【読書記録】思春期の男の子が親に求めていること
おすすめ度 ★★★☆☆
こういう本はもうお腹いっぱいになるほど読んでいるのに、見かけるとつい読んでしまう。それほど一筋縄ではいかないのが子育てなのか。
タイトルに「男の子」とかいてあるところは引っかかる。だが、内容は性別あまり関係ない。女の子バージョンもあるのかな。なんで分けるんだろ。
著者が3000組の親子の相談を受けてきたセラピストなので、出てくる事例はリアル。
うちはまだ中1なので、反抗期チラホラ程度だけど、「ああ、こんな風になるのか」という心の準備ができるので事例はたくさん知っておきたい。
生活が不規則で乱れがち
これはめっちゃありそう。風呂に入る、歯を磨く、寝るなど基本的な生活のルールですら、最近突っかかるようになってきたから。
束縛とか支配以前に、人として最低限のことだろ!と思うようなことでも反抗しちゃう。それが反抗期なのだな、とじわじわ実感している。
著者のアドバイスとしては、門限は守らせる、朝ごはんを食べる、夜ご飯の時間だけは決める。
らしい。なぜそこだけなのかはちょっと引っ掛かるが、最低限のラインを家庭で決めておくのは大事だね。
いじめ怖い
いじめや人間関係の事例でも、中学生になると「親に相談しない」が問題になる。自分にも思い当たる節がある。
親に心配をかけたくない、というより「恥ずかしい自分を見せたくない」という心理だと著者はいうが、私はそれ以上に「親に介入されて悪化するのが嫌」「親に否定されたり、闘うことを強いられたら辛い」というのがあると思う。
今のところ、息子は楽しそうに通学しているし、トラブルもなさそうだけど、いざという時に対応を間違えたくないので、今後も情報収集だな。心配性の母だ。
勉強の悩み
おお、中学生。この本では「勉強の話」もまるまる一章書いている。
小学生までと大きく違うので、これはありがたい。
例えば、突然「志望校のランクを下げたい」といってきたとか、受かる見込みのない学校を「受けたい」と言ってきたとか、必死で目指した学校に不合格だったとか、リアルなパターンが書いてある。
まだこちらは実感がなくて、「挑戦する勇気が大事だ!」とか「一生懸命やったんだから、胸を張って!」とかありきたりな言葉しか思い浮かばない。
自分の経験からも、どの声かけが良いのか全然わからない。
本でも、子どもに寄り添って、レジリエンスを高める声かけを、などと書いてあるが、最適解はどこにもないのだと思う。
その度に、真剣に子供の話を聞いて、考えて、話し合うしかないんだろうな。
好き勝手にするのが大人だ
男も女も関係ないやろ、と思うものの、これも思い当たる節がある。
尾崎豊的な。
どこまで干渉or放置するかはバランスが大事なんだろうな。
親が管理しすぎず、でも人としてある程度信頼できる自己管理能力はつけてほしい。かぁーーむず!
子どもに任せすぎない
最終章には「思春期の男の子に親がしてはいけない11のこと」というのがある。これも男女関係ないと突っ込みつつ、タメになるので書いておこう。
子供を大切にしすぎる
子どもに任せすぎる
手伝いなど家での役割を与えない
つい子どもに迎合してしまう
どんなことでも褒めまくる
子どもに他人の悪口や批判を聞かせる
しつけと称して乱暴な言動をする
自分の夢を子どもに託す
表面的な正しさばかりを教える
昔ながらの男らしさを求める
子供のために自分を犠牲にしすぎる
後半は大丈夫かなと思うけど、前半はちょっとギクリとした。
私は「思春期だからしょうがないか」とスルーしようという腹づもりでいた。どんと構えて、見守る、スルー力を鍛えようと。
「去られるためにそこにいる」マインドだ。
でも、何もしないで放任していいわけではない。
自分のことは自分でさせる、責任を持たせる、最低限のルールを家族で守るなど、家庭の運営者としてやるべきことはやらねばならぬ。武士。
いやー親に課される使命、レベル高すぎませんか!わかるけど!理想だけどさ!反抗期真っ只中でこれ読んだら、凹みそう。
心と頭の余裕がある今だからこそ、準備だけでもしておこう。
おまけ:こないだ藤本美貴さんと辻希美さんの子育てトークをTVerでみて、めちゃ共感した。TVer消えてたけどここでみれるらしい。