アカデミー賞少々とシネアドの話を少々。
みなさん、こんにちは。
先週は本場の米アカデミー賞と日本アカデミー賞がそれぞれ発表になりましたね。
社内でも、やっぱりボヘミアン強いなー。などのワードが飛び交ってました。
さて、映画の話題で沸いた先週でしたが、そんな映画館でみる作品上映の前に流れてくるCM=シネアドについてみなさんはどのくらいご存じですか?世の中のモーメントに合わせて今回は、シネアドについて少し書いて見ようと思います。
シネアドの話をする前に、もうみなさんご存じかと思いますので、軽く今年のアカデミー賞に触れておくと、米アカデミー賞の作品賞は、グリーンブックでしたね。
まだ見れてませんが、主演男優賞にもノミネートされたヴィゴ・モーテンセンが好きなので、来週あたり映画館で見てみたいです。
あっヴィゴ・モーテンセンといえば、やはり忘れられないのは、ロード・オブ・ザ・リング三部作のアラゴルン役ですよね。この作品で一気にファンになった方も多いんじゃないでしょうか。
惜しくも、作品賞には選ばれませんでしたが、個人的にはもっと受賞して欲しかった、ガガ様初主演映画のアリー/スター誕生は歌曲賞で受賞。監督のブラッドリー・クーパーはアメリカンスナイパーの時とはうって変わってイケメンになって登場するわ、歌はめっちゃボイトレに通って上手くなっているわでストーリーはシンプルなんですが感動します。
サントラもおすすめなのでぜひ聴いてみてください。
日本アカデミー賞についてもカメラを止めるな!と万引き家族のどちらかだろうなーと予想していましたが結果、万引き家族が受賞。さらに監督の是枝裕和さんや主演の安藤サクラさんの最優秀監督賞と主演女優賞を筆頭にいろいろな部門で受賞する作品となりました。
映画って本当にいいヤツですよね。(唐突)
さて、映画の話題で沸いた先週でしたが、改めて、そんな映画館でみる作品上映の前に流れてくるCMみたいな作品=シネアドについてみなさんはどのくらいご存じですか?
実は他のからの情報バリアの少ない環境で、深いコミュニケーションを図ることができる広告媒体なんですよね。デジタルを軸にしているとなかなか扱わないと思いますが、今回は、シネアド書いて見ようと思います。
■シネアドとは
映画本編上映前に大画面スクリーンに流れるCM。それがシネアドです。
情報バリアのない環境で、観客と深いコミュニケーションを図ることができます。
■シネアドの特長1
シネアドは、唯一の“シングルタスクメディア”。であるところが特長です。
(ex 電車広告やTVCMなどはマルチタスクメディア。)
一般的なメディアは誰かと会話したりスマホをいじったりした状態で接触するのに対し、シネアドは薄暗い中、スマホはもちろん見ません!しかも大画面かつ大音量で半強制的にスクリーンの方を向き、動画を見せることができます。
(余談ですが、タクシー広告も移動中スマホを見ると酔ってしまうということから広告モニターに集中しやすい。環境を作り出していますよね。)
このようなシアター独自の視聴環境によって「情報バリア」から解放されたユーザーに普段より注意力・集中力が高い状態でクライアントの広告を見させることができます。
このような環境が揃うことで、深い記憶や共感を与えることがシネアドではできると推察できます。
■シネアドの特長2
トレンド好きで消費意欲、消費行動が比較的高いユーザーにアプローチが可能!
