聖地巡礼・成瀬は天下を取りにいく・成瀬は信じた道をいく・エッセイ2本・滋賀県大津市・本屋大賞
1.記事作成の経緯と対象読者
1-1.記事作成の経緯
『成瀬は天下を取りにいく』と続編である『成瀬は信じた道をいく』は、滋賀県大津市を主な舞台とし、ローカルな名称が多く出てきます。
その名称が実際にあるのか?
一読者として気になって聖地巡礼をしてきました。
なお、この記事内では『成瀬は天下を取りにいく』、『成瀬は信じた道をいく』の2作品とエッセイ2本をまとめた聖地については取り上げます。
ネタバレ等を考慮し、『成瀬は天下を取りにいく』、『成瀬は信じた道をいく』それぞれの聖地巡礼については下記をご覧ください。
聖地巡礼・成瀬は天下を取りにいく・滋賀県大津市・主に膳所!
聖地巡礼・成瀬は信じた道をいく・滋賀県大津市・主に膳所!
訪問・撮影:2024年3月9日
1-2.対象読者
滋賀県大津市、特に膳所にある
✅『成瀬』に登場する名称の実際を知りたい読者
✅『成瀬』の聖地巡礼をしてみたい読者
2.『成瀬は天下を取りにいく』、『成瀬は信じた道をいく』、エッセイ2本について
2-1.作品概要
宮島未奈さんのデビュー作である『成瀬は天下を取りにいく』と、続編である『成瀬は信じた道をいく』は、成瀬あかりを主人公とした小説です。
主人公の成瀬あかりは「二百歳まで生きる」、「テストで五百点を取る」を堂々と宣言し、「髪が1ヵ月で1cm伸びるか確認するために坊主頭にする」、「小学校時代に数々の表彰を受ける」、「見知らぬ受験生を家(の廊下)に泊める」「観光大使になれば自主的に制服を着てPR活動をする」など、優秀ですがちょっと変わった女の子です。
しかし彼女の斜め上な行動が、関わった人々を変えていきます。
そんな『最高』で『唯一無二』の主人公が登場する小説、それが『成瀬は天下を取りにいく』と続編である『成瀬は信じた道をいく』です。
2-2.作品内時系列
作品ごとの成瀬の学年、西暦の期間は主に以下のとおりです(推測含む)。
◎成瀬は天下を取りにいく
・ありがとう西武大津店
中学2年生 2020年8月
・膳所から来ました
中学2年生 2020年9月
・階段は走らない
中学2年生 2019年~2020年8月
※『階段は走らない』は、成瀬が出てこないため、便宜上、中学2年生としています。
・線がつながる
高校1年生 2022年4~8月
・レッツゴーミシガン
高校2年生 2023年7月
・ときめき江州音頭
高校3年生 2024年8月
◎成瀬は信じた道をいく
・ときめきっ子タイム
高校3年生 2024年9月
・成瀬慶彦の憂鬱
高校3年生 2025年2月
・やめたいクレーマー
大学1年生 2025年4月
・コンビーフはうまい
大学1年生 2025年4月
・探さないでください
大学1年生 2025年12月
2-3.エッセイ2本
作者の宮島さんと成瀬が、メタ交流しながら作品の舞台を実際に訪れる内容となっています。ここでしか書かれない成瀬情報もあります。
・小説新潮2023年4月号掲載 ときめき坂周辺を巡ります。
・小説新潮2024年2月号掲載 近江神宮に行き、ミシガンに乗ります。
3.滋賀県大津市の聖地と訪問時の注意事項
滋賀県大津市の聖地について、今回利用した京阪電車の駅ごとにまとめました。作品のネタバレになる記述等が含まれていますので、未読の方はご注意ください。
作品名の舞台となった場所名は、作品上の名称を先に記載し、カッコ書きで元ネタと思われる名称を記載します。なお、同一名称の場合はカッコ書きを省いています。
『成瀬は天下を取りにいく』を「成天」、『成瀬は信じた道をいく』を「成信」とします。また、小説新潮2023年4月号掲載のエッセイを「エ1」、小説新潮2024年2月号掲載のエッセイを「エ2」とします。
なお、営業している店舗等がありますので、聖地巡礼の際は不要な訪問や営業妨害になる行為などは遠慮しましょう。特に学校が登場する作品となりますので、通学妨害となる行為や生徒を撮らない等、注意してください。
それでは、『成瀬』の聖地に行ってみましょう!
