ちかごろのわかい娘と「恐竜博物館」 こどもオレンジページnet連載第11話
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そして以下は、こどもオレンジページnet連載分を少し遅らせてnoteに転載したものになります。
第11話 ちかごろのわかい娘と「恐竜博物館」
恐竜王国福井
恐竜王国福井に帰省してきた。
恐竜王国ってどういうことだよと、みなさんそう思われるだろう。でも恐竜王国なのだ。
これは福井駅である。おわかりいただけただろうか。駅に「DINOSAUR KINGDOM FUKUI」と書いてある。そう、つまり恐竜王国である。
どうかしているのである。
ただし私が子供の頃はまだ、恐竜王国ではなかった。1988年に恐竜の化石が発見されるまでは、ただのマイナー県だった。今思えばこの発見が福井の運命を大きく変えたのかもしれない。
PRベタをこじらせる
福井には恐竜以外にも魅力がたくさんある。ららららららら♪星きれいというだけでなく、越前蟹を筆頭に魚介類は美味しいし、おろし蕎麦やソースカツ丼などのB級グルメもあるし、日本を代表するお米のひとつであるコシヒカリ発祥の地だったりするし、よいものは沢山あるのだ。
ちょっと待て、コシヒカリは新潟だろうと思ったそこのあなた。そうなのだ。コシヒカリといえばすっかり新潟のイメージになってしまっているのだが、実はコシヒカリは福井と新潟で共同開発された米で、初めて育成されたのは福井の農業試験場だったりする。
にもかかわらず、コシヒカリといえばすっかり新潟のイメージになってしまった。ソースカツ丼も福井発祥と言われているが諸説出てきているし、おろし蕎麦も、蕎麦といえば長野だろってな感じである。という感じでPRベタな奥ゆかしい県民性をこじらせている。さらに関東からのアクセスの悪さなども相まって世界有数のマイナー県となっているわけだ。
乗るしかない新幹線というビッグウェーブに
そんな福井県に今年、新幹線が通った。計画自体は1970年代からあったようで、そういえば自分が子供のころから「いつか新幹線が通る」と言われていた気がする。福井県民にとっては念願の新幹線がようやく通ったという感じだ。
今年は福井県をアピールするにはまたとないチャンスなのだ。ようやくワンチャンきたのだ。
それによって福井駅周辺もいろいろリニューアルされた。
その結果が恐竜にほぼ全振りという、どうかしてるやつで最高だと思った。
PRベタをこじらせた結果がこれだよ。
だがそれがいい。
一億年前のネタでインバウンド
福井を恐竜たちが闊歩していたのは前期白亜紀。約一億年前だ。一億年前の福井。もう何を言ってるのかわからなくなってきた。
恐竜たちも一億年後にちっさい哺乳類の街のPRに使われるとは思ってなかっただろう。
ただ一億年前の恐竜のおかげかインバウンドも増えていて、恐竜博物館のある勝山市は去年から24倍になっていて伸び率全国2位らしい。
とにかくワンチャンきてる感はある。乗るしかないこの新幹線というビッグウェーブにということで、今回福井を訪れたわけだけど、今回訪れた福井県立恐竜博物館は本当に素晴らしい施設なのでおすすめだ。
一億年前の恐竜が今の福井を盛り上げている。一億年前のネタにワンチャンかけてる福井を訪ねてみてはいかがだろうか。
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