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[読書記録] 翻訳はたのしい
翻訳はたのしい、と言ってみたかった。定評ある翻訳家があなただけに明かす翻訳の真実。翻訳家の孤独な生活、中年留学奮戦記、など涙と笑いの翻訳残酷物語。
[2008-01-09]
翻訳家による、翻訳に関するエッセイ集です。分野は違えど同じ翻訳という仕事をする者として楽しく読ませていただきました。
翻訳はたのしい。
たしかに。でも楽しくないときも同じぐらい多いです。自分の訳文に満足できないとき、自分の誤訳を指摘されたとき、他人のひどい訳文を直さなければいけないとき、締め切りぎりぎりで納品したとき、支払日に給料が支払われなかったとき、向こうの落ち度で支払直前にいきなり金額が減らされたとき、などなど。自分に原因があることだったらまだ納得できますが、支払トラブルなんて、普通に会社で働いていたらまずありませんよね。
私は、自分の仕事に関するスキルはすべて独学で、翻訳学校とか、翻訳家の下訳から始めるとかいった経験がまったくないので、他の方がどうやって翻訳という仕事をするようになったか、どのような生活をしているかといった話を聞く機会もあまりないため、こういう本を読むのは楽しいですね。