4.全体マップ
5.京阪 近江神宮駅ー南滋賀駅 周辺
①近江神宮
宮島さんと成瀬が訪れます。(エ2)
②近江勧学館
宮島さんと成瀬が訪れます。(エ2)
③滋賀市民センター
小倉百人一首かるた選手権大会全国大会の会場の一つです。成瀬、西浦、結希人の予選会場です。(成天)
宮島さんと成瀬が訪れます。(エ2)
6.京阪 びわ湖大津駅ー島ノ関駅 周辺
①大津港
成瀬、西浦、結希人の待ち合わせ場所です。(成天)
自転車で琵琶湖一周(通称ビワイチ)する方向けのショップもあります。
びわ湖大津観光大使となった成瀬と同僚の篠原が観光大使のパンフレット撮影をした場所です。(成信)
成瀬の父親の慶彦、親友の島崎、バイト先で知り合った呉間夫妻、ときめっこタイムの取材で知り合う北川の5人が成瀬を探すために向かった場所です。(成信)
今回、訪問した日はびわ湖開きのため、観光大使も生で見られてラッキーでした。実際の観光大使の活躍を知りたい方はこちらから。
②ミシガンクルーズとミシガン
成瀬、西浦、結希人が乗るびわ湖遊覧船ミシガン。(成天)
宮島さんと成瀬が乗船します。(エ2)
詳細は琵琶湖汽船のホームページでご覧いただけます。
たまの船旅、楽しいです✨
③食事処(湖の駅 フードコートおいしや)
成瀬、西浦が近江牛コロッケ定食を食べる。滋賀県産キヌヒカリおかわり自由はいいですね。(成天)
宮島さんと成瀬が食します。(エ2)
④びわ湖沿いの遊歩道(なぎさ公園の遊歩道)
成瀬、西浦が歩く遊歩道です。このまま歩いて1㎞で成瀬の住むマンションにたどりつくそうです。(成天)
⑤京阪 びわ湖大津駅前交差点
篠原含む電車好きの撮影スポット。開けた交差点に複数の線路、確かに良い撮影スポットでした。(成信)
⑥ロイヤルホスト浜大津店
成瀬と篠原が相談した場所。(成信)
確かに2階の席から京阪電車がよく見えそうな良スポットです。
7.京阪 膳所駅 周辺
7-1.ときめき坂沿い
①ときめき坂
路線名は「市道幹1044号線」です。膳所駅からにおの浜2丁目交差点までの坂道です。膳所駅から北に向かうにおの浜2丁目交差点や琵琶湖までの下り坂で、作品でよく登場します。
②餃子の王将(餃子の王将 膳所店)
成瀬家がよく利用します。奥の座敷席が定位置。(エ1)
③セブンイレブン(セブン-イレブン 大津膳所駅前通り店)
成瀬と島崎がM-1帰りにアイスを購入したコンビニです。(成天)
④滋賀県立大津高等学校
島崎が通う高校です。(成信)
⑤飛び出し坊や
ときめき坂と市道幹1033号線の分岐点にあります。(エ1)
⑥大津市立ときめき小学校(大津市立平野小学校)
作品上では元「大津馬場小学校」です。成瀬、島崎、敬太たちが通った・北川が通う小学校で、ときめき夏祭りの会場です。(成天)(成信)
⑦よりみちパン
島崎みゆきによると、塩パンがおいしい。(エ1)
ということでいくつか購入しましたが、どれも美味しかったです。
⑧プラージュ(美容プラージュ 膳所店)
成瀬が伸びた髪を切った美容室です。(成天)
⑨馬場公園(馬場児童公園)
M-1帰りに成瀬と島崎がセブンイレブンで買ったアイスを食べる公園。(成天)
成瀬が島崎と遊んだことを懐かしんだ場所ですね。(成天)
落ち込んでいた北川が島崎と話した公園です。(成信)
7-2.京阪膳所駅 周辺
①京阪膳所駅
成瀬が父親の慶彦と一緒に京都大学受験のために利用した駅です。(成信)
②JR膳所駅
成瀬と島崎がM-1に向かうときに利用した駅です。(成天)
成瀬、西浦が大津市内観光の後に解散した場所です。(成天)
宮島さんと成瀬の待ち合わせ場所です。(エ1)
③交通安全標語
