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【2023年10月17日に双葉町で採取した海水、湧水および骨などの測定結果】

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<続き>

 2023年10月17日に双葉町細谷海岸にて採取した海水と湧水の測定結果について、12月4日東京新聞紙面にて報じられました。

 記事掲載時点では、

海水(単位:Bq/L)

・セシウム137
 0.02(たらちね) 0.05(小豆川研究室)
・トリチウム
 1.01(たらちね) 1.03(小豆川研究室)

湧水(地下水)(単位:Bq/L)

・セシウム137
 不検出※0.04未満(たらちね) 不検出※0.05未満(小豆川研究室)
・トリチウム
 0.48(たらちね) 0.78(小豆川研究室)

 以上の通りです。湧水(地下水)のトリチウム濃度については、1F由来かはわからず、雨水によるものと推測出来るレベルでした。海水のトリチウム濃度については、1F沖で続けてきたたらちねの測定値の中では、一桁高い数値(東電のモニタリングの範囲内ではある)。これはセシウムに関しても同様で、細谷海岸で採取した海水は他地区と比較して一桁高いです(例:千葉県千倉沖0.001Bq/Lなど)。

 尚、ストロンチウムに関しては、たらちねさんでは0.0005Bq/L、小豆川研究室の測定ではND(検出下限値0.1Bq/kg)でした(記事掲載の約1ヶ月後に測定終了)。

(たらちねさんによる測定結果(PDF)↓)

https://tarachineiwaki.org/wpcms/wp-content/uploads/sokutei_kekka_202311_v2.pdf

 普段、中間貯蔵施設エリア内の大熊町側で海水を採取、測定し続けている東大の小豆川助教によれば、こうした傾向はずっと前から続いていて、1Fからの処理汚染水の海洋投棄とはまた別に、これは処理前の汚染水が常時漏れ続けている証左だと言います。現に、たらちねさんの測定では、細谷海岸でのみストロンチウムが検出されてもいます。これはつまり、「アンダーコントロールではない」ということです。日本は既に、原発事故で大量に海を汚染しているわけですが、その後も汚染し続け、更に汚染しようというのが「処理汚染水の海洋投棄」ということです。

 何かと「風評被害」といわれますが、それは「根拠のない噂」による被害のことです。しかしこれには「放射性物質による汚染」というしっかりとした根拠があります。セシウムは魚の体内に取り込まれると約100倍に濃縮されますが、実際にこの海域では0.041Bq/kgの100倍、4Bq/kg程度に汚染された魚が捕れ続けています(基準値である100Bq/kg以下ではあります)。

 健康被害のあるなしが取り沙汰されますが、それは問題ではありません。そもそも汚染は汚染であって、これは「風評被害」ではなく「実害」です。広告代理店へ中抜きのお金を出す「風評対策」ではなく、実害に基づいた適切な補償と、そして、これ以上海を汚してはなりません。

参考:小豆川研究室から提供された29核種の簡易測定の結果(単位がBq/kgであることに注意)。

参考:鵜沼久江さん宅で採取した猪の骨、牛の骨、蹄の測定値(たらちねさんの測定)。

 小豆川研究室では、この牛の骨について、海外の研究機関に精密検査を依頼しており、それはこれからということになっています。続報をここでもお知らせ出来たらと思います。

<終わり>

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