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怪談&寿司


先週の日曜日。

前回のnoteに書いていた通り、今年も稲川淳二の怪談ナイトに行ってきた。

一緒に行く相手はもちろん友達のめちゃくちゃ変な人、変人である。

変人は去年の怪談ナイトは直前にコロナになってキャンセルとなったので、行くのは2年ぶりである。

今回、会場は東京国際フォーラム。

初めて行く場所である。

有楽町で電車を降り、ホールに向かう。

ちなみに有楽町で降りるのも初めて。

降り立った瞬間、頭の中で椎名林檎の丸の内サディスティックが鳴り響いたが、後で調べたら歌詞の中に有楽町は出てなかった。

何と勘違いしてたんや。

そんなこんなで東京国際フォーラムへ。

非常に東京っぽさを感じる。

ホールに行く前にコンビニに立ち寄る。

最近よくあるキャッシュレス専用のレジで飲み物を買おうとしたのだが、ふと横を見ると変人もそこで買おうとしている。

僕はそれを見て「あんたは無理や!!!」と言い放った。

何を隠そうこの変人、頑なに電子マネー系を拒否しているのだ。

電車に乗る時は切符、買い物する時は現金を貫き続けているのだ。

変人曰く、電子マネー系はレジでチンタラチンタラ遅く、いつも後ろで見ていてイライラするらしい。

僕はそれを聞いて「いや逆やろ!?」と言ったのだが、変人は全く聞き入れてくれない。

電子マネーやQRコード決済ほど遅いものはないと言い張っているのだ。

ちなみに僕はコンビニで働いているので、いかに電子マネー系が速さに関しては優れているかを分かっているつもりである。

しかし、変人は全く聞き入れてくれない。

「ピッ、ああ、通らへん、おかしいな?もう一回、ピッ、ああ、通らへん、チンタラチンタラ」と電子マネー系で決済を失敗した時の様子を凄くイヤな口調で再現している。

いやまあ確かにそんな時もあるけども。

そんな事を常々言っていた変人が、間違えてキャッシュレス専用レジで会計しようとしているのだ。

僕からすればこんな絶好の機会はない。

先程書いた、渾身の「あんたは無理や!!!」をぶちかました。

40歳のおじさんが40歳のおじさんにキャッシュレスでマウントを取る。

こんな滑稽な光景、他にあるだろうか。

思い返せば、高校時代、携帯を持つかどうかで同じ様な事していた気がする。

わしらいつまでこんな事してるんや。


そんなこんなで飲み物を買った僕達はいざ会場へ。

今年もやってきました

会場に着くと溢れるほどの人、人、人。

マブダチ(稲川ファンの総称)だらけである。

ちなみにこのマブダチ、会場に入らずとも周りにいるだけで何となくマブダチである事が分かる。

マブダチにはマブダチの独特な雰囲気があるのだ。

僕と変人は会場に入る前、周辺にいる人を見て小声で「あの人マブダチやな。あ、あの人も絶対マブダチや」とマブダチ探しをしていた。

そんな僕達も傍から見れば、めちゃくちゃマブダチなのだろう。

マブダチ万歳。


会場に入り、僕達はまずグッズ売り場に並んだ。

毎回何かしらのグッズを買うのが恒例となっているのである。

そしてここでの変人は圧巻である。

鬼神の如く、ありとあらゆるグッズを買い漁っていくのだ。

以前、8千円するちょうちんを何の躊躇もなく買った時は後光がさしていた気すらする。

まさにマブダチの鑑。

そんな変人、今回は例年よりちょっと少なめの

去年のライブDVD、スポーツタオル×2をチョイス。

それを見て僕は思った。

スポーツタオル×2って何???

何で同じの2枚買ってんの?

1枚鑑賞用って事?

疑問を感じつつ僕もスポーツタオルを買う。

今回のスポーツタオル、非常にデザインがいいのだ。

マブダチとしてこれはゲットしなければいけない。

スタッフの方にお金を払う。

ちなみにこのグッズ売り場は現金支払いのみ。

すかさず変人が「現金だけやぞ〜」と言ってくる。

何やこのマウントの取り合いは。

グッズの購入を終え、席に向かう。

向かっている最中、変人がポツリと呟いた。

「何でタオル2枚買ったんやろ、、、」

自分でも分からんのかい。


さて、座席なのだが、今回僕達は3階席。

チケットを買うのが少し遅かったのだが、まさか3階席になってしまうとは。

ただ、いざ席に座ってみるとこれが意外と快適。

見やすいし、ちょうど列の区切りの席だったので前も広々。

しかも右横もこれまた区切りで誰もおらず。

むしろ今までで1番いいかもしれん。

開演時間が近づき、どんどん席が埋まっていく。

この東京国際フォーラム、めちゃくちゃ会場がデカい。

しかしあれよあれよと言う間に3階席まで満席に。

凄え。

凄えぜ。

凄すぎるぜ、稲川座長。

ちなみに座長は今年で77歳。

怪談喜寿との事。

これまた凄すぎるぜ。


というわけで怪談ライブスタート。

内容は書けないが、今年も素晴らしかった。

ここ数年で1番好きかもしれん。

怪談6本に心霊写真コーナーで大満足。

稲川座長にはいつまでもお元気でいて欲しい。

怪談ナイト、開催される限り参加させていただきます。

今年もありがとうございました。


「いや〜今年も良かったで」と言いながら、僕達は会場を後にし、池袋の超高級寿司へ。

毎度おなじみのゴールデンコースである。

もちろんお会計は変人さん全出し。

先程は電子マネーでマウント取ってすいませんでした。

さて、お寿司の方はというと最高の一言。

お酒は飲み放題のコースなのでどんどん進み、日本酒を飲みまくってベロベロになってしまった。

あんなベロベロになったのは久しぶりである。

店を出てからの記憶があまりない。

うっすら覚えているのは無意識に家系ラーメンに向かい、2人で食べていたような。

そして記憶に残っているあの日最後の光景は

買った切符を改札に通そうとして、何回も阻まれる変人の姿。

一体何があったのだろうか。

結局無事に東京駅のホテルにはたどり着いたそうなのだが。

謎である。


はい。

まあそんなこんなで今年も最高だった。

最近、しんどい事が多かったが、この日だけはとにかく楽しかった。

やっぱり息抜きは必要である。

ぜひまた来年も行きたい。



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