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【読書記録】フィンランド 幸せのメソッド
おすすめ度 ★★★★☆
あかん、全然本を読めてない。それ以上に読んでいても記録を書く暇がない。
今日は久しぶりに少し時間ができたので、2週間くらい前に読んだ本の記録をする。忘れかけてるのでメモを見ながら。
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フィンランドはジェンダー平等、教育、福祉の充実界隈でよく見聞きする国だ。
だいたい知ってるやろと思ったけど、やっぱりすごいし、素敵だし羨ましい。羨ましいぞフィンランド。
羨ましいばかりではない問題点や、フィンランドならでは事情もしっかり書いてあるが、とにかく「いいなー!いいなー!うらやましいなー!!」と思ったところを備忘録しちゃう。
平等法がほんとに平等を目指してる
フィンランドには「平等法」という法律があり、30名以上の企業は男女平等に関する行動計画を二年に一度提出する必要があるという。計画には従業員代表が加わること、達成度のフィードバックが義務付けられ、男女だけでなく性的指向や性自認にも配慮するなど、徹底している。
日本の 男女雇用機会均等法、男女共同参画社会基本法、ほんとに機能してる?
年功序列が重視されていない
これは文化の問題だけどそもそも、フィンランドには年功序列があんまりない。
むしろフットワークが軽く、柔軟で新しいことに敏感な若い人に仕事をどんどん任せて、年長者はそれを支える側に立つ文化がある。これは儒教思想がある国からするとなかなかピンとこないんだけど、う、うう羨ましい…!日本の政治家、、、、おじいちゃんばっか…!!
女性議員が増えることで、性別を理由とする厳しい視線や偏った考え方がなくなってきた。
女性が少なかった時代には、なにか失敗したときに「これだから女性は」と、個人ではなく女性全体のこととして捉えられることが多かったという。ただ女性議員が増えてくると、女性の特徴ではなく個人の資質として評価されるのが当たり前になった。
「これだから女性は」がでてくるうちはあかんのやな。
在宅保育手当
保育所は自治体にとってコストになるので、在宅保育をする親には国からの手当が出る。3歳以下は毎月350ユーロ、筆者の友人は2人の子を在宅で育てて月6〜7万ほど受給してたらしい。
「自宅で保育という大変な仕事をしてくれてありがとう」という国からの感謝のメッセージって、うううう羨ましい〜!!
共働き前提がしっかり染み付いてる
日本も今は共働きが多くなっているけど、未だに経済的に支えるのは夫で家庭のことは妻という認識が多かれ少なかれある。当事者に認識がなくても、経営者であったり、上司だったり、親だったりに残っている。フィンランドは親世代も共働きが当たり前なので、そういう古い価値観はすでに払拭されつつある。あと、一世代すぎれば日本もそうなるのかな。そうであってほしい。
義務教育がほんとに無償
フィンランドは2021年から義務教育が18歳までに引き上げられた。理由は「現代は中学卒業では知識もスキルも十分ではないこと」そして学生の金銭的負担を減らすためでもある。実質そうだよね。
さらに、授業料無料だけではなく、教材や作業着、道具なども補助金がでたりレンタルできたりするので負担が少ない。日本、義務教育なのに制服は高いし副教材費や部活のグッズで結構なコストがかかる。どうしてだ、どうしてなんだー!
起業を支える原動力
フィンランドは小国なので、雇用の創出が常に課題になっている。そのため、起業に積極的でスタートアップが多いらしい。知らなかった。国を上げて支援しているというのももちろんあるが、風土として
政治の透明性が高く汚職が少ないこと、起業に対して社会が肯定的であることも起業しやすい理由だという。なるほど、政治への信頼感や、大企業信仰を考えると日本は…うーん、やめよ、ため息がでる。
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もちろん、フィンランドだって完璧じゃないし問題もある。
ジェンダー平等や政治のスピード感も、人口が少ない国だから、意思決定と普及が速いとか、労働力が少ないから女性も働ける環境を作らないと回らないとか、なるべくしてなったという事情がある。
また、移民問題や徴兵問題などで日本には(今のところ)ない課題による治安の悪化や精神疾患の増加もある。
出生率低下や高齢化問題など、日本と同じ課題も抱えている。
完璧な国なんてないし、単純に真似すればうまくいく話でもないのは、前に読んだこの本でも感じたことだ。↓とても好きな本。
(フィンランドの首都、ヘルシンキに移住した人の、住んでるからこそわかる実感こもったあれやこれや。国民性や地域性、色んな要素が絡み合った結果いまのフィンランドがあるということを気づかせてくれる名著)
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結局は、今の日本は〜とブツブツ嘆くだけじゃ何も変わらないのだと思う。
自分一人にできることは小さくても、例えばちゃんと選挙に行くとか、いいなと思ったマインドは子どもたちにも伝えて次世代を育てるとか、未来に向かってできることは色々ある。
社会は変えられる、というと急にレベルが高いような気がするけど、そう思って日々生きている。
せっかくこういう本を読んで、現状を嘆くだけなんてもったいないもの。