これからの開発系を目指す学生は、障害を持つ方へのサポートの視点は必須になる。
タイトル画像:人々が横に並ぶイラスト
SDGs、障害者等差別解消法の義務化、などの動きにより、これからのサービスは、障害を持つ方への「合理的配慮」は、ますます具体的な形が出てきて、いずれマストになってくると考えてます。
しかし、それがそのままコストアップになる、という考えでは、対応もやっつけになる恐れもあります。
そんな時代に持っていたい考え方を記事にしてみます。
これまで、と、一つの変化
これまでは、障害者へのサポートサービスは一種の「特殊なもの」「専用」でした。
そのため、高額なものになったり、入手が大変だったり。選択肢もありません。
携帯電話も、高齢者向けに設計されたらくらくホンが、ほぼ唯一の視覚に障害がある人の端末だった時もあります。
その中に変化が。一つのわかりやすい例として、iPhoneです。
特に視覚障害者専用電話ではありませんが、ボイスオーバー、という画面の状況を読み上げる仕組みもあり、また、文字の入力も音声のガイドがあり、使ってる視覚障害を持つ知り合いも多いです。
高機能、さらにアクセシビリティ先進国アメリカの製品、ということもあり、「誰でも使える」「もちろん障害を持つ人も」というプロダクトが世間に流通しました。
続くAndroid端末も、当然のようにアクセシビリティ機能は普通に搭載しています。
つまり、特別なもの、を作らずともプロダクトの処理能力が上がり、「ユニバーサルな機械」が出てきたわけです。
さらに、そこにアプリが拡張性をもたらし、さまざまな「テクノロジーによるサポート」が次々実現しています。
これから
今はSDGsの国際的な認知が各国で高まっています。
また、国内では障害者等差別解消法の合理的な配慮の努力から義務へのアップデート、などもあり、ますます具体的な対応は求められるでしょう。
画像:車椅子の人、聴覚障害の人、など色々な人が並んでるイラスト
障害者への「配慮」という逃げ
日本政府の表現がこれ。合理的な配慮、というだけで、具体的ではありません。
例外を除き基本的なサービスは視覚に障害がある人、聴覚に障害がある人(以下対象者がずらっとならぶ)に対して提供すること、できない部分は代替サービスか、補助人員のサポートで提供すること、などと書くと具体的です。
略して「合理的配慮」なんでしょうか。配慮、が気持ち悪いのです。提供、となんで書かないのか。
障害者向けの対応がコストアップにならない場合もある
これまで、で書いた当時の認識は、特定の障害を持つ人向けに何かしようとするとコストアップと考えられていました。
それゆえに、高額になったり、特殊なものになったり。だからやらない、やれない、という判断。
もちろん、全てのノートPCに点字ディスプレイ機能をマストにする必要はありません。そもそも点字使いが少ないし、晴眼者にとっては基本は不要なもの。(でも、点字入力ならキーボードのボタン数が一気に少なくできます)
その代わりに、スクリーンリーダーという、情報を音声で出力する無料の仕組みもあります。
このような仕組みは、何も特定の障害を持つ人たちだけが恩恵を受けるだけではありません。
やり方や領域によっては、その「配慮」が一般的な利用者にとっても便利だったり、外国人の方が使いやすくなったり、高齢者が安心して使えたり、と商品性を向上することに寄与する場合もあります。
これまでも障害者向けの仕組みが世の中を便利にした
火をつけるライターも、戦争で手が動かなくなった兵士向けに考えられた、などの話もあります。諸説ありますので、これはそんな経緯ならいいね、ということで学生にも紹介しています。
他にも、シャンプーとリンス。容器にでこぼこを付けて識別できるようになっています。我々も目をつぶって髪を洗いますので、普通に恩恵が。
ウォシュレットも、元々は病人向けに考え出されたものですが、みんなが使うように。
特別なものではなく、普通に便利になる方法はあらゆるプロダクトが内包しています。
合理的配慮の義務
各業界で様々な「配慮」を義務として行う、というのはなかなか大変、と考えられています。
つまり、なんらかの新しい施策を実行していかないといけない。
それには、検証、再開発、施策、実験などが必要になる場合も。
確かに負担は生じます。
実行的な進め方
でも、やり方はあります。
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障害のある友人との交流日記
様々な障害を持つ友人がいて、一緒に活動するだけで、様々な知見が得られます。無力を感じることも。 でも、少しでも自分の気づきを世の中にシェ…
まだまだ色々と書きたい記事もあります。金銭的なサポートをいただけたら、全額自分の活動に使います!そしたら、もっと面白い記事を書く時間が増えます!全額自分のため!