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全員がプロジェクトリーダー
今日は、F&PジャパンのMVVの話から、コアバリューとなっている “Everyone owns their own games. (全員プロマネ制)” について掘り下げて話をしたいと思います。
僕自身としてもとても大事にしている考え方です。
「プロマネ」とは「プロジェクトマネージャー」のことを指していまして、、、(プロジェクトリーダーとも言っています)
これはつまり「メンバー全員が各々のプロジェクトに対してオーナーシップを持ち、取り仕切る人材であれ」ということを意味しています。
プロジェクトとは
「プロジェクトマネージャー」というとなんだか身構えてしまいそうですが、「プロジェクト」というものは実際にはふだん身の回りにもあるものです。
「プロジェクト」と呼ぶための最低条件は以下です。
・目的がある
・期限がある
ですので、「ピラミッドを建設する」も壮大なプロジェクトですが、
例えば「引っ越しをする」「半年で6kg減量する」「友人の結婚式で2次会の幹事を務める」などもプロジェクトだと言えますね。
わかりやすい例だと、「打ち上げをするもの」はみんなプロジェクトと言えるのではないでしょうか。
(ピラミッド完成した時の打ち上げとか、すごそうですよね...)
アメリカに「Project Management Institute (PMI)」という非営利団体がありまして、プロジェクトマネジメントに関する事実上の世界標準となるガイドブックを発行しています。そこでは、以下のように定義されています。
「プロジェクトとは、独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する有期性のある業務」
つまりプロジェクトは、通常の定例業務や運用業務、管理業務とは区別されています。
プロジェクトマネージャーとは
「プロジェクトマネジメント」とは、さまざまな制約条件を把握しながら完了まで効率的にリードしていくことです。これを担当するのがマネージャーの役割です。
・計画
・スケジュール (計画に対しての進捗)
・コスト (0円かもしれない)
・メンバー (1人かもしれない)
・品質
・リスク
「QCD」 (品質・コスト・納期)
「リソース」 (ヒト・モノ・カネ)
といったまとめ方もよくされますね。
F&Pジャパンのなかの「プロジェクト」
F&Pジャパンの日々の活動の中では、大小さまざまなプロジェクトが並行して動いていて、それらは入社間もないメンバーであっても何かを任されていたりします。
例えば、新卒の社員が入社して間もなくこんな仕事を担当します。
・店内の季節装飾をプロデュースする
・新商品撮影をディレクションする
・テレビ番組からの取材に対応する
こうした目的に対し、自分でまず計画を立てて承認を得てから、QCD (品質・コスト・納期) を意識しながら達成するまでを (先輩たちのアドバイスを得ながら) 自分で担当してもらいます。
こうして、複数のプロジェクトの中にメンバーやサブリーダーとして参画してプロジェクトの流れを体験したり、自分自身がリーダーとしてプロジェクトを動かして行ったりします。
その進捗は朝会やチーム定例などで共有され、無事に完了(目的の達成)したプロジェクトは、他のメンバーから拍手で称賛されます。
「プロジェクト単位」を重視する理由
F&Pジャパンの代表である僕自身が、こうしたプロジェクト単位での業務遂行を意識している背景には、
富士通やソニーといったシステムインテグレーションの大きな企業で、実際に日々プロジェクトが遂行される現場にいたということもありますが、、、
「若くても自分自身でオーナーシップを持つ」ということの原体験としては、
僕は学生時代にボーイスカウトの隊長をやっていて、年間5回、合計20泊ほどの子供たちの野外生活を企画監督していたことや・・・
20代後半、友人の結婚式で上映する映像制作を頼まれて安請け合いしたものの、その後も合計で30人くらいから制作案件をいただき、最終的にはプチ映画監督状態になっていたこと・・・
などなど目的の達成や品質を上げるというところに関して執着する性格が形成されてしまい、「3ヶ月くらいの一定スパーンで没頭して何かを作り上げたり成し遂げたりする」という仕事のしかたが自分の中には染み付いていると感じます。
若い人ほど、自分のプロジェクトを持ってほしい
運用業務はとってもとっても大切ですが、言われるがままに毎日同じ業務をただ繰り返すだけだとしたら退屈ですよね?
一方で、自分自身で仕事をコントロールしたり、作り出していけるとしたらなんだかエキサイティングに聞こえるのではないでしょうか。
サッカーのポジションでいうと、中盤でゲームメイキングをするMFのように全体の動きを見て指示(ボール)を出す。
そうした司令塔を張るだけのスキルセットを持った若い人材が、日本では海外に比べると (与えられるチャンスが少ないせいか) 少ないようにも感じます。
高校時代に文化祭などで、前夜まで興奮しながら時間を忘れて仲間と準備に明け暮れた思い出はありませんか?
仕事も同じように、目的のために情熱を持って取り組めばいいものです。
実際にプロジェクトを動かしてみると、実にさまざまな能力が身に付きます。
・先を読む力
・進捗の管理能力
・周りを巻き込む求心力
・ネゴシエーションスキル
・適時に的確な指示を出す力
・問題を早期に発見する観察力
・最終的になんとか自分で帳尻を合わせる「現場力」
経験が浅くても、まずはオーナーシップを持って、自分の頭で考えて推進していくことが大事なのです。
あるときはノートの前でひとり頭を抱えたり、
あるときはホワイトボードの前でペンを握ったり。
あるときは現場に走って自分の目で見たり、
あるときは打ち合わせ後に一人一人まわって意見を聞いたり。
たとえ規模は小さくても、目的とゴールとオーナーシップさえあれば、誰でも今すぐプロジェクトリーダーです。
(こちらの記事では、MVV全体を書いています)