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【表現評論】メモリーズオフ6 T-wave  コアレビューその18 りりすルート2 【全作再プレイシリーズ】

●メモオフシリーズ、その他作品、様々なネタバレが含まれます。

⚫︎前回の記事

⚫︎何やっても文句ばっかり

朝起こしにくるりりす。起きないと怒る。着替えが遅いと怒る。料理の手際が悪いと怒る。味付けが濃ゆいと怒る。昭和の親父かな。そのうち俺より先に寝るなとか俺より後に起きるなとか言いそう。怒ってばっかり。ため息ばっかり。

⚫︎早くくっ付けたい

何かと智紗と二人っきりにしてこようとするりりすですが、まありりすルートなんでね。そうはいかない。志雄君にはあからさますぎると突っ込まれています

「落ち着けって。お前、やることがあからさますぎるんだよ」
「何が?」
「ついさっきまでそこにいたのに、自分だけ先に行くなんて不自然すぎるだろ」
「そんなこと言ったって……」

メモリーズオフ6 T-wave

器用に二人を近づけるなんて出来ない人なんでね。むしろさっさとくっ付けて楽になりたい感じすらある。二人がくっつけば志雄君を諦められる的な。

そもそも智紗はなんで志雄君に告白したいなんて言ったんでしょうか。口でなんと言おうと、りりすが内心で志雄君をどう思ってるかなんて、智紗さんなら簡単に気づくんじゃないんですかね。それを全無視してでも志雄君LOVEだったのか。友情より恋をとったのか。ええんかそれで。いいけど。

⚫︎不審な態度

告白の返事の日が近づいて来るにつれて、志雄君を避けるようになるりりす。行動が極端な女です。中庸という概念がない。何か言いたいことがあるなら言えよ、と伝えたところ、そんなもん私に聞くんじゃねえ! とブチ切れられます。こいついっつもキレてんな。

⚫︎今回はキレない志雄君

他のルートではクラスメイトに智紗の関係をからかわれ、彼女じゃねえって言ってんだろ! はああああ! とブチ切れた志雄君ですが、このルートでは普通に一緒に帰ってます。やっぱり男がキレたらダメだよね。お前はキレないのかって? 沸騰ポイントは少ないけど、結構沸点は低いです。

⚫︎りりすの記憶力

なんだかんだで智紗を迎えに行かない言い訳として、占いを引き合いに出す志雄君。それに対するりりすのセリフ。

「初詣でお守り買った時のこと、覚えてる? その場で『中に何が入ってるんだ?』とか言って袋を破った志雄が、占いなんて信じるわけないじゃない」

メモリーズオフ6 T-wave

一体いつの話なのか。小学校低学年の話らしい。10年前くらい? 昔話だけやたらと覚えてるおじいさんのような記憶力じゃないですか。やっぱり志雄君LOVEなんだよなぁ。それにしてもなんちゅう子どもなんだ。アナーキーすぎる。元々大人より子どもの方がそうかもしれないけど。

そもそも智紗を迎えに行くのって、わざわざ電車で遠くまで行って、澄空に戻ってくることになるわけですよね。気まずすぎるでしょうよ。迎えに来てもらう方がいたたまれないわ。アッシーじゃないんだから。

⚫︎歌うまお

放課後カラオケに行くいつメン。りりすは歌うまいとか。メモリーズオフでは貴重なキャラです。そもそもカラオケに行くなんて描写が他の作品にはなかったわけですが。結乃はカラオケシーン全カットだったので、上手いかどうかすらわからない。歌上手い設定のキャラって他にいましたかね。ほたるとかいのりは音楽やってるけど、ピアノうまおであって歌うまおではない。少なくとも下手ではなさそうだけど。いや、よく考えたらいるじゃん。プロがいるよプロが。大山優梨子先生が。アイドルの中でも歌がうまいという設定だったから、りりすよりも上手いに違いない。

りりすは昔はド下手だったけど、今は上手くなってるらしい。何故そこまで喉を鍛えなければならなかったのか。謎は残る。何もかも変わっちまったんだな。りりす。お前。変わっちまったよ。りりすだけじゃない。みんな変わってしまう。人は変わる。25年経っても変わらずメモリーズオフやってる方がおかしいんだよ

⚫︎バンドやろうぜ!

りりすが歌うまおだったので、亨が自分のバンドに誘います。バンドというのも、そこはかとない古い響きです。今売れているアーティストってバンドという形態ではないことが多いんじゃないですかね。少なくともボーカルギターベースドラム(キーボード)みたいなフル編成でガッツリやってるイメージがわかない。自分が知らないだけかもしれないけど。

りりすがあっさり断るのを見て、ちょっとホッとした志雄君でした。お? ちょっと始まってきたんじゃない。

⚫︎帰り道

カラオケの帰り道での智紗のセリフ。

「それでいいの……塚本君と仲良くなれれば、いいの」

メモリーズオフ6 T-wave

志雄君、これを華麗にスルー。もう断った方がいいんじゃないの。やっぱりぽっと出の女よりかわいい幼馴染よ。かわいい? はい。りりすさんは裏表のない素敵な人です。ぽっと出の女(麻尋)に負けるヒロイン(あすか香月)の悲劇を二度と繰り返してはならない。僕たちはそう誓ったはず。

智紗が隣にいるのにやたらとりりすを目で追っている志雄君。りりすはそれに気づいて、やっぱりバンドやろうかな〜と言い出します。出たよ。亨くんの得意な当て馬行動。ゆびきりでもありましたよね。確か。信も最初は体張ってたんだよなぁ。唯笑と智也の時とか。いつの間にか、体を張らずに、遠くから助言するだけのコンサルになってしまった。

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