写真整理 Ⅰ 〜懐かしの台湾写真〜
どうも西尾です。
寒い日が続いておりますが体調崩されておりませんでしょうか。
昨日は雨で寒い中、大阪マラソンを走ったランナーの方や応援の方は本当にお疲れさまでした。
写真整理 Ⅰ
〜懐かしの台湾写真〜
私は時々写真の整理をする。
スマートフォンで撮影した写真やスクリーンショットで保存した画像が溜まり過ぎると、容量も圧迫されて、スマートフォンの動作が悪くなる。
おそらく、全てのスマートフォン(iPhone含め)がそうだと思う。
そんな動作が悪くなるのはお前のスマートフォンだけだ、と言われないか心配になるが。
私の場合、先ず必要のない写真は削除し、次に残しておきたい写真の中で、スマートフォンに残しておく必要のないものはパソコンに移動させる。
スマートフォンの写真整理が終われば、パソコンの写真整理にとりかかる。
パソコンには今まで撮影した様々な写真が収められている。
スマートフォンで撮影した写真にデジタル一眼レフカメラ(Nikon D5300)で撮影した写真もあり、パソコンの容量も気になるところではある。
フォルダーを作りそこに写真を入れる。
撮影場所であったり、何を撮影した写真なのかが分かり難かったり、忘れてしまいそうな時には写真のデータにそれらの情報も入力する。
そのようにしておかないと私の頭も直ぐに記憶が飛んでいくので、後から見返した時にこれは何の写真だ、と頭の中で混乱を起こす。
フォルダーを作り写真を整理し、写真データに情報を入力する。
まるでアルバムを作成しているかのようだが、アルバム作成作業と一緒だと思う。
そのような中で、パソコンの写真整理をしていた時に久し振りに台湾写真を見返した。
これは20歳前夜に台湾をブラブラしに行った時の写真だ。
確かあの時、なぜだが無性に一人でどこかに行きたくなっていた。
国内なのか、海外なのか、そんなことも決めずに。
ただ、どうせ一人で行くなら言葉も通じない、行ったこともない海外にしとこう、と思い立ったのだ。
場所はどこ行く?
当時、沢木幸太郎の『深夜特急』を愛読していた。
思い返すとそれの影響だったのかもしれない。
一文一文読んでいると、脳裏には異国の地が過ってくる。
まるで、バスでロンドンを目指す沢木氏の隣にくっついて、カメラを携えながら沢木氏の旅の一瞬一瞬を撮影しているかのように。
『深夜特急』の世界観が大好きで、私を夢中にさせてくれた。
『深夜特急』ではスタートは香港だ。
私は早速香港へのチケットを検索した。
ここで壁にぶち当たった。
チケットが思いのほか高く、当時の私の貯金では厳しく、1ヶ月のバイト代で計算しても、なかなか厳しかった。
『深夜特急』に倣って出来れば中華圏でなおかつ値段を安くしたい、そう思い色々調べると台湾が安い。
関空ー台北の往復航空券が二万円。
現地での食費や交通費、宿代諸々含めて予算五万円で行けそうだ。
宿も安宿を見つけた。
その名もTAIPEI HOSTEL。
直ぐ近くには、台北喜來登大飯店 Sheraton Grand Taipei Hotelがある。
私も出来ることならこちらに泊まりたい。
しかし、予算の都合上、そして『深夜特急』への憧れもあり、TAIPEI HOSTELに泊まった。
とりあえず一泊だけ予約を入れておく。
ご存知の通り台湾は地理的に日本とすごく近く、一時期日本の統治領であったことから、ご年配の方には日本語の通じる方も多く、親日家の方も多い。
さらに治安の面でも比較的良好。
万が一、何か事件や事故に巻き込まれた時は…
その時はその時だ、という気持ちであった。
飛行機の予約に宿の予約もでき、パスポートも取得した。
お金も持った。
荷物は必要最低限だけにしておいて、後は向こうで何とかしよう。
そう決めて家を出た。
関西に住んでいるので、出発は関西国際空港から。
関西空港へ到着し、初めて出国審査や諸々を受ける。
この時から異国の地へと行けることへの興奮でどうしようもなかった。
夜の22時台出発のジェットスター航空だった。
ボーディングブリッジからの搭乗ではなく、オープンスポットに駐機中の飛行機のそばまでバスで移動し、タラップを登り機内に入る。
ジェットスター航空のエアバスA320型機が台北まで私を連れて行ってくれる。
2月の夜は寒かった。
機内に入る前に見た空港の滑走路や誘導路で輝く誘導灯の光りは、私の船出を祝ってくれているかのように色とりどりに輝き、私の心は多くの期待と少しの不安で満たされた。
機内に入って私は窓側の座席に着席し、窓から外を見る。
3人並びの座席であるため隣にはどんな人が座るのだろうと考えながら。
バスから降りた搭乗客が次から次に機内に吸い込まれていく。
前方を注目すると機内に入った乗客がチケットを片手に自分の座席を探している。
乗客は見た感じ外国人が多い。
日本人の姿が見えない。
もしかして日本人の乗客は私だけかもしれないと思い、急に胸が高まった。
そうこうしていると、私の隣一つ席を空けて通路側の座席に一人の男性が着席した。
イタリア人の男性で名前はマルコ。
年齢は30代くらいだろうか。
2月であるにもかかわらず、褐色の腕が露わになった半袖のシャツを着ており、イタリア人らしく陽気な感じがひしひしと伝わってくる。
機内では色々と会話した。
「何歳だ?」
「名前は?」
「彼女はいるのか?」
「日本のアニメは面白い、でも変態なアニメも多い。」
「台湾へは初めてか?」
「納豆は嫌いだ。味噌汁は簡単だが面白くない」
などなど。
会話をしていると飛行機はいつの間にか水平飛行に移っていた。
窓から見える外は真っ暗な世界。
星空を見れるだろうと期待したが、機内の明かりが窓に反射して見えない。
気流も悪いのだろう。
右へ左へ体が振られ、時々体が宙に浮くよな感じで揺れる。
この揺られ様は地方の鉄道を思い出す。
レールの繋ぎ目部分を通過する度に体が宙に浮く感じだ。
台湾の桃園国際空港への到着は現地時間で夜中の1時の予定だ。
夜中の1時に着いてどうするんだ?と今なら自問自答していたかもしれない。
当時の私にはそんなことはどうでもよかった。
空港かその辺で一夜を過ごせたらそれで良い、としか考えていなかったのだ。
さて、私たちが乗る飛行機は、気流の悪い中、台北へ向けて暗闇を一目散に飛行し続ける。
続きはまた次回に。
以上になります。
お読みいただきありがとうございました。