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もう「厄」なんて気にしない
おはようございます。
表参道と丸の内の本格スムージー、FICO & POMUM (フィコ・アンド・ポムム) を創業したF&Pジャパン代表の西野です。
「社長が今何を考えているか」をメンバーに伝えるために、朝礼でしゃべる代わりに毎週社内へ記事を書いて発信しています。
今日もそこから抜粋して「オープン朝礼」として記事を公開します。
僕は昨年本厄で、今年は後厄です。
でも、厄払い系には一切行っていません。
厄年というのは、就職、結婚、出産、定年など、社会における立場の変化、体調の変わり目に当たるということから、何かしらのトラブルや災いが訪れやすいとされるのが本来の意味だそうで。
一説によると、実際に大病にかかりやすいというような統計データもあるそうです。
厄払いに行かないのは、「俺はそんなの気にしねえぜ、ベェーッ!」みたいなロックな理由ではないです。
そういえば昔、「天国なんて信じてるから甘えちゃうんだ」と言っていたロックンローラーが、腕に「HEAVEN」というタトゥーを彫っていました。
そりゃあんたが一番信じられないよ! と当時は思いました。
こと「厄」について言うと、僕にはここ数年すでにもう、十分に「厄」に値するようなことはあったと思っています。
それは人に言うのも憚るような、目を覆うような出来事ばかりでした。
(いつか別の機会にお話ししましょう)
そんなことが、2015年から2018年の間に連続して起きました。
20代の頃はいつでも強気でポジティブ、ノリノリで怖いもの知らずだった僕が、起業してからはいつも針の山・血の池を歩き、30代の後半にもなると人生の浪人生のような気持ちで過ごしていました。
表向きの恐らくおしゃれな印象のお店の裏側では、そのイメージとは対照的なダークサイド経営者が人に知られぬように歯を食いしばりながら運営していました。
毎年欠かさず初詣に行って、1年の健康や気運や繁盛を祈願していました。
自分自身が持てる最大限努力で毎日を過ごしていました。
しかしそんなことは甲斐なしの見放されたような現実を突きつけられていました。
とにかく機運が停滞して、なにをやってもだめ。
後から気づいたのですが、その3年間は六星占術でみたときの「大殺界」でした。
自転車は走り続けていなければ、やがて倒れてしまいます。
止まってしまった自転車は、あとは倒れるのを見ているだけしかない。
ならばいっそ、もう漕ぐのをやめてしまおうか。
そう考えた時期もありました。
F&Pジャパンは、そんな状況下で再び顔を上げて捻り出した事業プランを片手に、それまでの悪い流れを完全に断ち切って新しい環境に移るために力技で設立した会社です。
おかげさまで、2020年は本当に良い流れのなかで過ごすことができました。
このコロナ禍、僕に言わせれば大したことないどころか、いろんなことを教えてくれ気づくきっかけになり、時代とともに新しい価値観をもたらしてくれました。
そして、会社にいい空気が流れ始めました。
辛いときに黙ってついてきてくれたメンバー、新しい風を持ってきてくれたメンバーには、本当に心から感謝しています。
今僕には、会社が成長に向かうための上昇気流が見えます。
もう「厄」なんて関係ない。
神様にすがることもしません。
どれだけバチが当たるかを承知ですが、ここだけの話、「あいつは正直使えない」と思っています。
どれだけもういじめないでくれとお願いしても、だめなときはだめで、これまで残酷な試練を僕に与えてきました。
なのでもう、信じないと心に決めているのです。
初詣もおみくじもうんざりです。
今信じられるのは、一緒に働く仲間です。
30代までは、自分だけを信じてやってきました。
チームプレイを生むようなチームなんてなく、すべてが個人技でした。
それでは立ち行かないことを散々思い知らされました。
今僕は、事業を始めてから初めて、「ひとりじゃない」感を味わっています。
やっぱり新しい会社を作ってよかったと思っています。
この場で言うのもアレですが、これからもよろしくお願いします!
(この記事は、2021年1月に社内向けに発信された内容をもとに編集を加えています)