見出し画像

2021年2月双葉町取材の記録(写真)その13/除染中の前田地区

「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。
〜〜〜〜〜

<続き>


除染中の前田地区

 2021年2月当時、前田地区はまさに除染中だった。おびただしい数のフレコンバッグを見たが、富岡町の小良ヶ浜地区を連想させる風景だった。

奥に見えるのは前田団地。
奥に見える白い鉄板の壁の中にフレコンバッグの仮置場がある。「M」のマークは前田建設のM。
24年の今、更地となった前田団地跡は、前田建設の重機置き場となっている。
長い時間をかけて育まれてきた農地の土は、こうして剥ぎ取られ、
放射性廃棄物として中間貯蔵施設へと消えて行く。
黒い袋の表面に線量が書いてある。

前田の大杉

 これでもか、とフレコンバッグを大量に見せつけられたあと、前田の大杉へ。ここは震災前は名所の一つとして双葉町のパンフレットでも紹介されていた。

稲荷神社。汚染されてしまったためか、24年の今は再建されている。
前田の大杉。ここに来るのは二度目。
参道入り口にあった案内。

前田から双葉駅へ戻る

 2024年2月にもここは歩いたが、ほとんどの家が解体されてしまった。現在の前田地区は更地の地区と言っても過言ではない。

荒れ果てた庭。今は解体されている。
解体、除染された先に不法投棄かと思うほど廃棄物で溢れた家屋。
やはり不法投棄なのだろうか。

「陸の津波」に襲われようとしている双葉町

 前田〜新山地区にかけて、双葉町には住宅街があったわけだが、2021年のこの時期はまさにその住宅街が「陸の津波」とも形容される解体ラッシュに見舞われてる時だった。2020年3月に特定復興再生拠点区域として立入規制が緩和されてから、2022年春に予定されていた避難指示解除に向け、次々と家屋が解体されていった(実際の避難指示解除は22年8月30日)。この解体ラッシュは、24年まで続くことになる(避難指示解除から1年後の2023年8月30日に公費での解体申請が締め切られ、その後もしばらくは解体ラッシュは続いた)。

このフレコンバッグには線量などが書かれていない。
ただの土嚢、あるいは次の写真に書かれているコンクリの可能性がある。

 まさに廃墟だらけだったが、全て解体され更地となってしまった今は、当時の様子が懐かしく思える。

<続く>

ここから先は

0字

¥ 300

期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

サポートしていただけると大変ありがたいです。いただいたサポートは今後の取材活動や制作活動等に使わせていただきます。よろしくお願いします!