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オートファジーで手に入れる究極の健康長寿 はじめに。

オートファジーとはマイナス。その反対がエムトア(mTOR)。細胞内で老化した器官を再利用したり、病原菌や有害物質を取り除いたりする、細胞の自己浄化機能のこと。mTORは細胞内で重要な役割を果たすタンパク質。これはプラスの役割=成長することを意味する。簡単に言うと20歳前の成長段階にある時はmTORが豊富な状態にする=食事もタンパク質中心でも問題ない。しかし、成長が終わったら既に成長することないので今まで通りのタンパク質豊富な食事だと細胞が異常増殖する可能性も出て来る。成長後は植物性の食事を維持すると健康で長寿、老化を遅らせるという、理論。このONとOFFのスイッチを切り替えるということが重要だと言う。

250ページ以上の本「SWITCH」(スイッチ)の抜粋を幾つかに分けて投稿しようと思います。既に本文はワードに書いてありますが、長いので分割します。またもう少し解説と言っても専門家ではありません。しかし、この本の内容は東洋医学的な健康長寿と似通っているところがあり、私自身が50代の初めに独学でマクロビオテックや西式健康法などを学んだことと大変似通った内容もあります。


「スイッチ」
オートファジーで手に入れる究極の健康長寿
ジェームズ・w・クレメント クリスティン・ロバーグ 児島修 訳
パート1 
 
これまで読んだ健康長寿についての本で最近の稀に見るヒット作の一冊だと断言できる。先ず、今最先端の分野であること。2016年に日本の大隅良典先生がノーベル賞をもらった生理学・医学の分野で生命科学の基礎、ウイルス、免疫、遺伝子操作、長寿と老化についての学問である。オートファジーとは細胞内で老化した器官を再利用したり、病原菌や有害物質を取り除いたりする、細胞の浄化機能のこと。アンチエイジングと健康長寿の鍵だと言う。

この生命科学の分野はどこか深層で東洋医学に繋がっていると思う。200年足らずの歴史の西洋現代医学が今の世の中の医学であるが、それは対症療法であり、病気を見つけて薬を投与して、投与し続ける。根本治療の医学ではない。

東洋医学(広い意味でのインドのアーユルベーダ医学からヨガ、中国漢方の中医学、中医学の影響を受けた日本独自の漢方および食養や西式健康法・マクロビオティックなど)に通じる食事をかなり重視した面がこの本の随所に見られる。

欧米の医学研究者のなかには研究・実証を兼ねた科学的なエビデンスベースの医学を目指している人たちがいる。この研究結果は東洋医学が歴史的に培ってきた経験・臨床からのエビデンスに欠けるところを補う同じ結果が出ている。
 
オートファジーにスイッチを入れるためには食物や個人の環境が大切だという。例えば動物性タンパク質はNG。断食や少食でなければ環境は整わない、など。オートファジーと拮抗するものはmTORという(mechanistic Target of Rapamycin)エムトアと読む。動物性食品やインシュリン・IGF-1が分泌されている状態で活発になり、この時にはオートファジーは抑制されている。反対にオートファジーが活発になるときにはmTORは抑制。mTORは生物の成長に必要な鍵を握っているので、成長が終わるヒトでは25歳ぐらいから老化や病気の元になるので抑制するべきものである。成長が終わっているにも拘らず過剰な動物性食品・乳製品を摂り続けると生活習慣病を含めたアルツハイマー病・パーキンソン病や癌などのリスクが高くなる。
 
更にこの本では運動の大切さも健康・長寿・老化に影響すると言う。このことは千島喜久男先生(千島学説で有名)の「気・血・動」に通じる。「気」は精神・ストレス、「血」は血液の清浄、「動」は運動、運動と言うより体を動かすというのが正しい。

次回から抜粋の原稿になります。

海の京都ー天橋立


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