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多様性を受け入れた共生社会か、なるほど。

顔の真ん中にできた吹き出物が気になって触りすぎました。
炎症がおき、傷ができて赤くなりました。
顔のど真ん中に、です。
なかなか治りません。

もうすぐ米津玄師のライブに行くというのにこれでは憂鬱ゆううつでございます。

わたしは今、関西にいますが、もうすぐ、第二の居住地であるうどん県へと出向きます。高齢実母の生活サポートのためです。
癖のつよ〜い実母です。
これまた憂鬱ゆううつでございます。

先日、娘が大学の寮から1週間ほど里帰りしてました。大学の夏休みは長いので9月も丸々お休みです。娘がそばにいるなら憂鬱ゆううつなわたしの気持ちも明るくなるぞと思いきや…

さて今回のお話は、その娘のことです。
「帰ったら『ママ飯』をたっくさん食べさせてね!」と電話で言われていたので普段より、一品多く作ったりなんかして張り切りました。
しかし、なぁ〜んか元気のない娘。

「私、バイト辞めたいねんけど…」
と娘が言います。

けっこう楽しんでやってる感じだったのに意外でした。

娘は高級割烹料理店でバイトしています。「時価でメニューがない店」といえばどんな店だか想像しやすいかと思います。
娘の話を聞いていると店の大将は『執刀医』。バイトに『オペ看』を求めている感じがします。
つまり、メス、ガーゼ、鉗子かんしメッツェン、クーパー、○×$¥€%…などなど、執刀医の進行に合わせて次に何が必要なのかを自分で予測し、サッと手渡せる優秀なオペ看(手術室看護師)を求めているような…。


「それ、持ってきて!」

との大将の言葉に
娘は
「そ、それ???」
となってしまい、あたふた。
なんですか?」
と聞こうもんならすぐさま
「考えたら分かるやろ!」と、
どでかい大将の罵声が飛んできます。
そういう大将の横暴さに繊細な娘のメンタルは少しずつひきちぎられていった、というわけです。
いつもこんな感じだとか…。

人によって態度を変える大将。
娘は「私は仕事が出来ないので怒られてばっかり」だと言います。

娘は、仕事を覚えられない自分が悪い、周りを見て予測できない自分が不甲斐ふがいないと、ずっと思っていたと言うんです。
でも辞めたら辞めたで人手不足、お店にも迷惑がかかるし…と。

それを聞いたわたしの叫びは…

いやー、

そんなこと思わなくていいからーーー!!


親からすれば、子どもがメンタルズタボロになってまで頑張らなくてもいい!そんなに自分を責めなくていい!

「辞めたらええやん」
と即答しました。
なんならちょいと勘違いしている大将に
「何様のつもりじゃ、ナス!」
と言ってやってもいいくらい。

ついでに
「でけー声で威圧しながらバイトを動かしてるようじゃ、上に立つ人間として誰もついてこねぇわ!このタコ!」

ついでに「$+○÷×¥°……このイカ野郎!」
と言ってもいいくら…
すみません。言いすぎました。

このナスっ!
タコっ!
イカ野郎がっ!💢


そんなこんなでわたしの気持ちが伝わったのか、「辞める」と決心した娘は、大学の寮へと帰っていきました。

そしてつい先日の娘との電話での話。
バイトに行く前日に大学の先生に相談したらしいんですが、
その大学の先生が見事にわたし達、親の考えを代弁してくれました。

この世界が目指すのは
「多様性を受け入れた共生社会」

に理解を示す先生です。


うわー。かっこいい。

その先生は、

「無理をするのと頑張るってのは違う」
と言います。


「すぐ辞めなさい」
と言われたそうです。

「今は嫌なことや出来ないことを無理してする時代ではなく、自分が得意とすることを伸ばしてやっていく時代なの。」

「自分の苦手な特性ってあるでしょ、例えば、周りの空気を読むことが苦手とか、次に何をしたらいいのかはっきり言ってもらわないと分からないとか…
そういうのは自分でなおそうとしてもなかなかなおるもんじゃないの。
どうすればいいかとか、自分を責めなくていいのよ。大人の『発達障害』って最近、注目されてるでしょ。
これは、周りのサポートが大事なの。周りの理解が必要なの。
あなたの今のバイトは、それができていないから、辞めなさい」

また、先生は
「あなた、ご飯たべれてる?」
と娘に問い、娘がまあまあ食べれています、と答えると、
「じゃ、病院とかは今現在は、必要ないわね。生命維持が困難になるくらいだったらやばいけどね。病院ってムリクリ病名つけて薬を出し、保険点数稼いで儲けてる『儲け主義』の医者もいるからね。」


繊細な娘がけっこう悩んで「診療内科のある病院を紹介してもらおうかと思っていたんです」と言った時の先生の答えが、それでした。

「また苦しくなったらいつでもおいで」という先生の言葉にわたしも
やられました。ズキュン。

娘は電話でひとしきり先生との会話をそうやって話してくれました。

娘は先生と話したことで更に決心がついて、

大将に
「辞めます」
と言えたそうです。
内心ドキドキして、「もう言えない…」などと決心がぐらぐら揺れたそうですがなんとか言えた!と。

そして娘の性格上、無責任なことはしたくない、と今すぐに辞めるということをせず、
「バイトの後任者が見つかるまではこのまま続けます!」
と言いきりました。

数日後のきたるバイト日に
「うわー、キッツイなー。辞める宣言をした後だし、どんな顔してバイト入ろうか…」
と言ってまたもやビビりぎみではありましたが。

娘は後任者を見つける策として、
寮にバイト募集の張り紙を書いて貼り、グループラインで募集を募って…
と言ってました。

しかしあの(あんた何様ですかい?)大将がいるお店です。
そうそう簡単ではなさそうです。

でもお店に迷惑をかけまいと、
ちゃーんと後任者まで考えて実行してる娘、偉いと思いました。
最高やん✨と思いました。

うまいこと育った娘に親である自分自身を褒めたいくらい。
子育てしかなかった主婦だけどこれはわたしにとって天職だったわ…なんて言っても恥ずかしくないよな…なんておもったり…。

だって人間を育てるって芸術やん。


娘よ、あなたの得意なことって他にたくさんあるよ。
それを生かしたことをすればいい。そう思いました。

幸子(相談にのってくれた大学の先生仮名)もそう言ってたし。

幸子!

すげーぞ。
幸子、あーた、いい先生や!

とわたしは思いました。

娘との電話を切った後、

幸子ぉ〜〜〜〜。
ありがとぉ〜〜〜〜!

と夜空に向かってささやきました。


そしてふと考えると、
娘の良いところがたくさん思い浮かびます。
親のわたしもなんだかいい気分。

ふわふわした気持ちでトイレに行こうとふと立ち上がり、洗面所の鏡を横目で見たら、

憂鬱の闇に落とされました。

わたしの顔のど真ん中にできた傷、治る気配が、

なーーーい!

こんなんじゃ玄師さまに会えないやん。泣。

明日元気になぁれ…



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