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またたびもの

たしか
息子が小学校3年生の2020年3月頭に突然コロナで学校が
いつまでになるか分からない休校に入った。

肺気腫一歩手前の夫が居る我が家では
生活全てにおいて人一倍気を使い
息子にとってそれは、かなりの負担だっただろうと思う。

おまけに
その直前の2019年12月末
私が乳ガンで1度目の手術をしたりして
おまけに私は放射線治療を受けるつもりがなかったのですが
(だって健康な細胞を全てなぎ倒してしまう上に
 平日は毎日通院して放射線を浴びる、
 免疫力は下がるわ皮膚は焼けただれる可能性はあるわ
 それを1ヶ月続けるだなんて私にはない選択肢だった)

ちょうど同じ時期に手術を受けて放射線治療を受けていたらしい
岡江久美子さんが、コロナに罹患した挙句亡くなってしまう

というニュースも
まだ3年生の息子にしてみればかなり
ストレスのかかる話だっただろう、と思う。

ママは死なないから大丈夫だよ

と、自分自身に言い聞かせるように息子が
その頃そんなことを良く言っていたと記憶しています。

更に
私立の小学校をやめて近所の公立に転入した息子は
転入と同時に「中学受験をする」と言い出して
当時は私も「それがいいな」と思っていたので一も二もなく賛成し
塾に通い始め・・・

たは良かったのですが
入った当初から特待生でその後もずっと特待生、塾では

「キミたちの行く学校は筑駒とかそういう学校!
 そういう意識を持って!やれば出来る!」

と言われ続けていたのだろうな
と、今になってはそう思います。
気が付かなかったというのは私の怠慢です。
すまなかった、息子よ。

小5の夏期講習を頑張って頑張って頑張り通し、
たところで、まあ長くつづくストレスと
エネルギーの発散場所がなかったことがトリガー
になったのだと思います。

突然、物凄くキョーレツな声チックが出て
「普通の」
生活など出来ないくらいでしたので

(それは息子の心のあれこれの爆発的発露
 だったのですがそのチックについてはまたいずれ)

しばらくは
(しばらくと言っても10日くらい)

驚き
戸惑い
心配

しかなかったのですが
夫は仕事で家に居ないし
声が出てしまうので学校へ行きたくない息子と
二人で家に籠っていても仕方がないだろう!
息子がこのような危機に瀕しているのだから
コロナなどと言ってはいられないだろう!

と気分を変えて最初の旅に出たのが2021年9月12日

一昨日、今度は青森から帰ってきたのですが
その青森を入れると3年で26ヶ所
息子のチックをきっかけに
受験も塾もさっさと止めて時間を担保出来たので

今しか出来ないことをしよう!

と、日本国内を周ってきました。

最初は

外に出て新しい空気を吸おう

から始まったものが、たまたま2度目に宿泊した
かんぽの宿
(今はもうありません。マイステイズに吸収されちゃった)
が、これってこの値段でコレはアリなんじゃない?
(安いのに親切なサービス。
 この値段なのに2ベッドルーム?という設備や
 場所によっては卓球台もあったり)

ということになりしばらく
「かんぽの宿のあるところで行きたい場所に行ってみる」
ということを6回目の伊勢・鳥羽あたりまで続け、

その頃には
旅の計画を立てる時に
息子と私がそれぞれプランを持ち寄って何となく計画を立て
ホテルなど代金の発生するものの予約は私、
電車のダイヤなどに齟齬がないかを調べて
旅程をエクセルに落とし込むのが息子

という作業体制も出来上がり、
おまけに鉄道部の私たちにとっては

辺鄙な場所にあろうとも
乗ったことのない鉄道に乗りに行く

鉄印を集める

ということもモチベーションのひとつでしたし
また、途中から御朱印をぼちぼち集める
ということも旅の目的に加わりました。

もともと「おいしい」ものを食べることが大好きなので

その土地ならではのものを食べてみる

ことや

その土地の人としっかり話をする

実際に自分の目で見てくる

ということも絡めてゆくとどんどん旅のプランは立ち上がり
とりあえず3年でどこに行ったのだろう
とまとめてみたかったので今ここでまとめてみているのですが・・・

2021年9月
1)能登(石川)
2)岡山空港 → 高知・香川

2021年10月
3)奈良・彦根(滋賀)
4)比叡山・彦根(滋賀)
5)日田(大分)・福岡

2021年11月
6)鳥羽・伊勢神宮(三重)

2021年12月
7)大阪
8)天橋立(京都)

2022年3月
9)糸島(福岡)・熊本

2022年5月
10)壱岐(長崎)・福岡

2022年7月
11)長野

2022年8月
12)福井

2022年9月
13)奈良(吉野)・京都

2022年10月
14)新潟

2022年12月
15)広島

2023年3月
16)宮崎
17)岡山

2023年7月
18)出雲(島根)

2023年8月
19)盛岡・平泉(岩手)

2023年10月
20)兵庫

2023年11月
21)珠洲(石川)

2024年3月
22)鹿児島

2024年5月
23)長崎

2024年7月
24)浜松(静岡)

2024年8月
25)高野山(和歌山)・大阪

2024年10月
26)青森

改めて並べてみて思いましたが
2023年の1月には全摘手術を受けているのに
3月に2回も旅に出ていた私は一体何をしているんだ・・・笑

息子も中2になりました。
チックはありますが
いまや「キョーレツ」ではなく
出ていることがあっても

ああ、これは息子の個性なのだなあ
キミはその個性と一緒に君の人生を生きてゆくのだね

と、今になれば心からそう思います。
北野武だってチックがすごいでしょ、
といえばわかりやすいかな。

そろそろ
ここまで一緒に旅をすることも減るのかな
とは思いますが息子よ(そして夫よ)、
いつも共にいてくれてありがとう。

今が一番若いのだから

と、毎日思う母は
今あなたたちと共にいられることを
本当にしあわせに思っています。