【読んだ】15歳からの社会保障
おすすめ度 ★★★☆☆
なんで15歳なのかわからないけど、内容は良かった。
単に〇〇歳からのって流行にのったのかな?早い段階で「知っておくこと」が大事だという意味なのかも。それはその通りだ。
作者の方は社会福祉士で、今はポスト申請主義を変えるために活動しているそうだ。
申請主義。ほんとうに嫌い。
出産や子育て、確定申告でイヤってほど申請主義を感じた。
税金とるときはどんな手を使ってもとるくせに、還元するときは「申請されてないので支払いませんけど?」というスタンス。
もうね、ほんっっとうに嫌いです。
仕事でGovTech系をやっていたこともあって、今は官民どちらもポスト申請主義に動いているのは知ってる。
だけど、まーーじで変化したくない奴らっているのよ、「何もしないためには何でもする人間」が、役所の上の方にいるの。
そういう抵抗勢力の何の生産性もない抵抗によって、変化がすごくノロい。
役所だけじゃないか、会社でも学校でも地域でもそうかも。ぐぬぬ。
あ、申請主義の悪口で終わるとこだった。
どれだけ悪態をついても、今の日本の申請主義的な仕組みはすぐには変わらない。どうすればいいかというと、やっぱり知識を武器にするのが手っ取り早いと思う。
権利の上に眠るものは放置されるのは、法律と同じだから。
日本は高負担低福祉なんていわれるけど、よくみれば、それなりに色んな制度が整っている。
それが申請主義であり、異常に複雑なのが憎たらしいけど、上手く使えば上手く生きていけるようになっている(そうでないところも勿論ある)。
だから、こういう本を読んで知っておこうね、って話だ。大事。
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10人の物語風のエピソードで、様々なトラブルとそれにまつわる支援や保障制度を紹介している。エピソードは多少上手く行き過ぎているところもあるけど、知識を知らしめるには十分な内容。
これ、短いアニメ動画とかにすれば啓発ものとしてもうちょっと認知度があがりそう。
日本は、迷惑をかけてはいけないマインドが強いせいか、福祉を受ける側に優しくないと感じる。
だから、福祉の恩恵を受ける人達がどんな人達なのか、知っておくことも大事だとおもった。
本に登場する人たちは本当に理不尽な目にあっている。事故で妻をなくし子ども2人を育てながら働くお父さんや、DVにあってシェルターに避難する母子、高校生で妊娠させられて相手の男が浮気してた女の子。あーむかつく。
なんでこんなに不公平なんだろう、ムカムカする。
大人になっても、未だにこういう理不尽にムカムカする。でも理不尽に目をつぶって、「そういうもんだよね」なんていう人になりたくはない。
神様のように天誅することはできないけど(神様って天誅しないか?)とりあえずムカムカくらいはしておこう。
そんで、できる範囲で寄付したり、支援活動をしたりもしよう。
ポスト申請主義も、陰ながら応援してる。
まじで、我が子の代には消え去っててくれ、申請主義。