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愛しのバベイオモイド神さま💕【3/13】 「西田少女地獄【3】」

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■1999年:8歳

■1999年8月29日 (はれ)

 いだいなるバベイオモイドしんさま。

 もうなつ休みもおわりです。
 ノストラダムスのだいよげんは、はずれました。

 きょうふのだいおうはそらからおりてこず、やっぱりなにもおきないままに、なつやすみはおわります。

 あたしはがっかりです。
 しんがっきがはじまるとおもうと、ほんとうにうんざりしてきぶんがわるくなります。
 
 がっこうのクラスメイトたちは、ばかばっかりです。
 あたしはがっこうが、きらいできらいでしかたありません。
 ああ、はやくふゆやすみになるといいのになあ、としかおもいません。
 
 でも、バベイオモイドしんさま、ことしのなつは、あたしにとってとてとくべつななつでした。

 なぜならあなたにであえたからです。
 

 このにっきは、ママにもないしょでつけています。
 

 あのおかた、むづかしいかんじですが、いばらきとしおさま(むずかしいかんじなので、あたしにはかけません)が、あなたににっきでおはなしをつづけたように、あたしもまいにち、あなたへあててのにっきをかこうとおもいます。
 

 はっきりいって、いばらきとしおさまのまねですけど、それはゆるしてください。
 

 あたしはなにをやってもみっかぼうずだと、ママによくいわれますが、たぶん、このにっきはつづくとおもいます。
 せめて、いばらきとしおさまが、びょういんからたいいんされるまでは、まいにちあなたにあてて、にっきをかきつづけたいとおもいます。
 

 いばらきとしおさまは、14さい(あたしからすると、ものすごいおにいさんですが)なので、しょうねんほうというほうりつによって、あれだけひどいこと(あたしはすばらしいことだとおもいますが、ママもパパもおばあちゃんも、ひどいことだといいます)をしても、ほうりつで、ばつをうけないそうです。
 

 だからびょういんにはいるそうです。
 いつかはそこからでてきます。
 

 せめてこのにっきは、いばらきとしおさまが、びょういんからでてくるまで、つづけたいとおもいます。
 

 それまでこのにっきのことは、ママにもパパにもおじいちゃんにも、ともだちの(だと、むこうはおもっているみたいですが、あたしはそうはおもえません)じゅんこちゃんにも、ひみつにしておきます。
 

 あたしのゆめは、びょういんからでてきた、いばらきとしおさまにあうことです。
 

 ひとめでいいから、いばらきとしおさまにあってみたい。
 

 そしてききたいのです。

 ひとをころすときのきぶんは、どんなかんじなのか。
 ころしたひとの、くびをきりおとしたときのきぶんは、どんなかんじなのか。

 そのあと、ちをからだじゅうにぬりたくったり、のんだりするのはどんなかんじなのか。
 

 いばらきとしおさまは、あのこども(ころされたこどもは、あたしとおなじとしです)のくびをきったときに、「しゃせいした」、とテレビでいっていました。
 

 「しゃせい」というのがなんなのか、あたしにはよくわからないので、そのことにかんしても、くわしくききたいとおもいます。
 

 そして、いばらきとしおさまと、いちばんおはなししたいのは、バベイオモイドしんさま、あなたのことにかんしてです。

 バベオイモイドしんさまは、いばらきとしおさまの、かみさまでした。

 いばらきとしおささまは、ゆめのなかであなたに会った、とけいさつできょうじゅつしているらしいです。
 

 バベイオモイドしんさま、じつは、あたしも、あなたのゆめをみたのです。

 
 テレビのニュースで、いばらきとしおさまがにっきにかいていた、あなたのをみました。

 ほとけさまのうしろに、にょろにょろたこのあしのようなものが、はえているえでした。
 

 あたしのゆめのなかで、バベイオモイドしんさまは、あたしのうちの、かいだんのうらにいました。

 あたしがびっくりしてこえをあげようとすると、あなたはくちもとにひとさしゆびをあてて、“シー”のポーズをしました。
 

 それから、あなたはあたしを、てまねきしました。
 あたしがあなたにちかづくと、あなたは、あのたこのような、なんぼんものあしを、あたしにのばしました。
 
 あたしのうでといい、あしといい、たこみたいなあなたのあしが、からみついてきて、それはねばねばして、とてもきもちわるかったことをおぼえています。

 まるで、ゆめじゃないみたいでした。
 
 あしのいっぽんが、あたしのスカートのなかにはいってきました。
 それはパンツのすきまから、さらになかにはいってきて、おしっこがでるあたりをくちゅくちゅといじりました。
 

 あたしはきもちわるかったことは、きもちわるかったのですが、なんだか、はずかしいような、くすぐったいような、おしっこにいきたくなるような、みょうなきぶんになりました。
 

 あたしがおそるおそる、あなたをみあげると、あなたはまたくちびるのまえにゆびをあてて、また“シー”のポーズをしました。
 
 そのあいだも、あなたのあしはあたしのしゃつのそでぐちや、おなかからはいってきて、あたしのおっぱいや、おへそをなでました。
 

 あたしがむずむずして立ってられなくなって「やめて」といったところで、めがさめました。
 

 あたしはその日、8さいにもなっておねしょしちゃいました。
 とってもはずかしいです。


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