ニューブライトンの長ーい桟橋 【クライストチャーチ周辺旅行】
旅行のバイブルといえば ”地球の歩き方”
ニュージーランド各地の観光案内所でもらうパンフレットや、ネットで観光案内をチェックしますが、最終的に行きつくのがこの地球の歩き方、ニュージーランド。すごいですねー、こと細かく案内されています。ニューブライトン(New Brighton)の桟橋もしっかり紹介されていました。
私たちの世代(私1964年生まれ)は 貧乏旅行といえば、このガイドブック。私が22才の時初めての海外旅行で使ったのもこのガイドブック`です。友人からもらったインド編でした。初版かどうかはわからないけれども、1980年代発行のもの。
レストランや宿も、今の地球の歩き方のように詳しく住所や電話番号、値段などは書かれていなかった。ほとんどの情報源は、実際に旅行してきた人たちの投書。そこをこう曲がって突きあたりに、、というような、とても親切(?)な、 行ってみなければわからないような説明が書かれていた。ガイドブックというよりは旅行記みたいで、読むのが楽しいガイドブックだった。
そして、この地球の歩き方インド編をもって友人とインドへ行ったのがもう40年近く前。自分探しとか、放浪の旅ではなくて 11日間のツアーだ。だから、この手のガイドブックは本当は必要なかったのだけれど😅
今回のクライストチャーチ周辺旅行では、二日目にクライストチャーチ市内からニューブライトンまで一人で歩こうと思っていた。クライストチャーチからエイボン川沿いの道を行けば、2時間かからないようなので。
結局オークランドからクライストチャーチへの移動日、午後少し時間があったので夫と車で行くことに。15分のドライブ。
このドライブでは、それほど楽しいと思われる風景もなかったので、ホント歩かなくて良かった!!
きっと誰もが思うでしょう、”この桟橋はいったい何のために作られたんだろう”と。観光の目玉、それとも町のシンボル?にしては、こんな小さな町でコストかかりすぎ―と思ったりする。
この日は晴天だったけれど風が強く、ゆっくり海を眺める気にもならないほど寒い。重ね着4枚に帽子、マフラーでもじっとしていられない。桟橋の上ですれ違うのも、数組の子連れファミリーだけ。
と思ったら、アジア人はすごいのだ。ただで手に入るうまいものにはメがないらしい。釣りをしている、中国人らしき人が数人。地元の人っぽい。桟橋の手すりをよく見ると、釣り糸を垂らすのにちょうど良さそうな、黄色い小さな輪っかもついている。そうかー、釣りのための桟橋だったのか―。(釣りについて全く知らないので、勝手に想像)
釣りのエサ用に持ってきたらしい肉がむき出しの鳥が丸ごと。カモくらいの大きさだ。海鳥がむらがって半分ぶら下げながら引きずっていても、余裕で眺めている釣り人。今日のこの桟橋の上は、アジア臭がプンプンで、私もすっかりそこにはまっていた。
桟橋の先端は、どんな風景だろうというワクワクドキドキしていた気持ちとは裏腹に、”あっそう、それで”という波の風景が広がっていました。海岸やビーチで見る波と角度が違うから、さぞ迫力があるのではと思っていたのですが。
どうして感動がないのかな、と分析してみました。
実は、この桟橋からの波の風景は船から見た海と似ているんです。私は北海道生まれで、看護短大のある弘前に3年間住んでいたこともあり、津軽海峡を連絡船で渡る経験が30回以上あります。そう、津軽海峡冬景色(^^♪を生で何度も見ていたのです。だから、この桟橋からの風景に驚かなかったんですね、残念ながら。
そんな、ちょっとがっかり感も味わいながら。それもまた、旅行のだいご味と。
ニュージーランド南島、春なのに冬みたいな強い風と寒さに震えながら、そそくさと図書館に入りました。暖かい図書館の汚れて曇った窓越しに、海をしばらく眺めて、ニューブライトンを後にしました。