【全文公開】ほんの5秒の想像力があれば。視覚障害者が杖で音を出す理由。そこからの教育論。
タイトル画像:天使のイラスト
白杖で地面をコツコツ叩いて歩く人に、うるさい!と言った人の話をチャーシューさんの記事で読みました。
なんと心の狭い!というので終わらせる話ではないな、と。5秒あれば理解し合えるのに。
うるさい、は主観。思うのはしょうがない。
人がそう思うのは、主観です。これはしょうがない。
でも、同じ音圧の機械のノイズが聴こえてきた時と、荷物をたくさん抱えた親御さんが赤ちゃんを苦労してあやしてる時の泣き声。
物理的な音圧ではない判断ができます。
今回、自分が知らないコツコツという音が聴こえてきた。
そこで「うるさい」と感じる人はいるでしょう。
でも、その音は出してる人にとって必然性があるもの。でも、聴いてる人にとって未知の音。この事が今回の事象に繋がってます。
知ってるか知らないか
赤ちゃんの泣き声は多くの人が知ってる音でしょう。
画像:泣く赤ちゃんに疲れてしまったママのイラスト
でも、白杖を使って出す音は知らない人が多い。
このことは、主観の後の行動につながります。
主観の後の行動でまた反応は分かれる
知らないから、すぐ反応する人。
知らないから知ろうとする人。
冒頭で紹介した記事の人は前者。
後者の人の行動は、たぶん5秒あれば色々な対応が考えられます。すると、「うるさい」とその人に言う行動にはなりません。
詳細まで分からなくても、「理由があるんだろうな」くらいは考えられます。
今回のケース、対処は3つ。アンガーコントロールと知識と考えること。
白杖を使って歩く人にとっては、怖かった出来事でしょう。ひょっとしたら外出の意欲が薄れてしまうかもしれない。
こんな不幸をなくすには、3つのどれかができれば良い。
①アンガーコントロール
怒る、は感情が入ってます。この感情は5秒待てば平常値に下がる。
なので、行動に移す前に5秒待ってみる。
これだけです。
コントロール、という言葉が使われてますので、自分自身の意思です。
できない人だらけなんですけど、人間のシステムですから訓練で習得可能。実際、成人でも訓練により5秒を待てるようになります。
②知識
視覚に障害がある人の情報の取り方、安全確保の工夫、困ってる点、逆にできる事、を知識として知っていれば、今回のケースは何も問題になりません。
世の中には多様な人が共存している。その多様性を知識として知っていることは、社会を円滑に運営するためには役立ちます。
③未知のものに対応する姿勢
知らないことは、怖い、不安、などの感情につながります。行動にも反映します。
でも、自分の体験から、未知のことを推測することはできる。当たってるか当たってないかは分からないまでも、それなりの経験を積んだ人なら、考えることは最低限できます。
なので、考えてみる。
感情を抑えるのも、知識を頭の中から引っ張り出すのも、推測するのも5秒あればできます。
未知のものに出会ったら5秒
毎日何個も出会う事象じゃありません。
このくらいを社会のため、自分のために費すのは、みんなができるはず。
これって教育の役割?
白状の音に「うるさい!」と言った人が出来なかったこれらの行動。
できる人もいるわけで、どうしてこうなった、という思いはあります。
家庭での育ち方、学校での教育、など色々な場面で身につけるチャンスは作れたはず。
であれば、義務教育で教えるのが良いな、と。
道徳という教科があります。よく内容を見れば、SDGs的な内容。でも、精神性がつよい。
自分は理系なので、システム論で社会を見てしまうのですが、「精神性」で伝えるのでは無く、「技術」で伝えた方が簡単なのに、と考えてしまいます。
道徳、という教科名も分かりにくい。
「社会の歩き方」「集団生活技術」「生活技法」的な名前で、具体的知識、具体的行動、具体的影響をシステマチックに教える。
多様性が、ではなく、どういうパラメータの違いがどういう影響につながるか、を整理して教える。
教育委員会の方、こんな考え方、いかがでしょう?
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様々な障害を持つ友人がいて、一緒に活動するだけで、様々な知見が得られます。無力を感じることも。 でも、少しでも自分の気づきを世の中にシェ…
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