【映画感想】映画の面白さとは?!あなたも感傷に浸ることになる!
■鑑賞日
令和5年7月2日
■映画名
リバー ながれないでよ
■個人的点数
80点 映画のすばらしさを知れたなら、150点
■概要
登場人物全員で、同じ2分間を繰り返すという、超限定的なタイムリープ作品です。タイムリープを繰り返すなかで、問題解決のために奔走するドタバタコメディー?映画となっていました。
正直、前情報は全くなかったのですけど、評判も良く、タイムリープものは大好物なため、興味本位で観に行きました。観てみてビックリ、とてもセンスのいい作品に仕上がっている、ハイレベルな作品でした。
映画館で観る必要は無いかもしれませんけど、決して損をしたとは思わない、有料作品と言えます。
では、徒然なるままに行ってまいりましょう!
■徒然なるままに
◎かなり低予算と推測
まず、ロケ地は貴船神社一帯のみ。そして、カメラはおそらく1台。(下手したら性能のいいハンディカム?)編集という意味でも、それほど複雑な編集はされていないと思われます。音響、照明についても最低限の利用にとどめているのではないかと予想しました。俳優も無名の俳優(失礼でスミマセン)ばかり使っています。しかし、そんなことはどうでもいいと思える良作品なのです。
◎俳優さんも優秀
有名な俳優さんは、ほとんど出演していないものの、役者のクオリティは高いと思いました。皆さん、軽快なトークと掛け合いで、観ていて気持ちのいい雰囲気を作り出しています。全体的にコントテイストな部分も多くあるので、セリフの回し方は重要な要素だったと思います。本当、良い感じにまとまっていました。
◎どことなく芝居を思い出す
全体的に小屋での芝居に近い雰囲気を感じました。これは、うまく説明できないのでけど、途中から良質な芝居を観ている感覚になったのは、私だけではない・・・はず?!もしかしたら、自分が芝居を少々かじっていたからかもしれないですけど。
◎テンポよく進むストーリー
最初の導入から、終盤の問題解決に至るまで、終始安定したストーリー展開を演出しています。基本を押さえ、うまく起承転結にまとめていると感心しました。奇をてらった展開も大好きなのですけど、基本に忠実に作るというのも、やっぱりいいものです。鑑賞後、「いい映画観たな~」と清々しい感覚を得られます。
◎とりあえず貴船に行きたくなる
この映画の舞台は、京都の貴船神社です。夏季は川床で有名な観光地であるため、知っている方も多いのではないでしょうか。(ちなみに、今作品の季節は冬であり、冬の貴船の魅力も伝えてくれています)
自分自身、かなりの京都好きなのですけど、貴船神社は未踏の地です。これを機に行ってみようかと思います。出来たら、舞台となった旅館に泊まりたいものです。
http://www.kibune-fujiya.co.jp/
◎映画の本質
今作は、派手なアクションシーンも素晴らしいCGもありません。そして、ほとんどの俳優さんはあまり知られていない方々です。(自分が知らないだけでしたら、すみません)しかし、大きい冠を被っただけの、下手な大作よりも圧倒的に優れているかと思います。
映画を楽しくさせるのは、大量の制作費用でもなければ、優れたCG技術でも、有名俳優の起用でもなく、脚本と構成力ということを教えてくれました。映画好きな人にこそ、観ていただきたい作品です!