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2021年2月双葉町取材の記録(写真)その2/白山神社〜ふたば幼稚園〜帰還困難区域との際

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〜〜〜〜〜

<続き>


復興シンボルロード

 正福寺とまどか保育園を後にし、白山神社へ向かう。ちなみにこの二箇所はもう既に解体されてしまった。

右奥に見える橋桁は、2020年から建設が始まった「復興シンボルロード」。あまりに酷いネーミングセンスに思わず吹き出した。そして工事開始から4年経った今もまだ完成していない。
ダットサンサニー。震災前から既に廃車となり、ここにあったスズキの修理工場に置かれていた。
3.0μSv/h近い。
マンホールが微妙に浮き上がったまま。これは3.11の時から。

白山神社

 白山神社は写真家の中筋純さんに教えてもらった神社で、双葉駅の北側で常磐線沿いにある小山の中腹に存在する。方角的に、「1号機爆発直前のベントで1Fから放射性プルームが飛んできた」と井戸川前町長が話すのと一致しており、空間線量は非常に高い。

ここは極めて線量が高い。
白山神社からは双葉町が一望できる。NHKもここから中継したことがある。
奥の山の向こうに1Fがある。そこから放射性プルームが飛んできた。
こちらは常磐線よりも西側。
社殿は荒れ果てている。
かつて近くに住んでいた方から、ここを登って小山の頂上に行けると聞いたが、
こんな状況なので断念。

白山神社近くの防空壕へ

 近くに住んでいた方から、白山神社のある小山には戦前の防空壕があると聞きそこへ行く。放射性物質がかなり溜まっているようで、ここも高線量地帯だ。

原発事故前は貯蔵庫のような形で使っていたという。
見ての通り線量は高い。
常磐線を特急ひたちが走り抜ける。
左の小山が白山神社のある山。奥に見える小山も超高線量地帯だ。
解体中の家屋。

ふたば幼稚園へ向かう

 今でこそ、井戸川克隆さんの証言で、1号機のベントでこちらに放射性プルームが飛んできたということを知っているが、この頃はそんなことは全く知らなかった。ただ、双葉駅の北側のエリアが酷く汚染されているということは歩いていてよくわかった。

ふたば幼稚園手前の公園。酷く荒れ果てていて、とても中に入れる状態ではない。
「幼稚園あり子供の飛び出し注意」
既に線量は1.0μSv/hを超えている。

ふたば幼稚園

ここは2024年の今も解体されずに残っている。いずれは再開するつもりなのだろうか。
モニタリングポストの数値は、実際よりも概ね2割は低い。
「愛そして希望 元気な子」
裏口。
中を片付けている最中だった。
ふたば幼稚園駐車場。ここがまた線量が高く…
4.41μSv/h。酷すぎる。

帰還困難区域との際へ

 さらに北へと向かう。しかし、北へ向かえば向かうほど線量がどんどん上がってきて、正直、冷や汗が出た。

道路に出てもこの有様。
帰還困難区域のゲートが見えてきた。
手前には「ここまで特定復興再生拠点区域」の看板。
ここで行き止まり。この先は常磐線の脇の道に繋がるが、その区間は封鎖されている。
遠くには家が見える。あそこは帰還困難区域。2024年の今も帰れない。
ここまでで一旦引き返すことにする。
ここは帰還困難区域と特定復興再生拠点区域の2本の線引きがされている。

<続く>

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