営業DXとは?その正体に“ざっくり”迫る
このコラムは 営業DXが何か?だけでなく、営業DXで「何を便利にしますか?」ということを考えるための記事です。
営業DXをはじめて耳にする人も、何となく…という理解レベルの人も、これを読んでいただければ “ざっくり説明” できるようになる筈です。
そう、キーワードは “ざっくり” です。
教科書的な「 営業DX とは?」を調べても、なんだかフワっとした理解になりますよね。今日はそういうのやりません。(ドヤっ)
本コラムは、筆者自身のこれまでの体験、営業関連のイベント出演で学んだ情報をもとに執筆してます
トランスフォーメーションとデジタル化は違う
デジタルトランスフォーメーションは、デジタルシフトと何が違うんだ…と突っ込みたくなります。
私はDXの専門家ではないため、このあたりの厳密な違いを 自信もって区別できていませんが、どうやらDXはビジネス全体に影響するような取り組みで、デジタル化は特定の「アナログな何か」をデジタル対応すること整理できるようです。(たぶん・・・)
要は、デジタルシフトとは・・・
全て直接訪問していた商談をオンラインで対応できるようにしよう!
こんな、営業活動のパーツ(部分)を改善することです。
一方で、営業DXとは・・・
お客様が感動する顧客体験をつくるために、セールスプロセス全体をデジタルを用いて変革する
このようなイメージです。
“ざっくり” ポイントとしては、目的に応じて全体最適を図るための大規模な変革がトランスフォーメーションで、アナログのものをITの力で効率化する手段のことをデジタルシフトと呼ぶとよさそうです。
(ちゃんと、使い分けて話してるのかなぁ・・・みなさん。。)
そしてポイントになるのが、競争優位性の発揮という点です。ここは重要ポイントなので覚えた方が良さそうです・・・!
営業DXの場合、くどいようですが営業活動の変革なんです。「良い方向に変える改革」なので、営業DXが成功したあかつきには、お客様が他社ではなく自社を選んでいただけないと意味がないのです。
さて、営業DXを進めようとしている皆さま。
「デジタル」のトランスフォーメーションの前に、そもそも御社の組織にどのような変革が必要なのか、ちゃんと考えていますか??
営業DXは何からはじめるか
ということで、このブロックのタイトルにもあるように、営業DXに取り組む上で何から始めるかと言えば・・・、それは「変革」で目指すゴールを決めることからなんだと思います。
あぁ、ありきたりな「目的回帰」の話になってしまいましたね。
だけど、しつこいようですが、デジタルで変革=DXなので、変革することを決めなければなりません。
そして営業DXにおいては、変革することは必ずしも「営業組織」だけに留まりません。営業DXのイベントなどで有識者がこぞって発言しているのは、「お客様の購買を便利にするのも営業DXの大切な役割」と言うことなのです。
なるほどな~! と・・・。
競争力を発揮する顧客体験を創り出すには、営業を変革するだけではなく、むしろお客様の購買をより良いものにしていくというのです。
営業変革であり、それは購買変革。
ところで皆さん、購買のDXと言うことですから、少し目線を変えてみましょうか!!
せっかくなので、お客様の立場にたって考えてみましょう。
皆さんはどんな営業だったら嬉しいですか??
普段「邪魔者」扱いしてしまう営業パーソン、逆にどんな接し方や営業のされ方だったら「ウェルカム」になりますか・・?
