【読んだ】すごい左利き
おすすめ度 ★★★☆☆
小6息子は左利きである。
2年ほど前に本屋で買ったら、一生懸命読んでいた。小4には結構難しかっただろうに、よく読んだと思う。
私は右利きだし放置していたのだが、読んでみたら結構面白かった。
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息子に当てはまることが多い。
まず、左利きは「言葉を使って考えをまとめるのに時間がかかる」というもの。
たしかに息子は、しゃべり始めが遅く、4歳頃まであまり喋らなかった。が、4歳を超えると急にペラペラ喋りだした。
話をしていて意見を聞こうとしてもなかなかその場では出てこない。かと思えば急に哲学のような持論を語りだすことがある。
本によるとこれは左利き独特の脳の使い方による「ワンクッション思考」なのだそうな。
右脳と左脳の使い方が違うので、言語にするのに時間ががかるが、一度理解すると爆発力がある。
なるほど、腑に落ちる。
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直感や独創性に優れている、というのもわかる気がした。
息子は急にドはまりするタイプで、過去に
新幹線→危険生物→ウルトラマン→サメ→戦闘機→豪華客船→ウルトラマン→野球
と変遷している。私にはハマるきっかけがさっぱり分からず、一度ハマると脳内の9割位がそれに支配される。
例えば今は野球ブームで、WBCの総集編3時間スペシャルを毎日のように見て、実況中継を暗記。
ご飯の途中に突然大声で実況しだすので、心臓に悪い。
なにかにつけて「お母さん、それ何とかの試合の何回の裏で盗塁失敗した誰々みたいだよ」という分かりづらいツッコミをしてくるのにも閉口している。
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著者は、脳内科医でMRI画像診断の専門家でもあるすごい人らしい。てっきり左利き研究してるのかと思いきや、多分野で100冊以上出版してるとか。
以前読んだ中野信子さんと同じく、わかりやすさ重視で書いてあり、とても読みやすい。
ちょっと話の飛躍というか、こじつけ感はあるけれど、「脳に出来不出来はない」「左利きはマイノリティじゃなくて『選ばれた人』」など、左利きがコンプレックスを抱えないような言葉が多くて良かった。
とはいえ、息子はあまりコンプレックスはなさそう。
私が左右がよくわからないタイプで(左右盲というらしい)、左利きって天才みたいでポジティブなイメージしかなかったからか。
不便さは多々あるみたいだけど、それを乗り越えるスーパーレアな選ばれし者、という認識らしい。
いいぞ息子。そのまま突き進め。
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