山側では発見できませんでしたが、大津市立ときめき小学校(大津市立平野小学校)や馬場公園(馬場児童公園)周辺ではたくさん発見することができました。(成信)
④大津市立きらめき中学校(大津市立打出中学校)
作品上で膳所駅以外にも大津駅から通う生徒が多いこと、大津市の学校区一覧ではにおの浜住まいは、平野小学校・打出中学校が校区となることからこの中学校と推測しました。成瀬、島崎の母校です。(成天)
⑤西部大津店→レイクフロント大津におの浜メモリアルプレミアレジデンス(西部大津店→シエリアシティ大津におの浜)
西武大津店。2020年8月31日で閉店し、2024年3月現在はマンション建設中。作品上では2024年6月から入居を開始。
呉間夫妻が住んでいます。(成信)
⑥びっくりドンキー 大津店とその向こうに見えるマンション(びっくりドンキー 大津店から東側のマンション)
成瀬と島崎が夏祭りの打ち合わせを行ったレストラン。(成天)
成瀬家、島崎家が住むマンション。(成信)
⑦オーミー大津テラス(Oh! Me 大津テラス)
ショッピングモール。中核店舗としてフレンドマートとユナイテッド・シネマが入っています。(成天)(成信)
・フレンドマート
オーミーテラス1階にあるショッピングセンター。大学生になった成瀬がアルバイトをしています。なお、フレンドマート入口では非番の成瀬が自主活動中だったのでしょう。びわ湖大津観光大使の制服でお出迎えしてくれました。
・フードコート
ときめきっこタイムの取材場所で、北川がゼゼカラを取材した場所。
慶彦、島崎、呉間夫妻、北川が成瀬を探す相談をする場所。
・お客様の声(お客様のお声)
呉間がお客さまの声を投函する場所。
・おやつ昆布
成瀬のおやつ。
8.京阪 膳所本町駅周辺
①滋賀県立膳所高等学校
成瀬、大貫、須田が通う高校です。(成天)
9.京阪 唐橋前駅周辺
①れすとらん松喜屋
篠原が家族と宴会を開いた場所。(成信)
れすとらん松喜屋さんは、このレストランの反対側で精肉店とハンバーグステーキ松喜屋も営んでいます。ハンバーグステーキ松喜屋では、成瀬とのコラボメニューを提供しています。
時間の関係で食べに行けませんでしたが、お土産には松喜屋さんの牛しぐれ煮を購入しました。
10.聖地巡礼の現在地
私が住む福井県では『西武福井店』のデパート存続問題があり、『平和堂』や『フレンドマート』のショッピングセンターもあり、作品に登場する話題や名称にすごく親近感を覚えました。
また、北陸新幹線が福井・敦賀延伸のタイミングで今後は関西方面に行くためには敦賀駅で乗り換えが必要になり、その前に特急に乗って関西方面に行ってみたいとも思っていたので、作品の聖地巡礼ができて良かったです。
『成瀬は天下を取りにいく』と続編の『成瀬は信じた道をいく』は、滋賀県大津市内の縁の地ではPRが盛んで、地元の聖地を盛り上げる機運が高まっているように感じました。
そして4月10日現在、本屋大賞2024の大賞に選ばれました。
おめでとうございます✨
本屋大賞は、芥川賞や直木賞など他の文学賞を受賞しているという側面がありますが、大賞やノミネート作品が映像化することが多いです。
つまり、映像化によって聖地としてまだまだ化けるポテンシャルを秘めています
また、観光資源としては琵琶湖、近江神宮、石山寺、近江牛があります。あくまでも聖地巡礼からみてですが、よくある「聖地以外に行くところがない」状態を大津市では「従来の観光地」を活かすことで魅力度を高めることができ、非常に良い聖地となっています。
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