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後悔を航海に変えて
人生とは、
果てしない海を行く長い航海だ。
僕たちは皆、自分の船を操り、行き先を決め、時に迷い、時に嵐に揉まれながら進んでいる。けれど、この旅には一つの厄介な荷物がついてくる。それが「後悔」という名の重りだ。
誰にでも、ふとした瞬間に蘇る「あのときの選択」があるだろう。
あの人にもう少し優しくしていれば。
勇気を出して、あの道を選んでいたら。
あの言葉を飲み込まず、きちんと伝えていたなら——。
考えてもどうにもならないと分かっているのに、その場面だけがまるで嵐のように頭の中をぐるぐると駆け巡る。そうして気がつくと、僕たちは後悔の波に足を取られ、前へ進めなくなってしまう。
だが、あるとき気づいた。後悔とは、ただの「重り」ではなく、「羅針盤」なのかもしれない、と。
たとえば、大学時代の僕は、友人に「一緒に旅に行こう」と誘われたとき、「忙しいから」と断った。特に大事な用事があったわけでもない。ただ、なんとなく億劫だったのだ。でも、友人が旅先で撮った写真を見せてくれたとき、僕は強く思った。「行っておけばよかった」と。
しかし、その後悔があったからこそ、僕は次に誘われた旅には迷わず飛び乗った。そしてその旅先で、何年経っても語り合える大切な仲間を得た。
後悔は、やり直しの効かない過去を責めるためのものではなく、これからの未来をより良くするための「教訓」なのだ。
過去に言えなかった言葉があるからこそ、次は迷わず口にする。
過去に踏み出せなかった一歩があるからこそ、今度は躊躇せず進む。
そう考えると、後悔とは決して無駄なものではない。むしろ、それがあるからこそ、僕たちの航海はより良いものになる。
だからもし今、心に残る後悔があるのなら、それを「錨」にするのではなく、「帆」に受けよう。過去を沈むのではなく、未来へ進むための風に変えるのだ。
海は広い。
行ける場所はいくらでもある。
大事なのは、後悔という名の海に沈むのではなく、それを乗り越えて、新たな航海へと漕ぎ出すことだ。
さぁ、後悔を航海に変えていこう!
僕らの船は、いつだって前に進めるのだから!
お話をよんでいただきありがとうございます!
私は心が軽くなるリフレーミングについて、シリーズとして分かりやすく物語にしています。カウンセリングを受ける前に一度読んでみてください。それだけで心が楽になるかもしれません。
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