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「爆発的筋力発揮に必要なこと」極める”Universal Athletic Position(UAP)” 竹編

大木のようなからだを造る

 前回の投稿では、UAPとは何かについて、ご紹介いたしました。振り返りると、

素早い動き出しや方向転換を可能とするPre-Movement Posture、
且つ、高負荷に対応できる高い安定性を持ったStabilized Posture

の2つの特性を兼ね備えた姿勢がUAPでした。
 UAPを例えるなら運動姿勢の黄金比。肉じゃがは、しょう油:酒:みりん=1:1:1で味付けすれば大失敗はまずしない。また、好みの味に応じて微調整をすることが可能です。つまり、肉じゃがの黄金比と同様、この基本姿勢を習得することにより、直面する場面に応じてアレンジすることが可能となります。
 パワー(=力×速度)発揮を可能とするUAPにおける「股関節:膝関節:足関節」の黄金比は個人の生まれ持った骨格や筋肉のつき方、または感覚など様々な要因が関与しており、個別性があります。その為、前回の投稿でお話しした基本的な姿勢を作ってから、そこからはかく個人によって微調整を行う必要があります。

爆発的筋発揮に必要なこと=「荷重ポイントを外さない」

 どうすれば、瞬間的に大きな筋力を発揮することができるのか?それは、足関節・膝関節・股関節のトルク(回転力)を一点に凝集することは第一歩であり、筋発揮を必要とする場面でそのポイントを外さずに荷重することにより可能となります。UAPの姿勢を以下に分析します。

IMG_6027のコピー

・体幹を固定させ、体幹のブレをなくしている
 →お腹と背中の筋肉を同時に力を入れている(isometric contraction)
・股関節を固定させ、股関節周囲のブレをなくしている
 →前後、内外側の骨盤周囲の筋肉を同時に力を入れている
・膝関節を固定させ、膝周囲のブレをなくしている
 →前後、内外側の太もものの筋肉を同時に力を入れている
・足関節を固定させ、足首周囲のブレをなくしている
 →ふくらはぎとすねの筋肉を同時に力を入れている

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このように全身の筋肉の共同収縮により、構えという1つの完成された物体又は剛体として表現されます。身体の剛性を高めることは、重心位置を定めることにつながります。立位姿勢においては、地面と身体が接しているのは足の裏のみとなります。その為、足の裏の荷重感覚に意識を向け、重心がブレない荷重ポイントを見つけてみてください。そこがあなたの最も安定し、上からの重さに耐えられる点となります。
 トレーニング中にスクワットを行うときには、動作中、この足裏の荷重ポイントがブレないことに意識を向け、足関節・膝関節・股関節の連動性を高めて下さい。パフォーマンスが劇的に変わるはずです!