2Dでも大人1,800円、3Dだと2,000円越えをするお金を払って鑑賞をするユーザー属性なので、体感値的に見ても積極的にトレンドを収集し、情報を共有するアクティブなユーザーにアプローチができます。
さらに収入や可処分所得が高く消費意欲が高いのもデータから見えてたりします。
また最近では、テレビで捕まえにくい若者に認知させる方法としても注目されているとか。
■シネアドの出稿の考え方
シネアド出稿時に考えなければいけないのはざっくり言うと訴求したいターゲットが見そうな出稿する劇場場所と出稿時期に上映される作品の組み合わせを考慮してプランを考えていく。ということです。
例えば、ZARAの春の新作をシネアドを使って告知したい。となった場合、出稿場所はTOHOシネマズ渋谷にして、作品はアリースター誕生。にしましょう。みたいな。
この時に作品選びとして押さえておいた方が良いポイントとしては、
<作品選定基準>
1. 作品のコンテンツ集客力+作品の規模感
2.ターゲット含有率
話題性の高い作品の方が作品稼働率にもつながりスクリーンキャパも大きいものとなり数多く流れる可能性も秘めていたりします。そして訴求したいターゲットの含有率はその上で考慮し作品選定をする方が良いと思います。
もちろん、予算が潤沢にあるクライアントであれば出稿場所は絞らず、作品縛りで全国の映画館で出すや全館どの作品でもいいから出稿する全館上映。といったことももちろんできます。
■シネアドの料金
シネアド出稿に必要なお金は、だいたい数百万〜数千万円と幅は広い。
出稿する作品、映画館数、場所、期間、動画の長さによって変動してくるので考え方を理解するのには慣れが必要ですね。
また、媒体費とは別に素材をシネアド用に加工する変換作業費などがかかってくる劇場もあります。
15秒や30秒などの素材であれば比較的安く出稿できたりしますが、長編のショートムービーを丸々出稿するとなると、そもそもの広告枠全体をだいぶ占領することになるので、当然ながら料金も上がってきます。
■シネアドの出稿素材
基本的には、30秒や60秒のCMを流すクライアントが多い印象ですが中には映画館という雰囲気を踏襲した120秒版の動画やボクらも3分半近いWEB用のショートフィルムを素材として活用したこともありました。
どんな素材でもその場にいる人にはほぼ完全視聴率100%になるので多少長くても良いコンテンツならじっくり見てしまいますよね。
■シネアドの出稿クライアントってどんなところ?
特長2のところでお伝えした通り、消費意欲の高いユーザーや可処分所得の高いユーザーが見に来ている関係上、基本はラグジュアリーブランド・外資系エアライン・高級時計・消費財・通信キャリアなどが継続して出稿していることが多いイメージですが、最近は多種多様なクライアントが出稿しているようです。
例えば、妖怪ウォッチ やドラゴンボールなどのアニメ系の場合には当然ながら家族連れが多くなるので、タカラトミー、バンダイナムコ、JTBなどのクライアントが出稿したりしています。
作品や時期によってみにくる属性が明確に変わる場合などはその作品に来そうな層に合わせたクライアントがピンポイントで出稿することもあるようですね。
■シネアドの効果
シネアドの効果については、デジタルメディアとは違い残念ながら詳しい数字などは直接は測れません。
KPIとして立てるとするならば、作品の「想定動員数」をおくことが一般的です。
この数値に対して結果がどうだったのか、同規模の作品、同時上映の作品と比較してみてどうだったのかというところがKPIならびに考察になってきます。
しかし、あの映画館の中で大画面スクリーンと大音量での広告接触体験になるのでブランドと接触視聴者との間には高いエンゲージメントが生まれることは間違いなく効果としてあります。
この辺の情報はもうnoteに書くまでもなくサンライズ社がまとめているのでこちらを見ていただいた方が早いですね。
上記の内容からもシネアドは視聴者が行動に移す“態度変容”において効果があるメディアだということがわかります。
■最近のシネアドトピックス
・アクチュアル保証パッケージという名の動員保証型プランの提供。
人気上映作品に多く出るプランのようだが、保証動員到達までシネアドを上映し続けてくれるプラン。しっかりリーチを確保したいクライアントには安心して出せるプランですね。
・Wi-Fi検知を活用したシネアドとジオターゲティング広告の提供。
まだまだ配信ボリュームは少ないだろうけど、通信キャリアのwifiを使って位置情報を取得し対象のシネアド(映画)を視聴したユーザーを中心に、WEBでも広告をターゲティング配信するといったことも可能になってきたらしいです。
さて、アカデミー賞のネタから、まさかのシネアドの話に移す。ということをやってみましたが、どうだったでしょうか?
普段デジタルを軸としたプロモーションが中心の弊社ですが、そこを軸にしつつも必要であれば、こうしたメディアへのチャレンジも積極的に行ってます。
最後に、シネアドに出稿すると上映確認と言い張って昼間に堂々と映画を観られるという特権もあるので、ぜひあの大スクリーンで自社の動画を流してみてはいかがでしょうか!?
それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
サポートありがとうございます!!!! ぜひ、いつかあなたとコーヒーでも飲みながらおしゃべりさせていただけたら幸いです!