写はないけど。
俺しーらねと。ちなつはアパートに行ってないし、霞なんて知りもしねえよと。なんなら直樹が住んでることすら知らねえよまであるかもしれない。狸親父はそう言ってるわけです。そらわけが分からないよ。本家の命令でちなつと引き剥がしたはずなのに、今度はあーあー聞こえないなんだから。どゆこと? 本家に一泡吹かせたろみたいな何かがあるのか。ほんとにこの辺は覚えてない。
⚫︎ちなつに靡かないのは変?
詩名に指摘されて自分でもなんかおかしない? と思い始める直樹君。
ちなつ自身はずっとなおくんの嫁と言ってるんだから、許嫁のつもりで接してるわけで、妹妹言ってるのは直樹君だけです。どこでその線引きが発生したのか。一緒に暮らしているうちに自然とそうなったのか。何か明確な理由があったのか。
⚫︎有能詩名
大輔のことを調べ終わったと告げる詩名。苗字を教えていなかったのに、鷹見大輔という苗字まで調べ上げていました。有能。詩名は知らない方がいいと言いますが、直樹君は人の話を聞かず。詩名が持ってきたPTAの通達なる記事にこう書かれていました。
ここで直樹のせいで大輔が死んだと言うことが発覚します。詩名もこれを見せるかどうか悩んだとか。大ショックを受ける直樹君ですが、実は話はそれほどシンプルではない。ここからもうひとつちゃぶ台返しがある。科学ADVでもよくあるよね。謎が解けたと思ったらもう一つどんでん返しが待ってるやつ。乃々とか。直樹君もちょっと何か足りねえなと言ってます。何か見落としてるんじゃないか的な。亨なら何か知ってるかもしれないと思い立って聞きに行くことに。
⚫︎亨の過去話
とりあえず風流庵に向かうとこんな話題に。
さよりんと雅師匠か木瀬師匠かな。上で木瀬師匠の話題を出したらこんな話題が急に出てきた。先輩さんが関西弁のイントネーションで話してきたと言ってるので木瀬師匠っぽい。ついでに享の初恋は霞っぽい。
ここで亨と霞ちなつ大輔直樹の出会いが語られます。ちなつが月を欲しがったのに、無理だと言われて泣いてたらしい。霞の月の話はここから来ていたようです。で、通りがかった亨を連行して水面に映る月を捕まえようとしたのが五人の馴れ初めだったとか。直樹君もだんだんと過去を思い出しかけている。
⚫︎ミスリード
度々登場人物の内心が語られるわけですが、誰の内面かは明示されていません。とにかくちなつと霞の心境を逆に解釈させたい意図は伝わってくる。ちなつが味方、霞が敵と思わせる戦略ですよ。で実際は逆。
⚫︎全ヒロインがシナリオに関わってくる
織姫は勇気の石関連。詩名は大輔の調査。リサはタイムカプセルの話。リサが持ってる絵本がタイムカプセルの話でしたが、リサが亨にそれを見せると、亨が直樹も昔タイムカプセルに勇気の石を入れて埋めたという話をしてきたようです。いよいよ本当に核心に近づいてきた。このタイムカプセルに全ての謎が隠されている。直樹君はそれを探し始めます。
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