友人K「お前とサシで飲むためだけに、俺は県を跨ぐ!」
事の始まりは先日木曜夜。友人Kから「ストレスで破裂しそう」と突然LINEが飛んできた。とにかく話を聞いてほしいので飲もうという誘いだった。
Kとは、東京の大学で4年間、キャンパスライフを共にした仲だ。出来る限り同じ講義を取り、空き時間は流行りの漫画を熱く語り合い、帰宅後は2人でオンゲーに潜り込むなど、下手したら半日以上同じ時間を過ごしていたかもしれない。
しかし3年に訪れたコロナ禍に伴い、コミュニーケーションが激減し、そのまま大学卒業。就職後は1度も顔を合わせないまま私が地方に飛ぶ。以降は数ヶ月に1度、FPSゲームでスクワッドを組む程度の薄ーい関係が続いていた。
そんな彼から、久しぶりに会おうと連絡が来たのだ。
しかし1つ問題が。彼は東京住みで、私は東海地方民だった。帰省するようなタイミングでもないので、距離的に無理がある。しかしそんな障害を無視するが如く、Kは言った。
正直嬉しかった。片道一万近くかけて会いに行くほど、私に価値を見出しているという事になるからな。女だったら落ちていたかもしれない。もしくは警察に被害届を出して「事件性はまだないので対応しかねます」と突き返されているところだった。
まぁ仮に彼の行動力にドン引いていたとしても、断るつもりは無かったんだけどね。接骨院の受付に遊ばれてメンタルを壊された時も、マッチングアプリで会ったメンヘラにボロクソ言われて涙した夜も、ひたすら私の話を聞いてくれたのがKだった。あの時の借りを返さないのは仁義に反する。
というわけで、場所と時間を指定し、名古屋付近でKと落ち合うことに。手頃な居酒屋を見つけ、時間ギリギリまで飲み明かした。
そのときに食べたラインナップの一部をご紹介。
彼の悩みは、「上司がパワハラでツライ」だとか「エンジニアとしてスキルアップしている感覚がない」といった仕事のコト、「両親が離婚して家族がピンチなのに、兄弟がアテにならない」といったプライベートな部分まで様々。ここまで彼の内面を聞かされたのは始めたかもしれない。
私はカウンセラーでもなんでもないので、話を聞いたとて、持ち前のハイパー面白ユーモアで返す事しか出来ない。しかし彼はそれを求めていたみたいで、愚痴を笑い話で浄化する事で、ある程度気は楽になったようだった。
そして時間はあっという間に過ぎ23:55に。彼が予約したホテルの最終チェックインが0:00なので、泣く泣くお開きに。本当はデスノに改めてハマっている話や、ジャンケットバンクでは嘘喰いロスが満たされない愚痴なども話したかったが、それは次回ということで。予定さえ合えば、GWに会おうと約束を取りつけ解散とした。
……飲み代返してもらわなきゃいけないしなぁ!なぁぜ現金を持ち歩かない!?キャッシュレス使えない店用にゲンナマも持ち歩いとけや!
まぁ今のは冗談。わざわざ新幹線乗って会いに来てくれたわけだし、最悪奢りでもいいわ。
私はこれまでの人生、人との縁を蔑ろにしてきた方だった。しかしこうやって声をかけてくれる人がいるのは堪らなく嬉しい。正直、今から昔の知り合いと連絡を取るコミュ力も熱意もないが、少なくとも、このKとの関係は続けていきたいな。そう感じた一晩でした。