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日本でもっと “カスタマーサクセス” を盛り上げよう!! #4に参加してきた!
2018年9月11日(火)に開催された「日本でもっと “カスタマーサクセス” を盛り上げよう!! #4 」に参加してきましたので、自分の振り返りも含めて、イベントの内容をまとめました。
■JCSC(Japan Customer Success Community)とは?
日本ではまだまだ普及・浸透していない「カスタマーサクセス」について情報交換、議論をし、カスタマーサクセスという概念を日本に浸透、活性化させることを目的とした、日本でカスタマーサクセスに挑戦する人たちのコミュニティです。
※ベルフェイスのCSメンバーが立ち上げたコミュニティで、FBページはコチラです!
<当日のイベントの様子>
*司会*
ベルフェイス株式会社 カスタマーサクセス企画室 室長 小林泰己さん
まずは司会の小林さんから、ベルフェイスでのCSの取り組みについて共有がありました。
□カスタマーサクセス職って…?
We're HAPPY!!
→ポイントは「We」。お客様が幸せになって、それにより自分たちも幸せになるよね、ということです。ベルフェイス社ではもう少しきちっと文章にまとめられているのですが、要約するとこうだよね、というお話。
□ベルフェイスCSでの取り組み
①ターゲット/非ターゲットを決める
ベルフェイス社では、業界ごとに「既存契約数」「解約数」「アップセルレート」「チャーンレート」などを出されており、データによりターゲティングをしているそうです。
また、上記だけではなく「求人原稿に○○という文言を載せている」といったような切り口からも相関を見ているようです。
②顧客のステージ分類とヘルススコア
顧客ステージを「Success」「Growth」「Rescue」「Mogra」の4つに分けており、それぞれへの分類を「やる気(顧客担当者のやる気)」「スター(との接点)」「接続数(接点を持てている範囲)」で見ている。
※「Mogra(モグラ)」とはほぼ活用しておらず、地面にもぐっているモグラと命名しているとの事。遊び心!
#個人的には 「やる気」という項目が入っていることに、とても共感しました。新しいサービス・仕組みを導入することって、楽になることが分かっていても、パワーがいることだと思っていて、それにコミットしてくれる担当者かどうかというのは、成功への大きな鍵だと思います。
(もちろんその様にモチベートしたり、一緒に絵を描いていくことが必要だという前提で)
■第1部 登壇発表
*登壇者*
株式会社ビズリーチ HRMOS採用管理事業部カスタマーサクセス部 部長
鈴木 雄太さん
今回は「ステージ構想実現までの歴史と思考分解」として、CS部隊の立ち上げから、混乱期を経て、現在どのようなお取り組みをされているかを共有いただきました。
□HRMOS CSの方針
顧客の「採用成功」にコミットする
∟メンバーはこれに関わるのであれば、何でもやっていいよ、となっている
初期のβ版では機能も少なく、無料にしたり大幅割引で導入を進めていたようですが、コミット感も低く利用が伸びなかったそうで、サブスクなので使ってもらわないと継続がないということから、”アクティベーションチーム”として立ち上がったそうです。
その中で「顧客の採用成功によりそおう」という方針が見えてきたそうです。
□CS組織構成
現在は12名のCSの方が、導入~継続提案を担当されているようで、チームとしては以下3つに分かれているそうです
∟サポート&コミュニティ:サポートデスク、顧客全体施策
∟オンボーディング:3ヶ月以内のActive化
∟ユーザーサクセス:顧客のロイヤル化戦略
ただ、過去の超多忙期はCSメンバーがイベントに登壇したり、営業同行して実際の活用方法を伝えたりするなど、CSの枠にとらわれない活動をされていたようです。
□顧客ステージ分類について
導入してのメリットとして、以下の3つをあげられていました。
①注力顧客が明確に
②継続予想が可能に
③CSの活動がシンプルに
…タスクを何でもやろう、ではなく①を踏まえた会話が出来るように
なる、「オンボードユーザーの90%をアクティブにしよう!」とか
□ステージ構想の考え方
ステージをどのように切っていくのかがとても悩みどころだと思うのですが、HRMOSのステージ構想では、以下の考えで取り組まれたそうです。
・手元にある材料を元にいったんくみ上げる
…解約率、NPSとか取れたらよさそうだけど先にならないとわからない、ものを待たずに仮説でえいやっと立ててみる
・ニワトリたまご問題
…ユーザー会にきたからロイヤルティが高いのか、ロイヤルティが高いからユーザー会にきたのか、とか気にしない
#まずはエイヤっと組み立てて 、それをまわしながらアジャストしていくのが大切そうです。何事もDoしてみないとCheckできないと、分かってはいるものの怖いですが…。
モノを作りこんでみて出すのではなくて早く顧客の声を聞いて修正していくのだ、というスタートアップの原理と同じですよね…!
□ステージ管理
仮説で立てたものの数値をチューニングしていき、ウォッチする項目も相関項目だけに絞ったり、などしているとの事。
例)この機能使ったほうが良い(使いこなしている)よね項目も、全部ではなくて1部でよかった、とか。
またこれらのステージアップの管理のために「Hi Customer」のサービスを利用されているとの事!
