今日はひな祭り
登場モノ
塵取り:五段目塵取りの妖精
箒:五段目箒の妖精
熊手:五段目熊手の妖精
ひんやり冷たい物置小屋で笑い顔の箒と泣き顔の塵取りと怒り顔の熊手が話をしている。
箒:随分と出番がなくってね、蜘蛛の巣張っちゃったよ。イヒヒ。
塵取り:おいらが取ってやるよぅ。どこだい?どこだい?ウェ~ン、よく見えないよ。
熊手:こんなに私たちの出番がないなんて、何たる薄情さ!!
箒:アハハ、そりゃぁ、また、おかしな言い方だね。薄情って、何だい?
熊手:何にも知らんな、😠モノが使ったものを自分の手で、ご苦労様と言いながら、
奇麗にするのが愛情ってもんじゃないか、それが出来ないんだから、愛情がない、薄情モノだってことさ。
塵取り:そんな悲しいことを言ってくれるなよ、それじゃなくったって、涙もろい性分なのに、また、泣けてきちまった。
箒:熊手さん、そうそう、怒ってたんじゃあ、血圧によくないよ。今って時代はロボットがお掃除するんだってよ。面白いよね。奇麗になるんかね。
熊手:箒さん、箒だからって、無責任だな。自分の仕事を放棄するつもりかい?
箒:熊手さんだけに、くまったな。ギャハッハ、どうだい?渾身のギャグだよ。どんな時でも笑っているゆとりが欲しいもんさ。
塵取り:ごめんよぅ、ごめんよぅ、全然ゆとりなんか無くってさ、塵取り苦労ばっかさ。
熊手:まぁ、五段目家業はつらいわな。今じゃあ、親王飾りが主流のご時世、また、時が巡って来るかねぇ。
箒:ええ、ええ、きっと来ます、きっと来ます。そん時まで、腐らず、三人仲良くしていましょうね。アハハ。
塵取り:腐りゃしないけど、虫食いには注意しよ。虫、怖いよ~。
熊手:本当に、塵取り苦労の多い奴だな~。
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大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!