・ベストなタイミングで連絡が貰える
・社内説得のための分かりやすいツールや動画を用意して貰える
・関心毎がある分野の情報提供やウェビナーに招待される
・オンラインで短時間でサクッと商談できる
・電子印で簡単に契約締結できる
うんうん・・・。買い手にとって「都合のよい動きをしてくれる営業」こそ、ウェルカムな営業ですよね。これ等をデジタルを活用して実現することが出来れば、それは営業DXという文脈で作ることが出来ますが、結果として購買活動のDXに繋がっているようです。
ということで、ここでもやはり “ざっくり” しますが、営業DXで何から始めるべきか・・・という問いには、どのような顧客体験を創るか??という変革のゴールを決めるところがスタートになるようです。
営業DXのパーツを知る
さて、目的が定まれば具体的な計画を策定する必要があります。
とはいえ、営業プロセスのうち、営業活動の何をデジタル化できるか知っておかないと、具体的な計画は定められません。
営業をデジタルで便利にするための、いわゆるセールステックツールやマーケティングツールがここで初めて登場するわけです。
やはりここでも “ざっくり” 営業や購買を便利にするテクノロジーをご紹介したいと思います。
■ お客様との「関係」を管理したり、接点やプロセスを管理する
・CRM (顧客関係管理)
・SFA (営業支援システム、案件管理や目標管理、予実管理など)
・セールスエンゲージメントツール(顧客との関係値やアクションを管理)
・名刺管理システム
■マーケティング活動や検討プロセスの引き上げを後押しする
・マーケティングオートメーション(MA)
・メール配信システム
・ウェビナー配信システム/イベント配信システム
■精度や鮮度の高いターゲット(見込み客)リストをつくる
・ABMツール(企業データベース✖リスト)
・オリジナルDMP(WEB上で特定の行動を満たしたリード情報)
・顧客DB、リスト提供SaaS
■デジタルの力で顧客接点作る、アポに繋げる
・CTI (コンピュータと電話を統合するシステム)
・問い合わせフォーム自動アタックシステム
・CXプラットフォーム/チャットボット
・人材マッチングプラットフォーム
■商談前のコミュニケーションコストを減らす
・日時調整ツール(アポイント調整)
・商談前アンケート
■商談の精度を高める
・企業情報、業界情報プラットフォーム
・与信管理システム
■コミュニケーションを効率化する
・コミュニケーション統合ツール
・ビジネスチャット/ビジネスSNS
・オンライン商談システム
・資料配信システム (資料閲覧履歴の管理)
・インタラクティブ動画 (顧客体験をお客様が選べる動画)
■営業活動のマネジメントをサポートしたり、スキル水準を上げる
・セールスイネーブルメントツール(営業全体をデジタルで仕組化する)
・ナレッジシェアツール(個人が持つ経験や知識を共有しあう)
・イーラーニング、教育ツール
・タスク管理ツール/プロジェクト管理ツール
・BIツール(さまざまなデータを分析して経営や業務に役立てるソフトウェア)
なんか色々ありすぎてお腹いっぱいですよね。これくらい、セールステックも今複雑なのです。
もしも初めて聞く言葉があれば、検索エンジンに頼ってみるのもいいでしょう。
さて、ここまで来ると勘の良い方は、「なんだよ、結局ツールを入れるんだからデジタルシフトじゃんか」と思う方もいるかもしれませんね。
そうなんです、結局ソレなんですよね。
ここに挙げたように、セールステックツールを取り入れていくイベントは、DXを実現するための「手段」として発生します。
つまり、結局のところ営業DXとして目的は掲げるものの、優先順位などの関係で、重要かつ緊急度の高いものからデジタルシフトしていくということなのです。
営業DXの目的がしっかりしてれば、究極のところ「部分からやったっていい」ということになります。
まとめ
このコラムでは、営業DXの正体をざっくり解説させていただきました。
なんとなく、その概要や取り組みはイメージできましたか?
最後に重要なところをピックアップさせていただきます。
・目的に応じて全体最適を図るための変革がトランスフォーメーション
・アナログのものをITの力で効率化する手段のことをデジタルシフト
・お客様が他社ではなく自社を選ぶ理由をDXでつくる
・営業DXは購買のDXでもある。最高の顧客体験をデジタルで創る
・DXで実現する目的を見失っていなければ、部分最適に取り組んでいい
ということです。
そして無料のツールやシステムも様々あります、必要なプロセスで必要なツールを選んで組み合わせて利用することをおススメします。
営業DXの正体とは・・・?
その答えは、お客様に選んでもらうための体験をつくるデジタル革命のことでした。
[宣伝] 営業プロセスを学ぶなら書籍「Sales is」
DXの源は、より良い営業プロセス・購買プロセスのデザインにあります。
そのためにも、先ずは成果を上げるための正しいセールスプロセスを知る必要があります・・・ありませんかね??
ということで、セレブリックスが23年の営業支援実績をため込んだ実践営業ノウハウ「Sales is 科学的に成果をコントロールする営業術」にて学ぶことが可能です。
2021年8月27日一般書店でお買い求めいただけます。
興味がある方は是非チェックしてください。
★Amazonでは予約開始してます
https://www.amazon.co.jp/dp/4594088740
おしまい
★最新のセールスプロセス、購買プロセスを学びたい人はコチラ
★筆者のことをしっかり時間をかけて知りたい人はコチラ