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お金と心理学:モーガン・ハウセルが語る本当の幸せへの道

こんにちは!
多くの人が「お金があれば幸せになれる」と考えがちですが、本当にそうでしょうか?今回は、ベストセラー『お金の心理学』の著者モーガン・ハウセル氏の洞察から、お金と幸せの本質的な関係について探っていきましょう。
この方↓

■ お金と幸せの意外な関係

ハウセル氏が強調するのは、お金自体は幸せをもたらす道具に過ぎないということです。例えば、休暇でつくる家族との思い出や、友人との時間を過ごすための自由な時間を得るための手段として、お金は確かに重要です。

しかし、興味深いことに、10,000人の100歳以上の高齢者へのインタビューでは、誰一人として「もっとお金を稼げばよかった」とは言わなかったそうです。代わりに、ほぼ全員が「家族ともっと時間を過ごせばよかった」「もっと優しくすればよかった」と振り返ったのです。
やっぱりお金を稼げば必ず幸せになるということではないようです。

■ お金持ちの意外な悩み

さらに驚くべきことに、最もお金に不安を感じている人々の中には、最も裕福な人々が含まれているといいます。15,000平方フィートの大豪邸に住む人が、隣人の17,000平方フィートの家を見て落ち込むという例を挙げ、比較の罠に陥りやすい人間の性質を指摘しています。
例えば、手取り20万で家賃7万円の人が、手取り40万で家賃10万円で自分よりも良い生活をしている人を見て羨ましいと思うのも、この比較の罠に当てはまりそうですね。

■ 自由の本質とは?

ハウセル氏は「自由」の本当の意味について、興味深い視点を示しています。

「自由とは何もしないことではなく、自分がやりたいことを選択できる状態のこと。たとえ毎朝仕事を選んだとしても、それが自分の意思なら、それこそが自由なのです」
例えば、カメラマンとして20年のキャリアを積んだ田中誠は、35歳で大手広告代理店を退職しました。「これで自由になれる」。そう思い描いていた生活は、朝はゆっくり起き、好きな時に写真を撮り、縛られない日々...。

しかし3ヶ月が経ち、なんとなく虚しさを感じ始めていました。確かに時間的な自由はありましたが、情熱も目標も見つからず、日々がただ過ぎていくだけでした。

一方、同期の山本健一は、独立して小さな写真スタジオを開きました。朝7時に起床、夜9時まで働く日々。外から見れば「忙しそうで大変そう」と思われるような生活。

ある日、二人は久しぶりに出会いました。

「相変わらず忙しそうだな」と田中。 「うん。でも、これは僕が選んだ道だから」と山本は笑顔で答えました。

「毎朝、自分のスタジオのシャッターを開ける時が一番幸せなんだ。確かに大変だけど、撮影する被写体も、料金設定も、作風も、全部自分で決められる。これって最高の自由だと思わない?」

その言葉を聞いた田中は、ハッとしました。自由とは「何もしないこと」ではなく、「自分で選択できること」なのだと。

■ お金との付き合い方:3つの重要なポイント

  1. 比較の罠を避ける :他人との比較ではなく、自分自身の幸せの基準を持つことが大切です。

  2. 経験への投資を大切に: 物よりも、思い出に残る経験にお金を使うことで、より深い満足が得られます。

  3. バランス感覚を持つ :将来への備えと現在の生活の楽しみ、両方のバランスを取ることが重要です。

■ 子どもへの教育にも活かせる知恵

お金の価値を子どもに教える際も、単なる説教ではなく、共に経験を積むアプローチが効果的だとハウセル氏は説きます。例えば、スキー場でリフト券を買う前に一緒に山を登るなど、共有体験を通じた学びが大切だと指摘しています。

最後に

お金は確かに人生の重要な要素ですが、それ自体が目的になってしまっては本末転倒です。ハウセル氏の教えは、お金を幸せのための道具として適切に使いこなすことの大切さを私たちに気づかせてくれます。

皆さんは、お金をどのように使うことで、より豊かな人生を送れると思いますか?ぜひ、自分なりの答えを見つけてみてください。


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