■第2部 パネルディスカッション(Q&A)
*パネリスト*
株式会社ビズリーチ HRMOS採用管理事業部カスタマーサクセス部
部長 鈴木雄太さん
Sansan株式会社 カスタマーサクセス部
カスタマーサクセスマーケティングディレクター 山田尚孝さん
ベルフェイス株式会社 カスタマーサクセス事業部
マネージャー上席コンサルタント 小林明宏さん
*モデレーター*
ベルフェイス株式会社 カスタマーサクセス企画室 室長 小林泰己さん
ここでは、会の冒頭から参加者からの質問をSlidoで募集し、いいね!の多かったものから回答いただく形式をとっていました。
#「ビール美味しい!」が一番いいね!が多かった…!激しく同意!!
□カスタマーサクセスリーダーにとって必要な資質・能力とは?
逆にいうと、この能力は鈍感だった方がいい!という力は?
→分析力。肌感も大切だが、それでどこまでスケール出来るのか、
一定のとこできりをつけて、進める能力
全体的に鈍感でよくて、これはやるって決めたものはちゃんとやる
→データドリブンだが、顧客の声もきこえるので、バランス感覚
肉食ではなくてよい
長い目で見るのでKPIに囚われすぎない、KPIは心意気! ←名言①
→結果が出るまでの時間が長いので、モチベーション管理
マインド系ではなく、成功までの道筋を立てられるかどうか、示せるか
振ってきた施策を以下にスルーできるか、スルー力!
□ヘルススコア管理法は?専用のツールとか使われてますか?
会場アンケートでは、セールスフォース、HiCustomer、自社開発が数社ずつ、イスラエルのツール(?)も1社
全体的にツール活用している会社は少なさそう
□立ち上げ期のKPI、KGIをどうやって決めていったのか。
(立ち上げ期は、過去の数値と比較もできないので、KPIの数値をどう決めていったのかが気になっています)
→アダプションからはじめた、WAU、MAU、AAUを機能ごとに取得
立ち上げ期はgainsightのメソッドに従うとonboadingが出来ているか
(アカウント付与されているか、ログインしているか、など利用前の準備)
WAU、MAUのどれを見るかはプロダクトの性質で決める
→KGIだけ継続率とアップセルだけが固定していて、その時々でKPIを設定
ユーザー会に複数回参加している、とかは効果的だった
1人のCSのカバー率も見ていった
□各社が使っているCRMツールを教えてほしい
4社はすべてセールスフォース!
→ただヘルススコア見えないので、SFからDLしてHiCustomerに入れている
→新規の営業が使っているのを王道と思う
その中でMAと連携できるCRMツールが良いと思う
SF内の既存と新規のすみわけについては、オブジェクト設計している
いずれにせよ単体で出来ないのでイン・エクスポート運用をする事となる
□アップセル、クロスセルのタイミングはどのようにみているのか
→アップセルは狙って取れない ←名言②
リニューアル(更新)のタイミングに考える機会がある、くらい
→ベルフェイスはアップセルはルーム数になっているので、いかに使わせる
(パンクさせる)のかがポイント
意図的に使わせることを狙って、CSはすべてハイタッチでやっている
□顧客の要望に対して、どれを採用して、どれを採用しないのか、どのように決定しているか教えてほしいです。
→様々変遷を経て、今は開発側で意思決定権を持つ
ただ、開発だと業務がわからないというのがあってCSをエンジニアチーム
に出向させている
→社内に以下3つのルートがある
①プロダクト側が勝手に作っている
②cs・営業があげる要望 …要望をカウントアップ、開発側でマネージ
③事業部長エスカレーションライン
#会場の方から …
→顧客が見れるページに要望を記載し、お互い「いいね!」をしている
それに対しCS・営業で案を出し、更に顧客からの決選投票で決めている
ただ要望の意図は裏側で電話して聞いたりしている
(プロダクトの世界観を壊さないよう、表と裏で調整されている様)
□カスタマーサクセス職の行き着く先はどうなっていくと思いますか?
→カスタマーサクセスがなくなるのが良いと思っている
□ハイタッチせずにテックタッチで攻めて行くことの難しさは?
→コンテンツ。ロータッチを極めると既存マーケとなる。
そうするとコンテンツが大切となる
テックタッチとロータッチはいかに良質のコンテンツを当てるのかとなる
□ハイタッチでも顧客によって、連絡いらない!という方もいる。その場合どうしているのか。コンタクトを取るタイミングは?
→もちろんあるので、その場合は連絡しない。
ただ、更新の時期は必ずコンタクトを取る。
社内のCSに興味ある人に共有したい!とまとめたので、
細かく書きすぎましたかね…
個人的には、初noteということで、書き方に苦戦した気がする…笑
本当は背景に色づけとかしたかったが分からなかった…;;
最近はインプットが多くて、アウトプットせねば!と思っていたので
イベントに参加したらレポート公開を自分に課します…!